HD DA★16-50mmF2.8ED PLM AWで「すみだ水族館」を巡る

2021-09-10

 実は前回からの続きだったりするのだが、東京スカイツリーまで来たらやはり「すみだ水族館」を見ておきたい。

 と言っても、この水族館にはもう何度も来ているのだが、やはり水族館はフォトジェニックだし飽きない。薄暗いところでK-3 Mark IIIとHD DA★16-50mmF2.8PLMの組み合わせでどんな使い心地なのか、どんな写真が撮れるのか試しておかなくてはなるまい。
 すみだ水族館の水槽PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(19mm), f2.8, 1/60sec, ISO200
 入り口から近いところにある巨大な水槽。歪み補正はLightroom上で+7してある。

 すみだ水族館ではコロナ禍のため土日祝日の入場人数が制限されている(2021年9月現在)。現地でもチケットは買えるみたいだが、基本的には事前にネットで入場時刻指定のチケットを買っておいた方が良い。
 

クラゲの水槽PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(19mm), f2.8, 1/40sec, ISO10000
 いずれにしろ、この日は良く晴れた土曜日だったが、今まで見たことないくらいに人がいなかった。だから上の巨大水槽も大人気のはずのクラゲ水槽前もこんな状態で、ゆったりと見る&撮ることができた。
 

すみだ水族館の水クラゲの水槽PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(21mm), f2.8, 1/50sec, ISO8000
 そのクラゲコーナーは前回訪れた時からリニューアルされていた。ミズクラゲが平たい水槽にいて、上からのぞき込めるし横からも見られる。

 しかしあまりにも辺りが暗く、見学順路が直角に曲がってることに気付かず壁に激突してしまい、暗闇で悲鳴を上げてしまった… お化け屋敷でもないのに。子ども達や若い人々にはこの明るさで十分見えているのだろうか?

 なおこのクラゲコーナーは開放F2.8で手持ちで十分なシャッター速度を稼ぐにはISO10000前後という、今まで実際にはあまり使ったことがない高感度が必要になった。K-3 Mark IIIの高感度はこれまであまり試していなかったが、評判通りクリーンで使いやすいと思う。RAW現像でもそんなにノイズ処理はしていなないが、ブログに貼るくらいなら何の問題も無い。
 

すみだ水族館のクラゲPENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(35mm), f2.8, 1/60sec, ISO3200
 クラゲはそんなに激しく前後に動くものではないが、比較的近距離で薄暗くてガラス越しで映り込みも起こりやすいし、照明(色)も独特だ。

 なのでわりとAFに厳しい被写体だと思っていたが、K-3 Mark IIIとHD DA★16-50mmF2.8PLMの組み合わせは普通に撮れてしまう。シャッター半押しした直後、立ち上がりで少し考え込む、あるいは光を溜めようとするかのような、一瞬の間が感じられる程度だ。
 

ニシキアナゴPENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(35mm), f2.8, 1/60sec, ISO800
 クラゲに続いて大人気のチンアナゴコーナー。黄色いニシキアナゴももちろん混ざっている。みんな同じ方向を向いている。かわいい。
 

チンアナゴPENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(50mm), f2.8, 1/100sec, ISO2000
 と思ったら、絡まったチンアナゴはバラバラの方向を向いていた。かわいい。

 チンアナゴはわりと謎の生き物で、よく考えるとキモいような気もするのだが、なぜかいつまでも見ていられる不思議な癒やしがある。だからシャッターも無限に切っていられる。いや、せっかく空いていたのだし動画を撮ればよかったと後で気がついた。
 

フォックスフェイスPENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(50mm), f2.8, 1/100sec, ISO4000
 チンアナゴ水槽周辺には珊瑚礁を模した水槽が並んでいて、色鮮やかな魚たちが泳いでいる。これはフォックスフェイスだろうか。これらも結構すばしっこくて追いかけるのが大変だ。水槽の照明は真っ青なのだが、鮮やかな黄色の身体が美しい。
 

すみだ水族館の金魚PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(36mm), f2.8, 1/60sec, ISO500
 すみだ水族館には金魚もいる。足下に置かれた背の低い水槽にいる小さな金魚がたくさん泳いでいると、本能的に掬いたくなるがそういうのではない。

 金魚の水槽は一時期の特別展示かと思っていたが思い過ごしかも知れない。今は「江戸リウム」という名前で常設展示されている。
 

水槽の中のペンギンPENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(50mm), f2.8, 1/100sec, ISO10000
 そして目玉展示の一つが巨大なペンギン水槽だ。プールの側面も全面的に透明なので、水中を泳ぐペンギンの姿も見られる。しかし時間が悪かったのかこの時はほとんど泳いでるペンギンはいなかった。数羽が浮かんでるだけ。おかげでとても撮りやすかったのだが。

 なお、すみだ水族館のペンギンはすべて名前が付いていて非常に巨大で複雑な相関図も展示されている。素人にはどれが誰だかまったく見分けがつかないが、年間パスポートを持っている強者たちが、相関図の前でその内容について話し合っていたりする姿を見かける。格好イイ。
 

岩場に仁王立ちするペンギンPENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(39mm), f2.8, 1/80sec, ISO2500
 室内のプールに作られた岩場に立ち尽くすペンギン。なんとなく保護色になってるように見える。

 他にも巨大水槽もあるしオットセイなどもいるのだが、キリがないのでこんなところにしておこうと思う。

 今回はレンズがどうのこうのというよりは、K-3 Mark IIIの高感度を試してみたみたいな感じになった。絞り開放固定でISO感度は上限12800でオートに設定した。実際のところ撮影中にどこまで感度が上がっているかはあまり気にしていなかったが、ISO10000あたりまで普通に使えてるところはちょっと意外だった。現像中もデータを見てる限りほとんど気にならず、あとでExifを見て驚いたくらいだ。

 いずれにしても、この暗い条件下では開放F値がF2.8と、そこそこ明るくてしかも固定なのは使いやすい。これがF5.6とかになるとISO12800でも足りないかもしれないわけで、シャッター速度も1/60sec程度を大きく下回ると、手ぶれしなくても被写体ブレすることが増えてしまうだろう。


 ということで、HD DA★16-50mmF2.8PLMは薄暗い水族館で使うにはぴったりなレンズだと思う(すごいピンポイントな話だが)。

 前回の記事でも書いたとおり、やはりこういうちょっと特殊な条件下で使ってみるとなおさら、このレンズはK-3 Mark IIIの特性をフルに引き出すことができるレンズだと感じる。AF面でも高感度性能でも、その他画質面においても。そのために作られたレンズなのだ、という印象をより強く持った。
 

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