桜が散った後、4月中旬からゴールデンウィークにかけて、毎年できる限り訪れていた場所が二つある。ひとつは茨城県の「ひたち海浜公園」で、ネモフィラの真っ青な丘の景色が有名だ。もう一つは栃木県の「あしかがフラワーパーク」にある大藤棚で、青紫色のどこまでも続く巨大な藤棚はとても幻想的だ。
どちらも大人気で天気の良い見頃の週末は大渋滞、大混雑するのだが、上手く時間をずらすなどしてカメラを持って出かけていった。しかし今年はこんな状況なので、残念ながら「ひたち海浜公園」も「あしかがフラワーパーク」も休園している。ネモフィラは無観客のまま見頃を過ぎてしまったらしい。大藤はこれからだが、やはり無観客のまま咲いて散っていくのだろう。
と言うことで、今年は過去に撮った写真を眺めて行った気分を少しだけでも感じることにしよう。毎年毎年、変わり映えのしない写真を撮り続けてきたのだから、今年も行って撮ってきたと思い込めば、そんな気も本当にしてくるかも知れない。
国営ひたち海浜公園のネモフィラ
まずはネモフィラだ。可憐で小さな真っ青花が一面広がる風景は、すっかり映えポイントとして有名になっている。
まずは去年。混雑を避けることと今までと違う写真を撮りたくて、敢えて雨の日に出かけていった。マクロレンズでアップにするならこんな良い条件はない。
でもやはりひたち海浜公園の典型的景色と言えばこの広大な青い丘と青い空の組み合わせだ。もう見慣れてしまったが、始めて見たときはビックリしたことを思い出す。
だから超広角レンズも外せない。15mmでも画面全体を真っ青にすることができるくらいスケールが大きい。
このくらい晴れるとものすごい人出になるから朝一を狙うのが必須となる。無人の景色を撮りたいのか、開門ダッシュする人もいるらしいが、人が沢山いたほうが人気観光地っぽくて良いいと思う。
ボカしても真っ青。というか、35mmのF2.0でよくここまでボケたなと思う。
これが初めて行った2015年。もっと前から通っているような気がしていたが、たったの5年前だ。カメラはK-3で標準ズームしか持っていかなかったけど、それで十分楽しめる。
【休園中の花日記】
今日は、まるで台風のような風と雨でしたので、これまでに撮影した動画をお届けします。#ひたち海浜公園 #hitachiseasidepark #ネモフィラ #nemophila #花 #春 #休園中の公園 #花日記 #花写真 #家で過ごそう #StayHome pic.twitter.com/5MsTbTCmkz— 国営ひたち海浜公園【公式】 (@HitachiKaihin) April 13, 2020
例年、4月中旬から下旬に見頃を迎えていたが、今年は暖冬の影響かもう先週末あたりから満開になっているそうだ。休園中で一般客は入ることができないが、その様子は公式のツイッターで毎日報告が上がっている。
あしかがフラワーパークの大藤
つぎに大藤もこの季節は欠かせない。想像を遙かに上回る規模の藤棚は本当に圧巻だ。毎年主に夜のライトアップの時間帯に訪れているが、昼ももちろんとても良い。
これは昨年にGR3で撮った大長藤棚のライトアップと水面リフレクション。あしかがフラワーパークの基本的撮影スポットで、それこそ毎年同じ写真を撮っている。
昼はこんな感じだ。これが本来の藤の色なのだろう。日差しを浴びて藤の花ひとつひとつが輝いてるかのような光景になる。ライトアップとは違ってこれもまた幻想的だ。
魚眼で撮っても一面紫色の世界だ。つまり右を見ても左を見ても藤が垂れ下がっているという、非常に巨大な藤棚なのだ。だからここは望遠も標準も広角も超広角も魚眼でも、あらゆるレンズが使える。
ちなみにこれはDA魚眼ズームをK-1に付けて、APS-CクロップせずにFFのまま撮っている。14mmくらいだと画質はともかく端っこまで絵が写るのでいろいろ楽しめる。
思い切りボカしても紫色のグラデーション。ライトの玉ボケもあって大口径レンズも超楽しい。
藤の先端部は大人の背の高さより低いところまで垂れ下がっている。歩いてるだけで頭に触れたりするのだが、花を傷めないか心配になる。
初めて「あしかがフラワーパーク」を訪れたのは2013年。カメラはK-5をメインで使っていた時代だ。いろいろ懐かしい。
とにかく、あまりにも見事な藤の姿に上を見上げて口をあんぐり開けてしまった。それは毎年通っていても変わらない。なんど見てもあんぐりしてしまう。
花の芸術村 あしかがフラワーパーク。8つの花の季節をテーマに季節感あふれる庭園をつくりこみました。それぞれのテーマに合わせ数百種の花木が季節をいろどります。是非一度、ご来園ください。 花の状況 | パーク便り | あしかがフラワーパーク - |
でも仕方ない。また季節は巡り来年がやってくる。桜と同じくネモフィラも藤もまた来年見事な姿を見せてくれるだろう。再来年もそのまた次の年も。