大容量化のために4ベイNAS QNAP TS-451D2を導入した

2021-11-01

 2016年に初めて2ベイのNASを導入し、昨年夏にもう1台追加したのだが、2台の2ベイNASを使い分けるというのは煩わしいし、なんとなく無駄が多いような気がする。どうせハードディスクを4台動かしているのなら、4ベイNASにしたほうがいろいろ効率が良いのではないかと思いついてしまい、気がついたらQNAP TS-451D2という4ベイNASをポチってしまった。

QNAP の NAS x2台

 黒い方が新しい4ベイのQNAP TS-451D2で、白い方は去年導入した2ベイNAS TS-251Dだ。NASを1台にまとめるとか言っておきながら、結局2台動かすことになってしまった。ディスク容量はあればあっただけ良い… のだから仕方がない。

初めての4ベイNAS TS-451D2でRAID10

 NAS製品は世の中にいろいろとあるが、これまでの経験でQNAP製のNASに慣れてしまったため、今回もまたあまり深く考えずにQNAPから選んだ。

 TS-x51シリーズの4ベイ版という位置づけだが、外観はTS-251Dとはかなり異なる。しかし中身はIntel製のCeleronを使っていてメモリを増設できたりする仕様は同じだ。NASでIntel製CPUを採用するのは珍しいがCortex系よりもなぜか低消費電力だったりするし、ノートPC用のDIMMが使えるのは魅力だ。

 このTS-451D2もDDR4-2666対応のDIMMスロットが2つ付いており、最初は4GBが1枚刺さっているが、これをiMacのメモリー増設で余っている手持ちの4GBx2に刺し替えた。CPUはともかくNASで8GBものメモリーを積むのはかなり贅沢なことだと思う。効果のほどは分からないが大容量は正義だ。

 4ベイNASなのでハードディスクはもちろん4台積める。もともと2ベイNASで使っていたWestern Digital製の10TBドライブ(WD101EFAX)x2台はそのまま流用するとして、追加の2台を手持ちの8TBでお茶を濁すか悩んだのだが、せっかくなので10TBをもう2本買い足した。新しいドライブもやはりWD RED Plusシリーズの10TBで、型番はWD101EFBXと1世代新しくなっている。
 

TS-451D2 ストレージマネージャ

 もろもろセットアップが終わってストレージマネージャを確認するとこうなっている。4本の10TBハードディスクでRAID10を構成した。RAID5のほうが容量効率は良いが、信頼性の点であまり良い話を聞かない。RAID6という手もあるのだが、素人がややこしいことするよりは仕組みを理解しやすいRAID10にしておいた。

 なお信頼性をできるだけ確保するために、モデルも購入時期も異なる2本、つまり古いWD101EFAXと新しいWD101EFBXのペアで同一グループになるように設置した。これでRAID1を構成する2本が同時に壊れてデータを失う可能性を下げることが出来る(あり得ないとは言えない)。

 なおRAID10は二つのRAID1グループをさらにRAID0でストライピングするので、読み書きが高速なのも特徴だが、TS-251D2のEthernetポートも、我が家のLANも1Gビット対応でWi-Fiも11nまでなので、そちらがボトルネックになり実際の速度はあまり変わらないだろう(未測定)。
 

TS-451D2ストレージ状況

 今までは容量重視でシンプルボリュームで使っていたが、今回は容量に余裕ができたのでストレージプールを構成してシックボリュームを作成した。

 ストレージプールの総容量は18.1TB、そこにとりあえず約15TBのボリュームを作成した。差分の約3TBはスナップショットで使う領域だが、それほどスナップショット機能を重視してはいないので、あと+1TBくらいは実ボリュームに割り当ててもいいだろうと思っている。

 セットアップ後あちこちに分散していたデータ類(主に過去に撮った写真やビデオやドキュメント類)をすべてこのボリュームに投げ込んだら、合計約7.6TBとなった。使用率は50%ちょっとでまだ7TB以上空いている。これであと5年以上は持つだろうと思っている。
 

