今年の北海道スキーは初めてのルスツリゾートへ行ってきた

2020-02-01

 毎冬恒例の北海道スキー旅行に行ってきた。昨年まではニセコのヒラフに滞在し、バックカントリーの真似事をするのが恒例だったのだが、今年は少し思うところあってニセコを外し、羊蹄山を挟んでニセコの反対側にあるルスツに行くことにした。

 ニセコは今やインバウンドのバブルに沸いていて、その影響はルスツにも及んでいるようだ。年末来、政治スキャンダルで名前が出てきたりしたが、現場は至って平穏というかスノーリゾートとして賑わっていた。

ルスツのゲレンデOLYMPUS TG-5, 4.5mm, f8.0, 1/250sec, ISO100, +0.3EV
 ルスツリゾートのスキー場は国道230号線を挟んで、ウェストとイーストおよびイゾラの二つのエリアに分かれているが、ゴンドラ等で行き来が出来てリフト券も共通だ。ニセコほどではないが全体的にかなり巨大なスキー場だ。
 

ルスツから眺める二つの羊蹄山OLYMPUS TG-5, 4.5mm, f8.0, 1/160sec, ISO100, +0.7EV
 コースも雪質もなかなか良いのだが、一番の特徴はその眺望では無いかと思う。イーストMtからは晴れていれば↑こんな絶景が眺められる、左の一番高い山は蝦夷富士こと羊蹄山(正しくは”後方”羊蹄山)だ。個人的には富士山よりも美しい山だと思う。

 右は”前方”羊蹄山との別名を持つ尻別岳だ。羊蹄山ほど姿は整っていないが、これも富士山型の溶岩ドームの山だ。ルスツリゾートはそんな尻別岳周辺に広がる山々の谷間にある。

 なお上の写真で、羊蹄山の左奥にはニセコのスキー場が広がるアンヌプリ山が見えている。わずか30km先のニセコには雲がかかってるようだ。もしかしたら雪が降ってるのかも知れない。
 

ピステン痕OLYMPUS TG-5, 4.5mm, f8.0, 1/320sec, ISO100, +0.7EV
 ルスツリゾートでは丸々2日間だけ滑ってきた。初日は深々と雪が降っていて眺望はなかったが、雪は最高に良かった。2日目は素晴らしい快晴で、さすが北海道らしく日中でも気温が低く、雪はまったく緩むことがなかった。

 暖冬と言われている今冬、ルスツの例年の状況を知らないのだが、積雪量としては雪不足のようにはまったく感じられなかった。羊蹄山も尻別岳も裾野まで真っ白だし、道路のまわりも雪に覆われていて、思い描く北海道の雪景色そのものだった。。
 

ルスツのツリーランコースOLYMPUS TG-5, 4.5mm, f8.0, 1/160sec, ISO100, +0.7EV
 ルスツは初めて訪れるスキー場と言うことで勝手が分からないので、今回はバックカントリー(の真似事)はしなかった。尻別岳にハイクアップしたり、ヘリコプターをチャーターしたりして山頂から滑ることが出来るらしい。実際滑走痕が遠目にも見えた。

 そこまで本格派ではなくとも、ウェスト側にはゲレンデ脇の森の中でオフピステを楽しめるエリアがある。いわゆる”サイドカントリー”で、ニセコのストロベリーゲートみたいなものだ。
 

ルスツのツリーランコース出口あたりOLYMPUS TG-5, 11.8mm, f5.0, 1/400sec, ISO100, +0.7EV
 ここがとても良いところだった。何しろ真っ白に雪が着いた木々が綺麗でだし、斜度もゆるくて気軽に楽しめる。雪はそんなに柔らかくはなくて、コンディション的には今ひとつだったかも知れないが、そればかりは仕方が無い。とにかく新しいコースは何もかもが新発見で面白く、このサイドカントリーのエリアだけひたすら滑り続けていた。
 

ニセコ花園のストロベリーエリアOLYMPUS TG-5, 5.1mm, f3.2, 1/800sec, ISO100, +0.3EV
 今回の旅ではレンタカーを借りたので、途中1日はルスツからわざわざニセコまで出かけてみた。やはりホームゲレンデは年に一度くらい滑っておかなくてはならない。例年どおり、ストロベリーゲートを出てみたのだが、そこで見た光景には驚いた。

 やはり今年は雪が少ないのだ。写真を見ても平年を知らないとたっぷり雪があるように見えるかも知れない。でも、1月下旬でこんなに雪が少ないストロベリーは今まで見たことがない。雪質も新しいわりにイマイチだったし、なんだか悲しくなって1回滑っただけでやめてしまった。

 暖冬と雪不足は今年だけで、またこのストロベリーで腰まで埋まるようなフカフカの雪遊びが出来ることを祈りたい。
 

ニセコK4リフトOLYMPUS TG-5, 4.5mm, f8.0, 1/400sec, ISO100, +0.3EV
 ということで、ストロベリーは諦めてリフトを乗り継ぎ、ヒラフエリア最頂部へむかうシングルのK4リフトに乗った。さすがに一面雪に覆われているが、ここもやはり雪は少ないようだ。この分だと北斜面や東尾根、バックボウルもやはり雪は少ないのだろうか?

 数年前に経験した、ただただ笑うしかない、北斜面やバックボウルの超ディープパウダーを思い出しつつ、今回はK4からそのまま圧雪面を滑り降りることにした。引き締まった圧雪の広い急斜面はとても気持ちいい。でも弛みきっている足腰と、ディープパウダー用のファットスキーにはパックされた急斜面はなかなか手強い。というか怖い。
 

ヒラフのゲレンデから眺める羊蹄山OLYMPUS TG-5, 4.5mm, f8.0, 1/250sec, ISO100, +0.3EV
 ニセコ側から見る羊蹄山もやっぱり美しい。ルスツから眺める姿とはちょうど反対側なのだが、綺麗な円錐形の山なので素人にはほとんど見分けが付かない。この雪景色を眺められただけでも十分に満足だ。
 

花園ベースの新レストランEDGEApple iPhone 11 Pro Max, Super WIDE, f2.4, 1/950sec, ISO20
 ちなみに花園ゲレンデのベースには、昨年までは影も形もなかった新しいレストラン「EDGE」と、昨年はまだ建設中だったパークハイアットホテルが完成して営業を開始していた。花園第一リフトも6人乗りに架け替えられると聞いていたが、それは実施されていないようだ。

 ヒラフエリアに負けず劣らずここ花園エリアの開発バブルもすごい。数年前まではHANAZONO308がポツンと建つだけの(良い意味で)寂しい風景だったゲレンデベースは、一端のスノーリゾートとなってしまった。EDGEのゲレ食メニューも大幅に値上がりしていいてラーメンが平気で2,000円とかする。しかも日本語が通じないスタッフも多い。

 なんというか、景気が良いと言うことは、スキー場のためには良いことなのだろう。でも、長年ホームとしていたスキー場が遠くへ行ってしまったようで少し寂しい。
 

ニセコのゲレンデと針葉樹と空OLYMPUS TG-5, 4.5mm, f8.0, 1/400sec, ISO100, -0.7EV
 と言うことで、今年の北海道スキーは滞在した6日間のうちの半分、3日滑っただけで満足してしまった。雪不足のせいではないけれど、ここ数年はスキーに関してはちょっと倦怠期かも。

 でもスキーは歳をとっても長く続けていくことが出来る趣味なはずなので、無理をせずに上手く付き合っていきたい。

 で、残りの3日は何をしていたかというと、レンタカーで走り回って冬の北海道を満喫すべく観光していた。それについてはまた別途書く予定だ。
 

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