特に帰るべき田舎もない、東京下町土着のマイルドヤンキー(自称)としては年末年始は自宅でゴロゴロしながら過ごすことになっている。でも冬の東京は晴天率が高く何となく出かけないと勿体ない気分がしてくる。が、目が覚めるとすでにお昼という毎日を過ごしていると、近所に散歩に出かけるくらいしか出来ない。
だから特に目的もテーマもなく、適当にその辺のものや風景にカメラを向けてみた。漫然と撮るのもつまらないので、K-1改にFA Limitedレンズという縛りを自ら課してみた。
FA31mmF1.8AL Limited
これはK-1改にFA31mmをつけてGRっぽい写真を撮ってみようと思ってやってみたものだ。カメラのサイズと重さはかなり違うけど、このくらいの画角で明るい単焦点を使ってると、自然とこういう感じになったりする。
なお念のため書いておくとモノクロではない。
疑似GRを気取ってみたところで、やはりK-1改はフルサイズだしFA31mmの開放F値はそこそこ明るい。だからつい力業でボケに頼って撮ってしまうと、やはりGRとは違った世界観になる。一眼レフの場合、ファインダースクリーンに浮かぶ映像からしてそうなのだから、そっち方向に引きずられるのもある程度は仕方がない。
欲を言えばいつかGRもフィルム時代への正統な回帰として、フルサイズセンサー+真性28mmレンズになったら良いのにと思っている。開放F2.8でもちろんいいから。ただしGR3と同じサイズのままで(無茶)。
もちろん風景にもとても良い。色のりも良くキリッとしているし、周辺光量も絞れば均一だ。このレンズはやっぱりKマウントで最高の1本だと思う。ぜひHD化リニューアルを期待したい。
FA77mmF1.8 Limited
FA31mmは常用できる広めの万能画角でとても良いのだが、個人的にはむしろ標準域より長めのFA77mmのほうが使っていて心地よいかもしれない。この領域はポートレートばかりではなく、十分にスナップ的な使い方も出来る。
軸上色収差は盛大にあるのだが、何しろ抜けが良くて被写体の質感がとても際立つレンズだ。そしてボケも美しい… はずだが、↑この赤い鳥居の方はひどい縁取りボケが出ている。設計年代なりに古くさい写りなのになぜかそれがあまり気にならない。
猫にもちょうど良い。近寄りすぎずほどよい距離を保てる。毛並みにはフリンジ出まくっているのに嫌な感じはほとんどしない。そのピント面の薄さ故、ピント合わせには気を使うレンズだが、K-1との相性も良くAF任せでほとんど問題ない。
気難しさという点ではFA31mmのほうがずっと気難しい。FA77mmはとても安定して使いやすいと感じる。だから好きなのかも。
FA43mmF1.9 Limited
さて、ここまでなぜかFA43mmF1.9 Limitedで撮った写真がないわけだが…。
持っていないわけではない。だがどうもこのレンズは苦手なのだ。50mmなら使い道は思いつくのに43mmとなると困ってしまう。K-1を手にしてからもまともに使った記憶がない。
ただの食わず嫌いな気もするので、こんど43mm縛りで挑戦してみようかと思っている。