NAS1号機としてQNAP TS-231+を導入したのは2016年の秋。WD REDシリーズの8TBを2台使ってRAID1を構成していた。その2台のHDDのうち1台は、たったの2年弱でSMARTエラーが発生したので交換したが、このたび初期導入したもう1台のHDDもSMARTエラーを生じるようになった。
QNAP製のNAS TS-231+でRAID1を構成しているHDDにエラーが発生したので交換してみる ー酔人日月抄
となると、大事になる前にディスクを交換するしかない。こういう場合にRAID1だと助かる。とりあえず今すぐデータを失う心配はないから、慌てず騒がず、新しいディスクを用意して交換することにしよう。
WD80EFZX 8TBは4年半しか持たなかった
2年半前に壊れたのは「ディスク1」で、今回壊れたのは「ディスク2」だ。2016年秋の稼働開始から約4年半が経過している。
iPhoneのQmanagerアプリになにやらWarning通知が来たので、TS-231+にMacのブラウザからログインしてみた。するとなにやら警告が出ていた。が、この警告画面を見るのは2回目の経験なので「あ、また来たか!」という感じだ。
問題のディスクの健康状態を見てみると、やはり前回同様SMARTエラーを検知したようだ。どの程度深刻な状態なのかは分からないが、安全のために「交換をした方が良い」という言葉に従うことにしよう。
見ての通り、総動作時間も表示されている。1511日と15時間≒4年ちょっと。NASは24時間365日電源入れているとはいえ、個人使用なのでそんなに激しく読み書きしてはいない。REDシリーズはNAS用を謳ってるわけだし、もう少し長持ちするものだと思っていた。でもHDDだから仕方がない。
なお使用していたHDDはWesternDigital製の WD80EFZX で、WDが買収したHGST由来のドライブと思われる。8TBがやっと一般的になり始めた頃の製品でまだ少し高かった。信頼性もギリギリだったのかも知れない。
なお2年半前に交換したディスク1(WD80EFAX)はもちろんまだ問題ない。こちらは5年以上持って欲しい。
WD80EFBX 8TBに交換
さっそく代替のHDDを購入しようとしたら、どうやら今はコロナ禍とか半導体不足とか仮想通貨のあれこれとか、いろいろな影響で大容量の3.5インチHDDも品薄になっていることを知った。しかしなんとか目当てのHDDを手に入れることができた。
WesternDigitalのRED Plusシリーズの8TB、WD80EFBXだ。なるほど、4年半前はEFZX、2年前はEFAXで今はEFBXになっているのか。
ざっと仕様を眺めるとCMRなのは当然として、回転数が7200rpmとなっている。スピードを求めるわけじゃないので5400rpmで静音、低発熱の方が良かったのに。プラッタ数/ヘッド数などは最近は公表されていないようだ。いずれにしろEFZXより信頼性も安定していることに期待しよう。
HDD交換作業は非常に簡単だ。TS-231+では条件を満たすとホットスワップもできるはずなのだが、怖いのでちゃんと一度電源を落としてから交換した。ディスク2のスロットを引っ張り出して、新しいHDDに付け替えてNASに戻して再起動するだけで作業は終了だ。
総稼働時間0時間のまっさらなディスクがちゃんと認識されている。ヨシ!
RAIDの再構築は何もしなくても勝手にバックグラウンドで始まっている。ユーザーは何もする必要はない。
このRAID再構築中がRAIDにとって最も脆弱な瞬間だが、NASはUPSにつないでるし大丈夫だろう。とりあえず4時間ほど経過したところで進捗は26%ほどだ。あと12時間くらいかかるのだろうか。
昨夏にはTS-251Dを追加し、TSー231+と合わせて2台の2ベイNASを運用している。TS-251Dには10TBのHDDを入れてやはりRAID1を組んである。もちろんこちらは今のところ何も問題ない。
上にも書いたが、約2年ごとにHDDを交換しなくてはいけないというのは、やや想定外に短いサイクルだった。しかし、HDDはいつか壊れるものなので、RAID1のNASは個人使用ではとても安心で便利だ。
もちろん弱点はあって、NAS本体(ロジックボード)が壊れたらHDDが生きていてもデータを取り出すのはとても面倒なことになる。その可能性は今のところ考えないことにしている(一応、別の方法でバックアップを取ってある)。