このお店には錦糸町がまだまだ昭和の香りを残していた約15年ほど前に2回ほど訪れたことがある。その頃はまだ「炉端焼き」が北海道発祥であることを知らなかったはずだ。魚介類を中心においしい焼きものとお刺身と、そして魅惑の日本酒がずらっと揃っていて、良い意味でジャンクな雰囲気も含めて「ここは大人の飲み屋だな〜」と感じたことをよく覚えている。
日本酒をやたらに飲んでひどく泥酔した（そのために飲みに行っていた頃なので）のだが、とても良い記憶になっているのは、時間経過のせいだけではないだろう。最近急にまた「海賊」に行きたい欲が高まっていたのは、ちょうど1年前に北海道を車で巡ったことを思い出していたからに違いない。
フェリーに乗って行く北海道ドライブ旅行（概要編）-酔人日月抄外伝（2022年6月7日）
全部で8エントリーあるのだが、目次とも言える概要編だけ貼っておく。目当てにしていた釧路の炉端焼き屋さんは定休日で行くことが出来なかった。しかも先日、そのお店は閉店してしまったと聞いた。そんなこんなを考えながら、地元錦糸町で炉端焼きを楽しんだ。
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入り口の様子は15年前から変わっていない。もっと昔から変わっていないのかもしれない。やたらに情報量が多くてとても錦糸町らしい。コロナ禍も乗り切ったようで、狭い店内はほぼ満席の状態だった。
なおタイトルと導入部には「北海道」と書いたが、格別このお店が北海道を前面に押し出しているわけではなく、もうすでにすっかり東京下町ローカル色に染まっている。それもこれも含めて楽しむお店だ。
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と言いつつ、やはり炉端焼きなのでトウモロコシは定番中の定番だ。甘くて塩っぱくておいしい！
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一方でハマグリ焼きがあったりするあたりは関東風だ。と言っても本当においしいハマグリが食べられるお店はそんなに多くないと思う。ここのは大粒だし素晴らしい。
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居酒屋だからもちろんお刺身盛りもある。しかもキビナゴ入り。いきなり鹿児島に飛んだ（本当に鹿児島産だったかどうかは知らない）。こういう雑多なところがこのお店の魅力のひとつでもある。
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ゆでそら豆。こういうシンプルなおつまみも猛烈にうまい。
おいしい日本酒がたくさんあるのがこのお店の魅力だ。この日の日本酒リストの中に福島の写楽 純米吟醸があったのでおいしくいただいた。
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アイナメを焼いてもらった。魚は煮付けにするか焼くか選べる。アイナメってあまり焼いて食べないなと思って敢えて焼きにしてもらった。歯があってヒレもゴツくて無骨な見かけだが、たっぷりの塩で焼かれた姿はとてもかわいい。そしてもちろんうまい！！
もう一杯くらい日本酒飲もうかと思ってメニューを眺めていると、気になる文字が目に入る。それは「日本酒ガチャ」だ。1杯500円也。
どんなシステムなのか分からぬまま発注してみると、ガチャがやってきた。これを回して出てきたカプセルに入ってる数字によって何が飲めるか決まるらしい。そのまんまかよ！
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ということで、群馬の「尾瀬の雪どけ」純米大吟醸を当てることが出来た。大当たりではないけれどもなかなか良いところを当てたと思う。
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このお店の名物料理として「ジャンボ焼き鳥」と言うものがある。普通の竹串に刺さった焼き鳥ではなく、BBQ用か何かの大きな鉄串で出てくる炉端焼きサイズの焼き鳥だ。大きいだけじゃなくてけっこうおいしいのでお代わりしてしまった。
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〆の炭水化物は焼きそばにしてみた。これが普通のソース焼きそばではなく、イカスミの焼きそばだった。もちろんイカも入っている。そして麺とともに炒められた玉ねぎとは別に、生の長ネギがたっぷり乗っていて、ちょっとこれは予想外の美味しさだった。これのためにもう少しお腹のスペースを残しておけば良かった、と少し後悔した。
錦糸町南口から徒歩2分とかからない。15年前はまだいかがわしい看板が立ち並ぶ足を踏み入れがたい地域だったが、今はだいぶ今風の飲み屋街になっている。少なくとも表面上は。
会員制度があるらしいのだが、特にカードやスタンプみたいなものはなくて、もしかしたら自己申告なのかもしれない。ゴールド会員限定の生ウニというのが気になったが、15年ぶり3回目の我々には注文する権利がないので仕方がない。いや、下町独特の何かの不調なのかもしれないが、まぁ結局その辺のことも通ってるうちに分かるのだろう。
わりと人気店なので当日飛び込みでは席がない可能性が高い。大手グルメ系サイトなどにも対応しているので予約しておくことをお勧めする。
