手に入れたばかりのHD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AWを持って東京スカイツリー周辺を歩き回ってきた。秋雨が降り始める前の、最後の真夏を感じる暑い日だった。夏は嫌いなのだけどこういきなり寒くなって雨の日が続くと(8月最終週から9月頭の東京の場合)なると、少し惜しい気がしてくる。
さて、ボディはもちろん PENTAX K-3 Mark III だ。このレンズはこのボディのために作られたのだから。
PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(50mm), f8.0, 1/1250sec, ISO200
遠くからはいつも眺めているおなじみのスカイツリーだが、すぐ近くまでやってきて見上げたのは久しぶりだ。真下から見上げても格好イイ。
PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(16mm), f11, 1/640sec, ISO200
良い天気ではあるが小さな雲がひっきりなしに流されてくる。湿度が高いのだろう、チンダル現象(薄明光線)が見られた。格好イイ。
どうやら空いてるみたいなので展望台まで登ろうかとも思ったが、ちょっと時間的に微妙だったので断念した。また近いうちに再訪し東京を一望してみようと思う。
PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(16mm), f11, 1/640sec, ISO200
涼みがてらソラマチの中を探検してみる。ソラマチに来ると必ず写真を撮ってしまうのがこの穴だ。風の流れ的な機能があるのか、建物の設計上のしわ寄せが集まった部分なのか、あるいはデザインなのか判然としない。
でも煙突の底から空を覗いてるようでなんか好きな場所だ。写真としてどうかという問題はさておき、ゲイン塔の先っちょだけがちょっと見えているところも格好イイ。
PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(16mm), f11, 1/400sec, ISO200
ソラマチの周辺は昔ながらの下町が広がっている。東京スカイツリーが一番よく見えるポイントを探して少し周辺を歩いていると、こうした背の低い雑居ビルの隙間に顔を出していたりして、個人的にはこれぞ東京スカイツリーらしい姿だと思う。
PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(16mm), f11, 1/160sec, ISO200
見上げてばかりいると首が痛くなるので、視線を水平に戻してみる。するとこんな細い路地の迷路が広がっている。つまり、あの背の高い最新の格好イイ建物も、こうした雑然とした下町の一部なのだ。
PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(50mm), f8.0, 1/400sec, ISO200
こんな巨大な建造物なのに、その構造を近くで見られる場所は限られている。様々な柱や梁に加えメンテナンス用の通路も張り巡らされていることが分かる。格好イイ。
さて、ここからはおまけなのだが、東京スカイツリー周辺を歩きつつ、すこしレンズのテスト撮影的なことをしてきた。
いまだLightroomにはこのレンズの補正データがない。左はワイド端で撮影しRAWを歪曲補正しないそのままの出力したものだ。最近はあまり無補正のデータを見ないので歪曲した画像を見るのは結構新鮮な気がする。
マニュアルで補正してみると+8位にするとほぼ真っ直ぐになる感じだろうか(右側の画像)。ただ端っこの方は少し波打っていたりするので、単純な樽型ではなく陣笠形なのではないかと思われる。
なお、今のところ気にならない限り歪曲補正はかけていない。ついでに言うと周辺光量も補正したくなるほど落ちたりはしていないと思う。今回貼った写真は絞ってばかりではあるけれども。
適当に至近距離にピントを合わせてボケを写してみるとこんな感じだ。ボケ量はまぁこんな感じだろうか。50mmや77mmや85mmのF2以下の世界と比べるわけにはいかない。
玉ボケもそんなに悪くないのではないかと思う。とは言え、ちゃんとした点光源ではないので何とも言えない。ボケの中のパターンは年輪状ではないので被写体由来のものかと思われる。縁取りは感じられるが、ズームとしてはわりと良い感じではないかと思う。
PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(50mm), f2.8, 1/2000sec, ISO200
クンショウギクだろうか? わりとかわいい小さな花で直径は5cm程度だったと思う。
HD DA★16-50mmF2.8PLMはなにげに近接撮影にも強い。最短撮影距離はズーム全域で0.3mで、旧型から変わってないし取り立てて特徴的なスペックではないが、最大撮影倍率が0.24倍と大きくなっている。恐らくピント位置による画角変化が抑えられているのだろう。
最近あまり近接撮影に強くないレンズをよく使っていたせいか、すごい寄れる!という感覚がある。この辺もAPS-Cのズームの良さだろうと思う。
さて、まだまだ試し足りてはいないのだが、当初の触れ込み通りかなり優等生なレンズだと思う。スターレンズに期待しがちな尖ったところは今のところ感じられず、むしろ何か新しいスゴいレンズを使ってると言うよりは、使い慣れているような錯覚に陥る。
開放から何の躊躇もなく使えるとか、逆光でもビクともしないとか、AFの動作を感じなくなるとか、そういう”無意識”にさせるところが実はスターレンズたる実力なのだろうか。存在感をやたらに主張してくるDFA★シリーズとはどこか違う気がする。
何となくK-3 Mark IIIに感じていた「違和感」というか「相性のすれ違い感」も、このレンズを使うことでかなり軽減されたかもしれない。そうか、こういうことなのか!と。
どういうこと?と言われると困ってしまうのだが、その辺ををはっきりさせるにはもう少し使ってみないといけないだろう。