今回の沖縄旅行中はずっと晴天に恵まれた。それは事前に天気予報を見ていて何となく分かっていて、しかも時期的に満月を過ぎており月の出は遅い。ホテル前のビーチは西を向いているし、海とビーチを入れて綺麗な星景写真が撮れたら良いなー、と妄想して期待していた。
PENTAX K-1改, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](14mm, クロップ無し),f5.6, 1/125sec, ISO100
そしてその期待通り、ホテルに到着してさっそくプライベートビーチに出てみると、夕暮れ空はなんとか晴れていた。思っていたよりもちょっと雲は出ているけど、この様子なら何とかなるだろう。
そして数時間後、夕食とともに飲んだオリオンビールでほろ酔い気分の中、誰もいなくなったビーチへと繰り出し星景写真に挑戦してきた。
PENTAX K-1改, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](15mm, クロップ無し),f4.0, 30sec, ISO3200
カメラはK-1改、レンズはDFA15-30mmF2.8を持っていくか悩んだのだが、大きさと重さに怯んでフィッシュアイズームで妥協してしまった。
撮影地は読谷村でほぼ真西を向いている。少し沖にある琉球石灰岩の岩が良い感じだ。綺麗な砂浜はまるで月面のようになってしまったし、海は穏やかすぎてほとんどそれらしくは写らなかった。ちなみに白飛びするくらい明るく輝く左隅のほうには那覇の市街地がある。
なおPENTAXだけの名物機能、アストロトレーサーをここぞとばかりにONしてみた。地磁気センサーのキャリブレーションも念入りにやったのだが、肝心のGPSをONにするのを忘れていたので、どうやら作動していないまま撮ってしまったらしい。ただ、魚眼ズームで30sec程度ならそれほど星は流れていない。
PENTAX K-1改, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](15mm, クロップ無し),f4.0, 40sec, ISO3200
同じ場所からカメラを北に向けるとこんなことになっている。煌々と輝くのは宿泊したホテルだ。ご丁寧に遊歩道には灯りが並んでいる。この砂浜一帯にはこのホテル以外にめぼしい建物はなく、畑が広がっているだけなのだが、さすがにこうなると星を撮るのに好条件とは言えない。
PENTAX K-1改, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](15mm, クロップ無し),f4.0, 30sec, ISO3200
反対側、南の方はこうだ。遠くの地平線辺りの空が明るいのはトップの画像にも写っていた那覇方面の街灯りだ。近くに明るい建物はないが、こっちの方が更に条件は悪い。
でも左端の方のゴチャッと写っているのはプレアデス星団、つまり「昴」だ。肉眼でも見えていたのだろうがまったく気がつかなかった。
PENTAX K-1改, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](15mm, クロップ無し),f4.0, 30sec, ISO3200
ということで、やっぱり星を撮るなら海の方、西の空しかない。
トップのカットと同じ場所だが、なるべく暗い空を探して移動していたら奇岩はフレームに入らなくなった。砂浜はさらに月面のようになってしまったが、このカットが一番星が写っている。右斜めにうっすら天の川も見える。
右下に写ってる点線は何となく飛行機っぽくないからもしかしたら人工衛星か何かだろうか?
魚眼ズームは画角が広くて歪曲含め独特の表現になるのはいいのだが、やはり有効径(焦点距離÷F値)が小さいせいためか、思ったほど星が写らないな、と感じた。やっぱり頑張ってDFA15-30mmF2.8を持ってくれば良かった… とちょっと後悔している。
Apple iPhone 11 Pro Max, 4.25mm(広角), f1.8, ナイトモード, ISO1250
さて、これらの写真は実はこうやって撮った。三脚はミニタイプも含めて持って行っていない。砂浜で山を作ってその上にK-1改を置いた。いや、写ってはいないが一応ハンドタオルを敷いてある。
が、冒頭に書いた通りほろ酔いだったのであまり砂粒とか気にしていない。砂粒は大きいしサラサラに乾いていたし、カメラは防塵防滴だから大丈夫だろう。レンズは壊れても惜しくはない。むしろ壊れたらHD版への買い換えの理由が出来る… くらいの適当さだ。
ちなみに↑この写真自体はiPhone11 Pri Maxのナイトモードで撮った。2枚目の写真のように背後に灯りはあるので、漆黒の闇ではなかったが、ここまで明るかったわけではない。ナイトモード恐るべし。
PENTAX K-1改, smc DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED [IF](15mm, クロップ無し),f4.0, 30sec, ISO3200
そしてこのビーチは昼になるとこんなに綺麗な場所だった。翌朝カメラを設置した砂山を探したけど、どこにあるのかよく分からなかった。風と波に浚われたのかも知れない。
あるいは、あれは幻だったのかも?という気もしてきた。
次の機会には、ちゃんと三脚とDFA15-30mmF2.8を持ってきて、お酒もほどほどにして撮影に臨みたいと思う。