QuMagie

 今までNASは倉庫用にしか使っていなかったのだが、最近のNASはメディアサーバー的な機能が山ほど付いている。QNAP TS-451D2もその例に漏れない。

 ということでアーカイブした写真のRAWデータとは別に、Flickrにアップロードしてあった選別および現像済みJPEG過去12年分、約36,000枚の写真をこのNASに移動して、いつでもMacやiPhone/iPadから主な過去写真を参照できるようにしてみた。

 QuMagieという写真管理ソフトはAIによる画像判断機能もあり、写ってる人や物、場所などで自動的に仕分けをしてくれる。メタデータによる検索も出来るし、もちろん撮影日時によるタイムライン管理も出来るので、Flickrのアルバム管理的な機能は引き継ぐことが出来るのではないかと思っている。
 

TS-251DはDTCP-IPに対応させ録画番組倉庫に

 そして結局今まで使っていた2台の2ベイNASのうち、去年導入した新しいほうTS-251Dは8TBのディスクに入れ替えて、そのまま運用することにしてしまった。

TS-251D ストレージマネージャ

 重要なデータを入れないならJVOBとかRAID0で容量をとっても良いかもしれないと思ったのだが、それこそ容量がそんなにあっても仕方がないので、やっぱりRAID1にした。

 なおドライブは過去の2ベイNASを運用してきたいろいろな経緯から、こちらもモデルおよび購入時期の異なる2本(WD80EFAXとWD80EFBX)となっている。運転時間的にまだまだ大丈夫だろう。
 

TS-451D2ストレージ状況

 こちらもシンプルボリュームではなく、合計7.27TBのストレージプールに6.27TBのシックボリュームを作成した。スナップショット用の領域は約1TBほどだ。いずれにしろ、現時点でほとんどが空き容量だ。
 

sMedio DTCP Move
 このNASはDTCPファイルサーバーにしてみようと思う。NAS導入当時からやりたかったのだが、そんな余裕がなくてやっていなかったのだ。

 テレビで録画した番組のなかにはときどき永久保存版にしたいと思う良い番組があるのだが、そのままテレビにつないだハードディスクに入れておくのは心配だ。そのハードディスクが壊れたら終了だし、テレビを買い換えた場合もややこしいことになる。

 そんな録画ファイルはNASにムーブしておけば良い。もちろん見たいときにテレビその他で再生できなくてはならない。QNAPのNASには標準でそのような機能はないのだが、sMedio DTCP Moveというアプリを追加すれば出来るようになる。

 QNAPだけでなくSynologyやAsustorのNASにも対応している。ライセンス料が必要で税込み¥1,100だ。これをNASにインストールしておくだけで、DTCP-IPに対応したテレビやレコーダーから録画ファイルをムーブしたり再生したりすることが出来る。

 我が家のテレビは5年ほど前のPanasonic製のVIERAだが「お家ジャンプリンク」をいう機能をONするだけで、sMedio DTCP MoveをインストールしたNASが、ムーブ先あるいはメディアサーバーとして見えるようになった。

 ただし、録画先ドライブとして直接NASを指定することは出来ないし、NASにムーブしたファイルを他の場所へムーブアウトすることは出来ない。しかし自分の使い方的にはそれでまったく問題ない。
 
 それでも容量は余るのでiMacのTimeMachineによるバックアップ先にも指定した。TimeMachineはここしばらく使っていなかったのだが、やはりバックアップはしておくに越したことはない。以前はTimeMachineが走り始めると一瞬iMacがフリーズしたりしたのだが、改めて試してみたらすでに直ってるようだ。
 

ネットワーク構成&クライアント図更新

ネットワーク構成図(2021年10月現在)

 現時点の家庭内ネットワーク(主な機器)はこんな感じだ。だから何?という話で特に自慢することも説明することもないが、備忘録としておいておく。いつもこれで5年は行ける!と思ってるのだが、また来年になったらどうなってるか分からない。
 

参考エントリー

 

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