2021年のソメイヨシノ:PENTAX K-1 Mark II 編

2021-03-27

 さて今年も桜(=ソメイヨシノ)の季節がやってきた。東京の開花宣言はだいぶ前にされていたが、その標準木がある都心からそう離れていない我が地元では、なぜか宣言から1〜2週間遅れで開花を迎える。先週末あたりにようやく咲き始めたと思ったら、1週間も経たないうちに一気に開花が進み、この週末にちょうど見頃を迎えていた。

 ということで、やはり写真を趣味としているからには桜は撮らなくてはなるまい。毎年同じ場所で同じような写真をもう十分撮ってきたはずなのになぜか飽きが来ない。

 まずはメインカメラであるPENTAX K-1 Mark IIで撮った写真のなかから10枚を選んだので貼っておく。全て中望遠の単焦点レンズを使って撮ったものだ。

木場公園の桜PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f2.0, 1/2000sec, ISO100, 0EV
 木場公園の広場の真ん中に立つ一本桜。まだ8分咲きくらいだがとても綺麗だった。街路の桜は枝が切られまくっているが、公園の桜は枝を伸ばし放題で格好イイし見応えがある。
 

桜の隙間から東京スカイツリーPENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f1.4, 1/2500sec, ISO100, 0EV
 桜の隙間から見える東京スカイツリー。どっちにピント合わせるか悩んで、もちろん両方とも撮った。そしてどっちを選ぶかさらに迷ってこっちにした。
 

バーベキュー広場の桜PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f1.4, 1/6400sec, ISO100, 0EV
 バーベキュー場は見事な桜並木になっている。コロナ禍以前であればここはバーベキュー&お花見を楽しむ酔っ払いで溢れ、焦げた肉の煙に巻かれ、色々な意味で立ち寄りがたい状態だったのだが、幸か不幸か今年はゆっくりと桜を楽しめる状態になっていた。素晴らしい!もうこれで良いのではないだろうか?
 

前ボケに埋もれる桜PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f1.4, 1/500sec, ISO100, +1.0EV
 まぁ、前ボケはやっておこう。流れてきた雲に日が陰った瞬間がチャンスだ。あまりコントラストが強いとこういうのは難しくなる。
 

ハイコントラストな桜PENTAX K-1 II SE, smc FA77mmF1.8 Limited, f4.0, 1/3200sec, ISO100, -2.0EV
 背景が日陰になるアングルを探してバックを黒く沈めてしまうのも定番の撮り方だ。なんだか照明を浴びた夜桜のようになる。というか、そう言い張れば信じてもらえるかも。Exifを見せなければ。
 

親水公園の桜PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f1.4, 1/8000sec, ISO100, -1.3EV
 近所の桜の名所は木場公園だけではない。少し歩いて仙台堀川親水公園にやってきた。ここにも見事な桜並木がある。周囲をマンションに囲まれていて日当たりが悪いのだが、かえって背景とコントラストがついってキリッとするので良い感じだ。

 公園の名前にあるように、仙台堀川という小さな川の名残が残っている。ボカしすぎてなんだか分からなくなってしまったが、背後には川が流れている。
 

竹の柵と花筏PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f1.4, 1/5000sec, ISO100, -0.7EV
 その川面にはもう花筏が出来つつあった。まだ満開の手前なのに。咲くのも早かったし、もしかしたら今年の桜は散るのも早いかも知れない。
 

遊歩道を歩く人と桜PENTAX K-1 II SE, smc FA77mmF1.8 Limited, f2.0, 1/2500sec, ISO100, +0.7EV
 次に大横川にやってきた。以前はこの川沿いの並木が一番好きだったのだが、3年ほど前からなぜか夏の間に枝先を払うようになり、見る見る木が痩せ細り弱ってきて、とうとう昨年には多くの木が切り倒されてしまった。

 日当たりも悪くはなく、根も踏まれたりしない場所なのに、なぜ30年足らずで伐られてしまうほど弱ったのか? 詳しいことは分からないが、迂闊な枝の伐採のせいだと勝手に思っている。

 大横川の往年の景色を知ってる身としては、今の姿は見ていてあまり気持ちが良くないから、あまり行かなくなってしまった。それでも健気に生き残った木はこうして元気に花を咲かせているのだが。
 

道路沿いの桜PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f8.0, 1/400sec, ISO100, 0EV
 さて、また木場公園に戻ってきた。

 ここまでほぼ開放ばかり使ってきたが、涙をのんで絞る練習もしている。背後に続く並木と道路の様子が溶けきらないように、探りながら絞っていったらなんとF8でちょうど思ってた感じになった。そうかー、なるほどこう言うものなのか…
 
 それにしてもここの桜並木は本当に見事だ。大横川がああなってしまった今、この一帯では一番見応えのあるな並木かも知れない。
 

夕陽の逆光に照らされる桜PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f2.0, 1/1600sec, ISO100, -0.7EV
 だいぶ日が傾いてきた。夕陽に照らされた桜はまた一段とキレイだが、色が良く分からなくなってくる。

 桜に限らないのだが、花を撮るというと寄りがちだ。雄大な自然風景の中の桜ならいざ知らず、都会の桜は周辺の雑踏をフレーム外に追いやるために花そのものをアップにしたくなるのだが、今年のテーマとして無闇に「寄らない」ということを心がけ、なるべく「木」としての桜を撮るようにした。

 その場合77mmや85mmは長すぎるかも?と思ったが、かえって切り取りやすくてちょうど良い感じだ。ただ、ピント位置と絞りの選択はとても難しくて楽しい。ほとんど開放で撮っておいてなんだが、やはり大口径レンズは絞りを開けるばかりではないのだな、と実感する。
 
 さて、桜をこのエントリーだけで終わらせてしまうには惜しいので、続編としてもう10枚追加する予定だ。次はNikon Z 5でズームレンズを使って撮ってみようと思う。



 

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