ふと思い立って久しぶりに近所のカワセミポイントに行ってみた。
昨年は二番子まで巣立ちに成功するなど、東京下町の住宅街の中でカワセミたちは逞しく生きていたのだが、その後、今年春の繁殖はヘビかなにかの天敵にやられてしまい、上手く行かなかったらしい。その後、夏の間はあまり親鳥たちも姿を消してしまい、またしばらくは戻ってこないのかも?と思っていたら、どうやらそんなことはなかったらしい。
真夏過ぎあたりからいつものカワセミポイントにいるという噂を聞きつけて、ある日様子を見に行ってきた。Z 8でカワセミがどんな感じに撮れるのかも試してみたい。400mmでは足りないのは分かっているがとりあえずはやってみなくては。あわよくばあこがれのダイブシーンも撮れちゃったりして……と期待と妄想だけは膨らむ。
いた! しかも近い。目にも光が入っていて綺麗だ。鮮やかなオレンジの下嘴はメスの特徴だ。かわいい&格好イイ。
これはほとんどトリミングしていないのだが、逆光で薄暗い木陰。しかも飛びだしたときのためにシャッター速度を高めに設定したから感度が高くなってしまい、ディテールは溶けてしまっている。勿体ないことをした。結局動かなかったのであと3段くらい感度を落としても大丈夫だっただろう。
同じくカワセミの様子を見に来ていた人から「あっちにオスもいますよ」と教えてもらい移動してみた。こっちは遠いがやはり木陰でじっとしている。枝や葉っぱにかぶってしまったが、鮮やかな背中のエメラルドブルーが眩しい。
オスはどこかに消えてしまったのでまた戻って先ほどのメスを探してみる。茂みの奥の方に行ってしまったが、ちゃんと姿は確認できる。夏はあまり野鳥観察&撮影向きの季節ではないが、綺麗なグリーンを背景に撮れたりするので、これはこれでとても良い。
下は水ばなのでダイブが見られるのではないかと、ドキドキしながらファインダーを見守っていたのだが全然そんな気配はない。水の中に餌になりそうな小魚は沢山いるのに時間の問題だろうか、じっとしたままで動かない。
と、ヤキモキしつつも残念がっていたら、動きがあった……
なにやら羽を少し広げ……
口を開けて前屈みになり……
飛び出すかと思ったら……(舌が見える!)
飛ばなかった。残念。
ペリットを吐き出すでもなく、排泄をするでもなく。いったい何だったのだろう? 同じ動作は実はもう一回見られた。なにかカワセミの癖なのだろうと思う。
ということで、結局この日はダイブシーンは見られなかった。なのに今か今かと焦って待ち構えていたので無駄に連写してしまい、データ数が大変なことになった。なのでZ 8の能力に頼れば自分でもダイブシーンが撮れるか撮れないかはいまだ不明なままだ。またちゃんと季節と時間と場所を見計らって挑戦したいと思う。
このポイントにはカルガモやサギなどもやってくるのだが、この日はまったく姿がなかった。ヒヨドリとスズメはいたので、一応記録として抑えておく。
被写体認識AFは超便利で本当に素晴らしい。ただレンズの長さと明るさが欲しい。やっぱりこの分野ではロクヨンもしくはハチゴーロク(Zの場合はハチロクサン)が標準レンズなんだな、と実感する(欲しい)。とりあえずもう少し長いレンズが欲しい。今日発表されたばかりのロクロクサンが欲しいが、現実的なところは1.4倍テレコンか。いやしかし……🤔(と妄想は続く)