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Nikon Z 5 と PENTAX K-5 で飛行機を撮ってみる

菜の花と飛行機

 先日メジロを撮っていて望遠を振り回す楽しみを思い出したせいで、久しぶりに飛行機を撮りに出かけてきた。羽田か成田か迷ったのだが、開放的でそれほど長いレンズが必須ではなく、撮影の難易度が低い「成田市さくらの山」に行ってみた。

 昨年末にNikon D500と200-500mmを手放して以来、飛行機撮影向きの機材が手元にないのだが、比較的被写体が大きくて動きの遅い旅客機なら、そんなに本気の機材じゃなくても撮りようはある。ということで、新しく手に入れたフルサイズミラーレス機 Nikon Z 5 と 古いAPS-C一眼レフ機 PENTAX K-5を持ち出してみることにした。

 あまりしゃかりきにならず、初心を思い出して「ゆるく」飛行機撮影を楽しんでみようと思う。

Nikon Z 5 + NIKKOR Z24-200mmF4-6.3

 まずはNikon Z 5を使ってみよう。レンズは万能高倍率ズームZ 24-200mmしか持っていない。フルサイズで200mmは飛行機撮影の分野では広角と言ってもいい部類だが、そうは言っても200mmある。さくらの山なら十分だろう。

Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(84mm), f9.0, 1/500sec, ISO100, 0EV
 南風運用でA滑走路(16R)に降りるB777-300ERは100mm以下でこの大きさで撮れる。むしろ地上の様子が入れやすくて良いかもしれない。
 

Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f6.3, 1/500sec, ISO100, 0EV
 なお、天気の良い休日とあって思ったより公園内には人がいた(なお圧縮効果)。
 

Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(130mm), f8.0, 1/800sec, ISO100, 0EV
 真っ白なB747-400Fが飛んできた。4発機はやっぱり良い。超格好イイ。旅客需要は壊滅的な状況の国際線航空便だが、貨物需要は旺盛だそうだ。B747も貨物機としては現役でたくさん飛んでいる。
 

Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f6.3, 1/800sec, ISO125, 0EV
 Nikon Z 5 は特に動体向きのカメラではないが、一通り最新のミラーレス機としての機能、性能は満たしている。連写こそ秒間4.5コマ程度だが、このくらいの速度ならむしろEVFの紙芝居感や遅れも気にならない。バッファ詰まりも起きない。AFもコンティニュアスモードにしておけば特に問題ない(…気がする)。
 

Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(46mm), f5.6, 1/1000sec, ISO200, +0.3EV
 でもこのカメラはやっぱりこういう写真に向いてると思う。D500などではこういう情景は目に入ってなかった。が、Z 5のような気楽なミラーレス機だと見えてくる。何なら菜の花だけ撮ってしまったくらいだ。

 なお、さくらの山にはその名の通り桜の木がたくさんある。背後の枯れ木もあと1ヶ月半くらい経つとピンク色に染まるはずだ。そうなるともっと壮観になるだろう。
 

PENTAX K-5 + DA★300mmF4

 この日はNikon Z 5をメインにと思っていたのだが、それだけだと物足りないかもしれないのでやっぱり一眼レフも持っていった。APS-Cで300mmのレンズを使うとどんな感じなんだっけ?ということを思い出すためにも、ボディは久々にK-5を持ち出してみた。

PENTAX K-5 LS, DA*300mmF4 ED [IF] SDM, f4.0, 1/1600sec, ISO160, 0EV
 ほー、滑走路端のB787-8は半分しか入らないのか…。なるほどなるほど。フルサイズ換算で450mm相当だからけっこうな望遠だ。

 ちなみにこのJALのB787はどこへいくのだろう?とFlightradar24で見てみたら、なんと羽田行きだった。機材繰りかなにかの都合のフェリーフライトだったのだろう。そういう路線があったら冷やかしにちょっと乗ってみたい。東京-千葉湾岸遊覧飛行みたいなものではないか。
 

PENTAX K-5 LS, DA*300mmF4 ED [IF] SDM, f4.5, 1/1600sec, ISO160, 0EV
 そしてやはり4発機がやってきたらどうしても撮ってしまう。B747は本当に美しい。その成り立ちからして貨物機が本来の姿でもあるから機能美の塊だ。

 なお背後に見える二つの塔のうち、右側の旧管制塔は取り壊しが始まっていた。ここから見える空港の風景も大きく変わりそうだ。
 

PENTAX K-5 LS, DA*300mmF4 ED [IF] SDM, f4.5, 1/1600sec, ISO160, 0EV
 もちろん飛んでいる機体だって問題なく撮れる。光がたっぷりある中の旅客機なら、もはや連写速度とかAFがどうこうとかそういうことはあまり関係ない。

 世代的にもK-5とDA★300mmF4との相性は抜群に良いようだ。独特な絵を出すK-7に比べ、K-5は優等生なだけにかえって古さが目立つ気がしていたが、今回の仕上がりを見ると思ったほど悪くない。ハイライトが飛びやすいのでそこだけ気をつければ十分今でも使える。少し見直した。

 しかし、そんなことももう考えなくて済むようになるはずだ。K-3 Mark IIIが発売されればK-5の出番も本当になくなるだろう。新しいカメラとDA★300mmF4の相性はどうだろうか? レンズが負けてしまうようならやはり150-450mmを買い戻した方が良いだろうか? いろいろ悩み事は尽きない。
 



 
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