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旧古河庭園「秋のバラフェスティバル」で九秋と夏天を楽しむ

 10月後半に入ってから東京の天気もだいぶ安定してきた。秋晴れのとある土曜日、特に用事もないので引きこもりを決めようと思っていたのに、ふと思い直して旧古河庭園まで出かけてくることにした。どうやら秋のバラが見頃を迎えているらしい、と言う情報をTwitterで見てしまったのだ。

 持ち出したカメラは PENTAX K-1 Mark II で、レンズは HD FA43mmF1.9 Limited。もちろん新しい限定版カスタムイメージの「九秋」を使うためだ。あとカメラバッグに隙間があったので、そこを埋めるつもりで HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR も持っていった。旧古河庭園は経験的に広角系を使いたくなるかも?と思ったから。

「九秋」で秋のバラを撮る

 旧古河庭園は、六義園や清澄庭園、浜離宮恩賜庭園などと同様に東京都営の庭園なので入場料もわずか150円だ(Suicaで払える)。良い季候の日とあってそれなりに混んでいたが、自由に動けないとか写真を撮るのに苦労するほどではない。

PENTAX K-1 II SE, HD FA43mmF1.9 Limited, f2.0, 1/4000, ISO100
 青空を背景に秋のバラ。相変わらず青空の感じがなんだかとても良い。

 なお、今回 HD FA43mm F1.9 Limited で撮った写真はすべて「九秋」で撮影したJPEGをLightroom Classicで縮小したものだ。わずかにパラメータいじって微調整したものもあるが、基本的にはほとんど撮って出しだ(どっちだ?)。
 

PENTAX K-1 II SE, HD FA43mmF1.9 Limited, f2.0, 1/6400, ISO100
PENTAX K-1 II SE, HD FA43mmF1.9 Limited, f2.8, 1/1250, ISO100
 旧古河庭園名物の洋館バックも欠かせない。ボケすぎて何がなんだか分からなくならないように気をつけた(つもり)。
 

PENTAX K-1 II SE, HD FA43mmF1.9 Limited, f2.0, 1/5000, ISO100
PENTAX K-1 II SE, HD FA43mmF1.9 Limited, f1.9, 1/5000, ISO100
 HD FA43mmF1.9 Limited は最短撮影距離が40cmほどであまり寄れないレンズだが、大振りのバラならなんとかなる。前ボケ入れると望遠風味が出てくるあたりは、43mmと言えどもやはり標準域のレンズなのだなと思う。

 それにしても赤〜ピンク系のバラに「九秋」を使うと、なんだかみんな同じような淡いピンク色に写ってしまった。実物はもっと明らかに違う色のバラを撮ったはずで、もはや「九秋」の写真からは元の色が赤とか黄色とか、大ざっぱにしか分からない感じだ。
 

PENTAX K-1 II SE, HD FA43mmF1.9 Limited, f2.2, 1/2500, ISO100
 「九秋」は必ずしも紅葉のためのカスタムイメージではない、ということはすでに何となく分かってきたが、花などは明らかに向いていないかも知れない(となると、やはりスナップ向きか?)。でもそれはそれで面白いのだけど。
 

「夏天」Again!

 せっかく持ってきたのだから HD DFA21mmF2.4 Limited も使ってみようとレンズを付け替えた。ここで思い出してしまった…… この組み合わせは「夏天」が使えるんだった!ということで「夏天」を使ってみた。もう秋だけど。

PENTAX K-1 II SE, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f2.8, 1/2500sec, ISO100
PENTAX K-1 II SE, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f8.0, 1/200sec, ISO100
 おぉ! 薄くて淡くて渋い「九秋」と違って「夏天」は濃い。空も濃ければシャドウも濃くて、バラの濃い色も飽和してしまいそうだ。というか一部はしている。

 でもそれはそれとして良いのではないかと思う。被写体力もあって夏っぽさとは違い、むしろこの濃い青空と緑の中に秋の爽やかさが感じられる気がする。
 

PENTAX K-1 II SE, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f4.0, 1/640sec, ISO100
 このレンズは十分に最短撮影距離が短いのでぐいっと寄ってみる。さすがに21mmだと背景をぼかしたとしても、隠しきれない超広角風味が溢れている。

 こうして見るとちょっとコントラストが高くて濃いめだけど、ぱっと見そんなに極端な絵作りには見えないのはさすがカメラメーカーチューンといったところだろうか。
 

PENTAX K-1 II SE, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f5.6, 1/800sec, ISO100
 さて、お決まりの位置から洋館を眺めて撮ってみた。ライトアップの時間帯だとさらに映えるのだが(今はライトアップはやっていない)。

 なお階段の上はバラが咲いているイングリッシュガーデンなのだが、階段下から先は日本庭園になっている。日本庭園の方はこれから晩秋にかけて紅葉が見頃になるだろう。他の都営庭園ほどだだっ広くないので、ギュッと密度の濃い紅葉が見られそうだ。バラのシーズンが終わってもまた11月に訪れてみたい。
 

PENTAX K-1 II SE, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f8.0, 1/40sec, ISO100
 その日本庭園の入り口にはちょっとした苔エリアがあって美しい。日が差し込んでもともとコントラストが高いシーンだが「夏天」で撮ったらさらにコッテリした。でも苔にはこのくらいでも良いかもしれない。

 なお苔の上にはたくさんのどんぐりが落ちていた。これもちゃんと秋の景色だ。
 

おまけ

 一通り庭園を巡ってから洋館脇の売店で名物のバラアイスを食べた。春に来たときはカップしかなかったので今回はモナカにした。ウェハースがあるとバラの風味が柔らかくなってより美味しいと思う。
 
 

 秋のバラフェスティバルは11月11日まで開催されている。10月下旬の今ごろがちょうど見頃だと思われる。
 


 
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