EPSONの写真高画質プリンター SC-PX1V の調子が悪いので修理に出した件

 昨年の買い物の中でも3本の指に入る「買って良かったモノ」であり、とても満足して使っているEPSONの写真用高画質プリンター SC-PX1V が、年末になって微妙に調子が悪くなってしまった。

 SC-PX1Vは新しい機械の宿命なのか、世間の口コミを見ていてもいろいろとトラブルがあったり、いまだに出荷も安定していないようだ。うちのは大丈夫!と思って約半年間使っていたのだが、やはり新製品の初期ロットの罠にかかってしまったのかも知れない。でも仕方がない。工業製品のこういう部分には理解ある方だ。

SC-PX1VのEPSONロゴ

 いずれにしろ、購入してからまだ半年弱。保証があるうちにしっかり直してもらわなくてはいけない、ということでEPSONに修理に出すことにした。

どんな現象が起きたのか?

 まずは問題現象がどんなものなのか見ておこう。

SC-PX1V縦筋

 ↑これだ。同じ写真をA4/2L/Lの3種類のサイズで出力したプリントを並べてデジタルカメラで撮った。ちなみに元画像はこれだ。

 紙の左端2cmくらいの範囲にうっすらと色の濃淡による太い縦筋が見えるだろうか? プリントサイズによらず同じ位置に現れる(プリントサイズによって縮尺が変わらない)ので、元画像に含まれるものではない。明らかにプリンターによるものだと思われる。
 
SC-PX1V縦筋を強調

 上の写真ではもしかしたら分かりづらいかもしれないので、明瞭度とコントラストを上げて無理矢理濃淡を強調してみた。これならハッキリと縦筋が見えるだろう。

 この現象に気がついたのは、たまたまこの写真をプリントした時で、いつから発生していたのかはよく分からない。いろいろ試してみた結果どうやら青空(≒ブルー系)で出やすい傾向があるものの、写真の内容によって出方は大きく変わる。ほとんどの場合気付かない程度なのだが、特にこの青空に浮かぶ月の写真で目立つようだ。

 なお、過去プリントを遡ってチェックしてみたが、同様の現象は見つからなかった。たまたまなのか、ごく最近発生した現象なのかも知れない。

 ヘッドのパターンチェック、クリーニング、ギャップ調整および紙送り調整など一通りやってみたが改善しなかった。

引取サービスを利用して修理に出す

 SC-PX1Vはプリンターの中でもそれなりに大きくて重たいものなので、送るにしろ持ち込むにしろメーカーに修理に出すのはとても面倒だ。しかしEPSONのWEBを調べてみると「引取出張サービス」という便利そうな仕組みがあるではないか。

EPSON引取修理サービスWEB画面

 WEBから申し込めば配送業者が玄関まで引き取りに来てくれるというやつだ。Apple製品やリコーイメージング製品でも同様のサービスがある。

 しかも自分で箱や緩衝材を用意して梱包しておく必要はなく、専用の箱ごと配送業者が持ってきてそのまま梱包してくれるのでとても楽だ。

EPSONプリンター修理基本料金

 なおWEBフォームに必要情報を入力したら「引取料金3,000円、修理基本料金18,000円がかかります」と表示されてビックリした。保証期間中なのに修理に最低でも21,000円もかかるの!?と。

 が、これは保証期間中であるかどうかにかかわらず表示される定型文らしい。いろいろな規約をよく読んでみれば、保証期間中は当然のように修理料金は無料となる。

 また、引取サービスの手数料¥3,000も特定の条件を満たしていると無料となる。自分のケースでは適用がどうなるのか良く分からなかったのだが、結果的に引取料金も無料となり1円も請求されなかった。もともと公式のオンラインショップから購入したからかもしれない。良かった!
 

