最新のAPS-C用標準ズーム HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AWを入手した

2021-08-29

 PENTAX KマウントのAPS-C用レンズの中核をなす標準ズームがリニューアルされた。その存在は昨年5月頃からすでに公式リークされていたのだが、K-3 Mark IIIの登場から遅れること約4ヶ月、ようやく登場したのが「HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW」だ。


 旧型である「smc PENTAX-DA★ 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM」をHDコーティング化しただけのマイナーチェンジではない。光学系からすべて新設計されている。AF駆動もPLM化されるなど全面的に新世代のレンズとなり、K-3 Mark IIIにまさにぴったりな標準ズームとなっている。

 製品発表時の希望小売価格は23万超えだったのが、予約開始してみると各カメラ量販店は18万円後の値付けとなり、公式ストアも半日で値段を下げるという珍しいゴタゴタがあった。当初は様子見のつもりでいたのだが、すごくお買い得な気がしてきて、結局気がついたらポチッと予約をしていた。

開封

 そして発売日の8月27日。朝の9時台に荷物が届けられた。午前配達指定してたとは言え、こんなに早く来るなんて!

HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW 箱

 まずは箱。最近ブランド戦略を少し変更したのか、RICOHロゴが消えてPENTAXロゴが大きくつくようになった。箱としては比較的大きくてK-3 Mark III本体の箱よりも少し高さがあるかもしれない。
 

HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW 同梱品

 同梱品はレンズ本体に前後キャップと専用フード、そしてレンズポート(S120-150)がついている。
 

HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW

 本体を良く見てみよう。実は鏡胴デザイン的にはあまり高級感はない。何しろ距離指標がないのだ。PLM駆動なためかピントリングは機械的な接続はされておらず、電源オフの状態でピントリングを回しても実際のピント位置は動かない。

 ズームリングとピントリングはローレットのサイズが変えられている。ちなみにズームリングはやや固めで勝手に動いてしまうことは少なそうだ。ズームロックもないが問題はなさそうだ。
 

HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW 前玉側 HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW 後玉側

 フィルター径は77mmもある。が、実は旧型と同じサイズだったりする。大きく重くなっているのだが、少なくとも前玉周辺のサイズは変わっていないのだろう。旧型を持っている場合はフィルターなど流用できるはずだ。

 光学系は10群16枚と今どきのズームレンズにしてはそれほど多くない。しかしながらEDガラス製の非球面レンズなど、特殊レンズを6枚も使用している。もちろんHDコーティングが採用されており、前玉はSPコーティングも施されている。

 電磁絞り採用でマウントには機械連動機構が一切ないKAF4となっているので、K-3以前のカメラでは基本的には使用できないが、これは時代の流れなので仕方がない。

 マウント部を除きほぼ真っ直ぐな円筒状の鏡胴はシンプルでまぁまぁ格好イイと思う。使いやすさという点でも問題ない。が、ズームしようとしてピントリングを回してしまうと言うことが、今のところちょくちょく起きている。だって今まで(特にDFAは)逆が多かったから…。
 

HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AWワイド端 HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW テレ端

 左がワイド端16mm時、右はテレ端50mm時だ。ズームリングの動きに合わせてほぼリニアに伸びる。が、ズーム倍率が低いこともあってこの程度だ。びよーんと伸びた姿が格好悪いとか、バランスが激しく崩れるようなことはないし、ズーミングに伴う空気の出入りも多くないので感触がとても良い。
 

DFA15-30mm, DA★16-50mmPLM, DFA★85mm

 ちょっと思うところあって、手持ちの大型レンズと並べてみた。見ての通り左はDFA15-30mmF2.8で、右はDFA★85mmF1.4だ。どちらもフルサイズ用である。DFA24-70mmF2.8と比べても一回りくらい小さく感じる(径の違いが効いてそうだ)。

 新型のDA★16-50mmF2.8もなかなか立派な体格ではあるが、実物を持ってみると、言われていたほど大きいとは感じない。そしてなによりも(今のところは)重たく感じない(軽いとは言えないが)。スペック値ではフード込みで750gとなっているが、1kg超え当たり前のDFAレンズに慣れすぎているのかも知れない。
 

HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW を取り付けたK-3 Mark III

 PENTAX K-3 Mark IIIに取り付けてみるとこんな感じだ。長さはあるがやはりバランスが良い。

 実際のところこのレンズはほぼK-3 Mark III専用と言っても過言ではないだろう。むしろこのレンズを取り付けることで、K-3 Mark IIIは完成し、その性能をフルに発揮するのではないかと思っている。逆もまた真に違いない。

さっそく少し実写してみた

 さて、さっそく少し撮ってみた。標準ズームなのでとりあえずはその辺を散歩してみた。

木漏れ日の森の中PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(16mm), f2.8, 1/640sec, ISO200
 公園の森の中に差す木漏れ日。昨年までの落ち葉が堆積しているが、この季節はだいぶ減って土も見えてきている。しかしもうすぐまた新しい落ち葉が分厚く積もるはずだ。

 こういうコントラストが高いシーンでは、一眼レフファインダーはシャドウ側もハイライト側も潰れることなく、そこに何があるのか見えるので、露出をどうするか、ピントをどこに置くか直感的に考えやすい、と思う。
 

グリーンPENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(45mm), f2.8, 1/1250sec, ISO100
 なんだか分からないワサワサした草。でも格好イイ。どこにピントが合うのか、合わせるべきなのか分からないからカメラ任せにした。

 ちなみに天気が良く鮮やかなものを撮ったから、というのはあるのだが、発色がかなり鮮やかなレンズではないかと感じる。まだファーストインプレッションの段階なので分からないが、いつもの感じでLrで現像していると、あれ?濃すぎる…? と感じるような気がしている。
 

橋の名残の水道管PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(22mm), f11, 1/100sec, ISO100
 その昔ここには橋が架かっていた名残と思われる水道管。ツタが絡まった青いペンキの感じが気になる。ここまで絞らなくても良いかも?と思いつつ絞ってみた。
 

桜の落ち葉PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(45mm), f4.0, 1/500sec, ISO200
 桜の葉っぱが落ちていた。しかも微妙に色づきはじめている。黄色と緑のツートンが綺麗だ。

 厳しい残暑が続いているが、秋はもうすぐだ。
 

夕陽PENTAX K-3 III, HD DA*16-50mm f2.8 ED PLM AW(50mm), f8.0, 1/1600sec, ISO200
 日もだんだん短くなってきた。

 なんというか、ズームレンズだからと言うのもあるのだろうけど、実は言うほどメチャクチャ逆光に強いという感じはしない。当たり前だがDFA★の単焦点レンズのようなスッキリした感じにはならない。逆に言うと逆光っぽい雰囲気は出やすいかもしれない。

 なお、PLM駆動によるAFは恐ろしく速い。無音で一瞬で合う。AFが動いてないのではないかと思ってシャッターボタン半押しをやり直してしまうほどだ。半ば儀式のようになっている最後のピント追い込み動作もないから、やっぱりAFが動いてないのではないかと心配になる。

 Lightroomにはまだプロファイルがないので、RAW現像する際にはレンズ補正が使えない。特にワイド端付近の樽型、もしくは陣笠型の歪みが気になる場合があるくらいだ。もちろん気になる場合は手動である程度は直せる。周辺光量はまったく問題ないと思う。
 

おまけ:フルサイズで使えるか?

 さて、Twitterなどを見ていてわりと多くの人が気にしていたのが、フルサイズで使った場合にどこまでケラレるか(ケラれないか?)という点だ。PENTAXのDAレンズには「実はフルサイズをカバーするイメージサークルを持つ」というレンズが少なくない。

 もちろんそのほとんどは単焦点なのだが、DAフィッシュアイズームみたいな例もある。

16-50mmPLM +K-1 Mark II @16mm 16-50mmPLM +K-1 Mark II @28mm
16-50mmPLM +K-1 Mark II @36mm 16-50mmPLM +K-1 Mark II @50mm

 K-1 Mark IIに取り付けて試してみたところこのような結果となった。フードは取り外し絞りは開放、ピント位置は無限遠に設定している。RAWをストレート現像したものでレンズ補正もかかっていない。

 ということで、残念ながら全域でクロップなしFFで使用することはできなさそうだ。最新鋭のレンズとして、きっちりとAPS-Cに最適化しているということなのだろう。



 

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