今年の夏も新子が食べられる幸せを噛みしめる

 夏が嫌いだ。正確に言うと「東京の夏」が嫌いだ。さらに正確に言うと「都会の夏」は嫌いだ。

 暑くなると持病の頭痛をはじめ、とにかく体調不良となって重い夏バテ症状に苦しむ。元来夜行性の身からすると日が長いのも気に入らない。ビールだって温くなりにくい冬の方が美味しいと思う。夏が旬の食べ物にも特に好物はない。ただし新子は除く。

 新子は数少ない夏の楽しみの一つだ。いや、唯一と言っても良いかもしれない。そんな新子を今年もようやく食べることができた。

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 新子を握ってもらったお寿司屋さんは、いつもの新小岩「二代目 太郎」だ。ずっと前から「新子が食べたい」とワガママなリクエストを出してあった。そして7月2週目の土曜日、ようやく仕入れできたようだ。

 そしてこの写真のような美しい4枚付けの新子の握りを、目と舌で味わうことができた。うん、幸せだ。今年の夏に思い残すことはもうない。

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 握ってもらう前、下ごしらえ済みの新子を見せてもらった。新子とは小さなコハダだ。今年は天候不順のためか、なかなか市場に出回っていないそうだ。

 新子を捌く手間は普通のコハダやその他の魚と同じで、頭とウロコを落として開いて内臓や骨を抜いて… と、小さいだけにむしろ手間がかかるうえ、数をこなさないといけないので鮨職人泣かせだそうだ。だからいつでも注文すればすぐに握ってもらえるものでもない。事前ネゴや確認が重要だ。

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 今年はこの一貫で見納め、食べ納めかも知れない。だからもう一枚写真を眺めて今年の夏の思い出としておこう。

 新子はすぐに育ってコハダになってしまうので、旬の時期は非常に短い。ほとんど幻と言っても良いかも。例年7月初旬に出て、すぐに消えて8月になると産地が違う物がもう一度出回る… ことがあるそうだ。

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 他にも美味しいお寿司をたくさん握ってもらったけど、この日は全て新子の前に霞んでしまった。握りよりもお刺身のほうが記憶に残っている。特に水タコの刺身は大好物だ。そして〆サバの異常な美味しさも忘れられない。

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 焼き物は夏らしくさっぱり系。マグロの串焼きはギュッと身が詰まっていて濃厚で食べ応えがすごい。そしてヤングコーンは甘くてこれまた旨い。どちらも塩だけでなく山椒をつけてもいける。

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 お酒も飲んだ。千葉の「福祝」が飲みやすくて美味しかった。

 以前、日本酒は無限に飲める気がして実際に泥酔するまで飲んでいたものだが、最近はもっきり2杯が限界な感じだ。それでも一部記憶が曖昧な部分がある。お会計はちゃんとしたんだっけ?とか。

 でも新子の美味しさは忘れていないからまだ大丈夫だと思う。

2019-07-20|タグ: , , , ,
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