先週日曜日の夕方のこと、東京の西の空に異様な光景が広がっていた。Twitterのタイムラインもざわついていたし、リアルに近所の人達も、虹が出現したときとはちょっと違う感じで空を見上げながら少しざわついていた。
というのは、東京の西の方に「かなとこ雲」なるものが現れたのだ。その異様な光景にみんな目を奪われ、スマホやカメラのシャッターを切っている。
我が家の近所から見えた風景はこんな感じだった。「かなとこ」とは「金床」のことらしいが、そんな言葉を知らないでこの雲を見たときは「キノコ雲」としか表現できなかった。「キノコ雲」というとちょっと悪い意味も含んでしまうのだが。
それにしても強い上昇気流が目に見えるようだ。平らになった雲の上部は成層圏との境目らしい。成層圏では上昇気流は発生しないので、あふれ出た雲は横に広がっていくしかないらしい。
ちょっとアップにしてみた。
シャッター切ってるときはそんな大きな雲だとは知らなかったので、東京西部ですでにゲリラ豪雨が降っていて、そのうちその雨はここまでくるかも知れないと思っていた。実際、この時間帯結構な風が吹き荒れてきた。
しかしこの雲の高さは15,000mくらいあるらしい。雲としては非常に巨大なのだ。ということで、実は発生していたのは山梨県だったと言われる。その下では大雨が降っているはずだが、結局この雲がこのまま東京まで流れてくることはなかった。
羽田空港へ向けて都心上空を飛行機が飛んでいる。激しい嵐の脇を飛んでいるようだが実際は十分距離がある。機窓からの風景はどんなだっただろうか?
さて、なんとかこの雲のダイナミックさを表現できないものかと思ってパノラマも撮ってみた。といってもスマホではなく、K-1改にDFA28-105mmを付けた状態で、縦が良い感じに収まるようにズーム位置を設定し、手持ちで適当に3枚方向を変えてシャッターを切り、あとからLightroomでパノラマ合成した。
ブログに貼ると縦が縮小されてしまい残念な感じになると思うが、本人としてはまぁまぁかな?と思っている。
ところで、新型コロナの影響であまり遠出をしなくなったせいもあってか、わりと地元でシャッターを切ることが増えてきたと思う。しかも撮るものと言ったら空ばかりだ。しかもほとんどは夕方だったりする。
でも仕方がない。自然現象の意外さと美しさには敵わない。1本の記事にするほどではないけど、この夏の間に撮った夕空の写真を何枚かここに貼っておく。
なんか普通に撮っているだけでは面白くないと思って、GR3用のワイコン、GW-4の大きな前玉に映る夕焼け空を撮ってみた。もっと大きな15-30mmがあれば良かったのに。
なお実際の空の様子はというとこんな感じだった。こんなに焼けてくれたら撮らずにいられるはずがない。
Exifによると撮影日は8月16日。この日もそこそこ大きな積乱雲が西の方に出来ていた。
実際に夕立がザーッと降って、雲が切れていく際も面白い。天子の梯子だらけだ。どれだけ天使が降りてきた(上っていった?)のやら。