HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WRをK-3 Mark IIIで使ってみる

2021-12-27

 発売日に手にして以来とても気に入って使っているHD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WRなのだが、当然その21mmという特徴的な画角を生かすためにボディはK-1 Mark IIばかり組み合わせてきた。

 しかし最新のレンズであるからにはやはりK-3 Mark IIIとの組み合わせも確認してみたい。この場合フルサイズ換算で約32mmという良い感じの広角レンズになる。

 なお今回も全て「里び」だ。JPEG撮って出しではなくRAWで撮影しカメラ内で現像し、さらにLightroomに取り込んでからちょっと最終調整したものだ。

万世橋駅跡付近PENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f22, 1/30sec, ISO100
万世橋と神田祭の看板PENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f2.4, 1/1600sec, ISO200
 万世橋駅跡付近。有楽町付近同様に高架は非常に古い時代の構造物がそのまま使われている。東京駅もそうだったがレンガの色は「里び」にぴったりだ。

 
道路標識PENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f22, 1/25sec, ISO100
神田川と総武線の高架橋PENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f8.0, 1/640sec, ISO800
 秋葉原駅を新宿方面に出発した総武線は高架橋で神田川を渡る。この高架は山手線や中央線の高架のさらに上を行くのでかなり高い。

 スッキリ晴れ渡った青空も「里び」では何とも言えない色になる。冬の空気感にはぴったりだ。この色合いがとても気に入ってしまった。
 

チラッと新幹線PENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f4.0, 1/1250sec, ISO200
 これもまた電車シリーズの一枚。秋葉原付近は色んな鉄道が交錯している。とっさのことだったので絞り込んでシャッター速度を落としている暇がなかった。次の新幹線が来るまで待とうかとも思ったのだが諦めてしまった。

 なおこの辺りも線路と道路が交錯していて非常に複雑だ。水平がよく分からないが新幹線の線路が傾いているから仕方がない。
 

秋葉原とある店先PENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f8.0, 1/125sec, ISO200
 なんとなく秋葉原っぽい店先。駅北口にあった市場跡(その後しばらく駐車場だった)には高層ビルが建ってずいぶんと景色が変わったが、少し歩けば、街並みはほとんど変わってなくてごみごみした雑居ビルが並んでいる。

 それらのビルに入っている店はずいぶんと様変わりしたのだが、不思議と懐かしい感じがする。
 

電話ボックスPENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f2.4, 1/1250sec, ISO200
 そんな秋葉原は今でもまだ電気街としての顔を持っている。その目抜き通り沿いに昭和と平成の遺物とも言える緑の電話ボックスがまだ残っている。まだ誰か使う人がいるのだろうか?

 今でもまだテレホンカードが現役であることに気付き、軽い衝撃を受ける。本当に?本当にこの機械で電話がかけられるのか? 自分がそう思うのだから今の10代とかはこの電話ボックスをどう思ってるのだろう?
 

紅葉の残りPENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f6.3, 1/200sec, ISO200
 近所の公園には12月中旬になってもまだなお紅葉した木が残っていた。やはり撮ってしまう。あおって見上げて太陽を入れるお決まりのパターンだが。
 

冬の草PENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f2.4, 1/1600sec, ISO200
 しかし冬は確実にやってきている。鬱蒼と生い茂っていた草むらがなくなって土が見えるようになり、木々から葉が落ち空の見通しも良くなった。緑色のものがずいぶんと減ってしまった。
 

夕暮れ空PENTAX K-3 III, HD DFA21mmF2.4ED Limited DC WR, f7.1, 1/200sec, ISO200
 「里び」がもっとも合わなさそうなシーンと言えば夕暮れの空かな?と思っていたが、淡くて独特の色合いを見せる青とコントラストの締まり具合から、意外に良い感じだ。ベタベタギトギトした映え写真への反動かも知れない。あるいは先ほども書いたが、冬の寒さと合っているのかも知れない。半年後にこの写真を見たらどう思うだろうか?
 

K-3 Mark III と HD DFA21mmF2.4Limited

 ということでK-3 Mark IIIにHD DFA21mmF2.4Limited を付けてみた感想だが、やはり32mmという画角のおかげで良い意味で何の印象も残らない。この組み合わせは標準レンズと言っても過言ではないと思う。

 やや大柄なのがちょっと気になるが、逆に言えばホールディングしやすいし重さのバランスは良い。描写的には開放付近の周辺光量落ちがすっぱりなくなるので、ちょっと寂しい気がする。もちろん解像感的にはK-3 Mark IIIの画素ピッチでもなんともない。

 ただ正直に言うならこの組み合わせにする積極的な理由はあまり思いつかない。K-1/K-1 IIを持っているにしろ、持っていないにしろ。画角で言うならこの領域はフルサイズでもAPS-Cでももっと特徴的なレンズが他にあるように思えるから。

 

 こうなるとやはりHD DA21mmF3.2 Limitedが気になってくる。11年前にK-7とともに初めて買ったKマウントレンズだ。歪曲が大きいレンズだなと思っていたが、デジタル補正が使える今ならその辺は気にならないだろうか。とても気になる…。


  

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