真夏の暑さが戻ってきたある休日、久しぶりに鉄分補給のため成田空港周辺に行ってきた。数えてみたら… 実に9ヶ月ぶりだ。しかし新型コロナウィルスの影響で今は航空便の運行数が激減している。何しろ人の移動がほとんどないので、国際線旅客数は-90%以上というレベルで減っているそうだ。
成田空港では一時期はB滑走路を閉鎖してA滑走路のみ運用していたそうだが、今は平行滑走路運用を再開している。Flightradar24を見るとそこそこ離発着はありそうだったので、まずは「さくらの山」へ行ってみた。
晴れた休日の昼間としてはかなり空いていた方だと思う。飛行機写真マニアも少ないし、そもそも暑すぎるし、不要不急の外出を控えてる人も多いのだろう。
PENTAX K-7, DA*300mm F4 ED [IF] SDM, F4.0, 1/800sec, ISO100, 0EV
到着早々、ポーラーのB747-400Fが上がってきた。4発機はやっぱり良い。旅客型は絶滅しつつあるB747も、まだしばらく貨物機として生き残りそうだ。A380も貨物機に改造して生き残るという術はないのだろうか?
なお今回は、そんなに本気で飛行機の写真を撮るつもりではなかったので、カメラは敢えて古いPENTAX K-7を持ち出してみた。レンズはDA★300mmF4だ。この組み合わせは実は使ったことがなかった。とても小型軽量で、そこそこ本格的な望遠効果が得られてなかなかよい。
レンズはともかく、K-7はなかなか古さが感じられて厳しいのだけどリハビリにはこのくらいの不自由さがちょうど良いかもしれない。ブレもなくピントも露出もバシッと決まったカットはK-1改と並べても見劣りしないくらい綺麗だ。
PENTAX K-7, DA*300mm F4 ED [IF] SDM, F4.0, 1/1000sec, ISO100, 0EV
真夏らしく地表付近はメラメラでまともな写真にならない。
ちなみに旅客便は壊滅的な一方で貨物便の需要は旺盛らしい。なるほど、人の移動はなくても物流は動いているのだ。だから貨物専用機はもちろん、旅客機をそのまま貨物専用便として運航していたりするらしい。そもそも成田空港は日本の国際航空貨物の一大拠点でもある。
PENTAX K-7, DA*300mm F4 ED [IF] SDM, F4.0, 1/1000sec, ISO100, 0EV
そんな中、ピカピカのJAL B787-9が飛んできた。Flightradar24によると台北行きらしい。お客さんはどのくらい乗っているのだろう? -8ではなくて-9が必要なくらいなのか?それとも、そこはやはり貨物需要のためだろうか?
PENTAX K-7, DA*300mm F4 ED [IF] SDM, F4.0, 1/1000sec, ISO100, 0EV
中国、香港、韓国などなど、平常時は国内線並みにバンバン飛んでいた東アジア路線も今はほとんど運休している。その中でも台湾線は比較的飛んでいる方らしい。
PENTAX K-1改, HD DFA★85mmF1.4ED SDM AW, f4.0, 1/800sec, ISO100, 0EV
「さくらの山」というからには敷地内には桜の木(ソメイヨシノ)が沢山植えられている。もちろん今はもう葉桜というか、花なんか咲いていないが、満開の時期はそれはそれは見事な景色になる。今年はちょうど外出自粛真っ盛りの時期に当たってしまったが、どうだったのだろう?
何ヶ月も前に散ってしまった桜を思いながら、もし満開だったらな… と、ファインダーを覗き、葉桜の隙間を飛んでいくキャセイのB747を見送った。うん、やっぱり4発機は格好イイ!(2回目)
PENTAX K-7, DA*300mm F4 ED [IF] SDM, F4.0, 1/1000sec, ISO100, 0EV
この日は夏にしては珍しく北風運用がされていた。なので着陸機狙いで「ひこうきの丘」に移動してみた。
目当ての着陸機はなかなかやってこなかったが、こんなDHLカラーのレア機が出発していった。初代エアバス機であるA300だ。JASが国内線に飛ばしていたのでおなじみではあるのだが、最近旅客型は海外でもすっかり見なくなった。貨物型はまだ現役機がそこそこいるらしい。
PENTAX K-7, DA*300mm F4 ED [IF] SDM, F4.0, 1/1000sec, ISO100, 0EV
台湾エバー航空のB787。結局この日の出発機は、国内線LCCと貨物便と台湾便しか見なかったような気がする。もちろん、時間帯のせいだろうとは思う。
PENTAX K-7, DA*300mm F4 ED [IF] SDM, F5.6, 1/1250sec, ISO100, 0EV
A滑走路を北に向けて離陸し、上昇しながらぐるっと旋回して空港上空を西へ向かって飛んでいくのはチャイナエアラインのA330だ。やはり台北行きだろう。翼面から派手なヴェイパーを出し、虹色に光っていた。
結局A滑走路への着陸機は1機もやってこなかった。離陸はA、着陸はBでしっかり分けられていたようだ。便数も少ないからそれで十分間に合うと言うことなのだろう。A滑走路にしか降りられないA380も今はどこからも飛んでこない。
PENTAX K-1改, HD DFA★85mmF1.4ED SDM AW, f4.0, 1/2000sec, ISO100, 0EV
駐機場は遠目に見ても満杯で、仕事を失った多くの飛行機がストアされている。超巨大機FLYING HONUの姿は特によく見えた。ハワイまでは飛べないけれども、8月末には久しぶりに客を乗せて特別遊覧フライトが行われるそうだ。実はそのフライトに応募したのだが残念ながら外れてしまった。
FLYING HONUにただ乗ってみたいという航空ファンはそれなりにいると思うので、1回だけといわず、さらには特別な接客もイベントも不要なので成田発成田行きで2時間くらいただ飛ばして欲しい。
もちろん、引き渡しが延期されている3号機も含めて、ハワイ便が再開できる日が早々にやってくるならそれに越したことはないのだが。