修理に出すSC-PX1V

 ということで、申し込んだ翌々日あたりに引取業者がやってきた。業者のおじさんはちょっと頼りない感じだったが、ちゃんと緩衝材の入った箱に収められるところまで見送った。

 ケーブル等の付属品は添付する必要はない。保証書と、問題が発生したプリントサンプルをクリアファイルに入れて天板に貼り付けておいた。

 なお、輸送時の注意点としては、プリントヘッドのユニットは動かないようにテープで固定しておくように、とのことだったので、適当に家にあったマスキングテープで固定しておいた。
 

年をまたいで修理から戻ってくる

 修理に出したのは12月24日。タイミング悪く年末年始にかかってしまったため、修理が完了して戻ってきたのは1月14日だった。通常だったらもっと早く戻ってくるものと思われる。

SC-PX1V修理上がり

 送り出したとき同様に中身だけ置いていくものと思っていたが、実際はそうではなく、箱に入った状態で戻ってきた。 
 

SC-PX1V修理上がり梱包状態

 箱を開けると修理伝票、保証書とともにこちらから送ったサンプルプリントのほか、プリンターに関するFAQをまとめたらしい冊子が付いてきた。

 そして天板の半透明部分には(雑に)フィルムが貼られ、新品当時同様に各所可動部はテープで留めてある。もしや新品にすり替えられてる?と少し疑った(期待した)が、どうやらそんなことはなさそうだ。
 

SC-PX1V修理伝票

 さて、肝心の修理内容だが、伝票には「問題現象は確認した。インクシステム(ヘッドクリーニング機構)が壊れていたので直した。」と、書かれている。

 ヘッドクリーニングの不調があのような結果につながることの因果が良く分からないが、とにかく「現象不再現」とか「仕様です」と言われなくて良かった。
 

SC-PX1V修理同梱品

 同梱物にはこんなテストプリントが数枚含まれていた。丁寧に「弊社インクを使いました」という但し書き付き。ふむ、なかなか綺麗ではないか。もちろん縦筋はまったくない。さらに、ノズルパターンチェックを行った紙も付いていた。

 ということで、写真は省略するが、もともと問題が起きた月と青空の写真を念のため再度プリントしてみたが、やはり縦縞が出るようなこともなく綺麗になっていた。良かった!
 

NZ5_1030.jpg

 なお、同梱されていた資料の中にはこんな紙切れが混ざっていた。

 修理伝票でも触れられていたことなのだが、紙の端っこから36mmの範囲のプリント品質は少し大目に見てね、と言うことらしい。ヘッドと紙の相対的な位置関係や、紙送り機構の限界なのだろうか?

 となると、もしかしたら本当に本気のプリントをする場合は、大きめの紙に余白をたっぷり取ってプリントするべきだったりするのだろうか? よく分からないが「A3ノビ」の「ノビ」というのはそういうことなのかも知れない、とちょっと思った。

 それはそれとして、なんでもかんでもギリギリなるべく大きくプリントする… というばかりでなく、作品として効果的な余白の取り方なども勉強していこうと思う。
 

余談:実は給紙問題も改善していた

 修理伝票や付属資料には何も書かれていなかったのだが、もう一つ改善していた点がある。それは給紙の安定性だ。

 SC-PX1Vはネットの口コミを見ていても、印刷品質よりも給紙エラーの問題を指摘する声が多い。実際紙送りに失敗することが多いという実感はあった。が、自分としてはそんなに致命的な問題と感じていなかったので、今回の修理に当たって問題点として申告していなかった。

 しかし、元々の縞々問題も、実は給紙関係の問題なのではないか?と少し疑っていたりもしたのだが。

SC-PX1V

 しかし、修理から帰ってきた我がSC-PX1Vは、明らかに給紙の動作が変化している。失敗しやすかった小さめの紙を束ねてセットした場合でも、問題なく紙送りされていく。これは、多分初期ロットのメカに何か問題があることが分かっていて、こっそり直してくれたのではないかと思っている。

 給紙問題で悩んでいるSC-PX1Vユーザーには、保証があるうちに修理調整に出すことをお勧めしたい。


 発売後、なかなか手に入らない状態がずっと続いていたSC-PX1Vの供給は、最近になってようやく安定してきたようだ。巷ではまだSC-PX1Vはいろいろと新しくしすぎて不安定なので、SC-PX1VIIを待つべき、みたいな話もあるが、そのより良いII型のためにも、みんなでデバッグしようではないか。
 

2021-01-20|タグ: ,
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