HDコーティングでリニューアルされたDA魚眼ズームが気になる

 Kマウントの新しいレンズが発売された。HD PENTAX-DA FISH-EYE10-17mmF3.5-4.5ED だ。Kマウントユーザーならよく知っているとおり、smc版同スペックレンズのリニューアル版であり、まったくの新製品ではない。DA LimitedやFA35mmF2に続くHDコーティング化だ。この流れは今後の続くのかも知れない。

 DFAレンズのロードマップにあった魚眼ズームの計画はいつの間にか消えてしまったが、それも仕方ないだろう。魚眼レンズはやはりかなりニッチな製品だ。でもだからこそ単に画角が広いだけではない特徴があって、たまに使ってみると面白い。

 そう言えば自分もsmc版の魚眼ズームをちゃんと持っていることを思い出した。そこで久しぶりにK-1に取り付けて使ってみつつ、過去にこの魚眼ズームで撮影した写真を掘り起こしてみた。

IMGP6219.jpgPENTAX K-1改, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](13mm, クロップ無し),f16, 1/250sec, ISO200, 0EV
 新宿の高層ビル街は超広角向きの被写体に溢れている。右の特徴的なビルは東京モード学園が入るコクーンタワー。左の茶色いビルは新宿センタービル。我らがリコーイメージング・スクエアはこのセンタービルの中にある。

 しっかり絞った6枚羽根の絞りは6本の光条を生み出す。ボケに期待するレンズではないのでHD版も多分絞りに関しては同じだろう。画面の真ん中に変なゴーストが出ているが、こういったものはHD版なら出ないのかも知れない。

IMGP6192.jpgPENTAX K-1改, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](13mm, クロップ無し),f11, 1/250sec, ISO200, 0EV
 魚眼と言えば都庁だ、議会棟に囲まれた広場で撮ればこうして周囲の建物をぐるっと円形に写し込むことができる。

 DA魚眼ズームは13mm以降であればこうしてフルサイズのイメージサークルをカバーしている。もちろん周辺隅っこはボケボケでフリンジもすごいけど、像が写ってることが重要だ。だからこそ、DFA版の魚眼ズームを新たに作らなくても「これ1本で良いじゃん」となったのかも知れない。

KONE5652.jpgPENTAX K-1, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](14mm, クロップ無し),f5.6, 1/6sec, ISO1600, -0.7EV
 何年か前に「あしかがフラワーパーク」で撮った大藤の写真。Exifで見るとズーム位置は14mmあたりだ。APS-Cの場合はワイド端の10mmで対角線180°になるはずだが、フルサイズでクロップ無しで使うとこの辺がほぼ対角線180°になっているのではないかと思う。

 それにしてもこれだけの画角で撮っても一面藤で埋め尽くされるこの光景はすごい。来年はまたこの魚眼ズームを持って行こうかと思う。

K1M20756.jpgPENTAX K-1 Mark II, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](14mm, クロップ無し),f11, 30sec, ISO400, 0EV
 房総半島南部の大山千枚田の夜景。これもやはり14mmだ。水を張った田植え前の田んぼと空には月が出ている。絞っているからやはり光条が出ている。もう少し鋭いヒゲだと色々締まるのだが。

 こうしてカメラをほぼ水平に構えてると、中心付近の地平線は真っ直ぐに写る一方で、足下というか画面周辺は大きく歪曲するはずだが、そもそもグニャグニャした棚田なので余り気にならない。ということで、上手く使えば風景写真とも相性が良いのではないかと思う。

KONE1920-Edit.jpgPENTAX K-1, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](17mm, クロップ無し),f4.5, 1/10sec, ISO3200, インターバル合成
 あと、魚眼ズームは星景とも相性良いはずだけどどうなんだろう?と思って、このレンズで何度かインターバル合成に挑戦したことがある。↑この写真は夜中に高ボッチ高原まで出かけたときにちょっと撮ってみたものだ。天気は良かったのだが、月が出ていたのと時間が遅すぎて日の出が近かったため、思ったほど星は写らなかった。

 このレンズ、焦点距離が短く開放F値が暗いのでいわゆる有効径(焦点距離÷F値)が小さい。と言うことは、星みたいな微弱な光を捕らえるには不利なんじゃないかと思っているが、この魚眼ズームで撮影された素晴らしい星景写真はネットに一杯上がっているから、そこは大した問題ではないのかも知れない。

IMGP6209.jpg IMGP6211.jpg

 smc版を持ってるとは言え、気になってリコーイメージングスクエア新宿に新しいHD版を見に行った。この新型の特徴はコーティングが新しくなっただけではない。smc版では鏡胴に固定されていたフードが取り外せるように改良された。

IMGP6215.jpgPENTAX K-1改, HD DA FISH-EYE10-17mmF3.5-4.5ED(10mm, クロップ無し), f5.6, 1/25sec, ISO200, 0EV
 つまりこういうことだ。K-1/K-1 IIでクロップせずに使う場合、フードによるケラレを防ぎ、光学的なギリギリのイメージサークルを使うことが出来る。この写真はリコーイメージングスクエアに持ち込んだK-1改に取り付けさせてもらって撮ったものだ。ワイド端の10mmだとこうなる。全周魚眼”風味”になるわけだ。

 う~ん、どう考えても必要ないんだけど、欲しい…。


 

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