寿司を食べにいくとなれば、お店は新小岩の「鮨 二代目 太郎」と決まっている。ブログにもこのお店で食べたお寿司の記録はたくさん書いた記憶がある。
そんな新小岩の名寿司店が、この夏の間に場所を移転して新装開店したというではないか。お店の名前もやや変更されて「鮨 太郎」となっている。「二代目」が消えてしまったが、大将が代替わりしたとかそういうことはまったくない。
新しいお店はどこにあるのか? どんな雰囲気なのか? 味は変わっていないのか?などなど是非確認しに行かなくてはならない。ということで、移転後開店から3週間も経っていない9月のある日、さっそく訪れてみることにした。
RICOH GR3x UE, f3.2 1/40, ISO200
真新しい木の香りが漂う真新しいカウンターと椅子に座ってさっそく生ビールをいただく。以前と変わらずマルエフの生が飲める。プハァ〜。
なおカウンターの一部には檜の一枚板が使われているそうだ。
RICOH GR3x UE, f4.0 1/40, ISO1600
そしていつもの感じでお任せコースにした。酢の物に始まりお刺身や手巻きやら、以前と変わらず季節感のあるとても美味しい料理が出てくる。特にこのカツオは猛烈に美味しく見た目にも美しかった。
RICOH GR3x UE, f4.0 1/40, ISO1600
水茄子やカボチャなど野菜も美味い。お刺身の王様マグロは3切れも出てきた。赤身と2種類の中トロだそうだ。何これ最高! そしてアワビとくれば日本酒がどうしても欲しくなる。
RICOH GR3x UE, f2.8 1/40, ISO160
こう見えても中身は山形の「辯天」という純米大吟醸の原酒だ。グラスがなくてやむを得ず、とかではない。このお酒はこうやって飲むと香りが広がってより楽しめる、という趣向だ。
スッキリとした切れがありつつも甘みがまろやかで優しくて、日本酒いいところだけを集めたようなお酒だった。美味しい料理がさらに美味しくなり、そして同時に美味しい料理でお酒もより美味しくなる。
RICOH GR3x UE, f4.5 1/40, ISO640
焼き魚はメヒカリ。頭から尻尾まで全部いける。そして今シーズン出始めという白子はあっさりさっぱりしていたが、あの独特の旨味は健在だ。
そしてエイヒレは定番としても、殻付きの落花生が寿司屋で出てくるというのは意外な取り合わせだが、しっとりと茹でたピーナッツはとても美味しく、この一皿の他の食材ともとても良く合っていたし、日本酒にも合っていた。
RICOH GR3x UE, f4.0 1/40, ISO1000
いつものチーズ入りの茶碗蒸し(写真省略)の後にいよいよメインの握りが出てきた。相変わらず素晴らしいシュッとした江戸前の握り鮨。寿司はこうでなくては。新鮮で大粒の生魚がシャリに乗っていれば良いというものではない(いやそれはそれで良い)。ボタンエビを昆布じめにして肝でソースを作ったりとか、そういう職人の技と創意工夫と粋と意気が凝らされている。
RICOH GR3x UE, f4.0 1/40, ISO1600
いつ見ても美しいコハダ。食べるとキリッとしていて旨味がじゅわっと広がる。素晴らしい。そう言えば今年も新子は食べられなかった。また来年こそは必ず……。
RICOH GR3x UE, f4.0 1/40, ISO1600
そしてクライマックスにはウニの軍艦。山盛りでこぼれ落ちるウニは神々しい。もちろんこうなるとネタの質と量はとても重要だが、美味しいウニの軍艦は海苔との取り合わせもとても重要だ。
この一貫にまともに値段をつけると幾らになるだろうか?などと野暮なことを考えてしまう。
RICOH GR3x UE, f3.5 1/40, ISO800
これはコースに含まれていないのだが、そう言えば今回はイクラがなかった(厳密には茶碗蒸しに入っていた)な、ということで、最後に追加でイクラたっぷりの太巻きを作ってもらった。ここまでくるともうお腹いっぱいなのだが、ペロッと食べられてしまうから不思議だ。
Apple iPhone 13 Pro Max(広角カメラ 26mm相当), f1.5, 1/25sec, ISO500
ということで、移転しても中身は以前の「鮨 二代目 太郎」のままだった。場所が変わっただけで大将は変わってないのだから当たり前なのだけど。
なおお店の入り口には看板もメニューも何も出ていない。けれども決して一見さんお断りではないし、敷居が高い寿司屋ではない。ただ事前に予約が必要というだけだ。当日飛び込みでは入れないので注意して欲しい。
移転後の場所は↑ここ。新小岩駅南口からほんの徒歩2分くらいで平和橋通りに面している。Googleの外観写真などは古いお店のままになっているが、住所や電話番号などは新しくなっている。