カメラの手入れに欠かせないブロアーだが、これまではわりと適当に選んだ無銘の製品を使ってきた。壊れたらその都度また適当なやつに買い換えるというサイクルを何回か繰り返している。と言ってもブロアーは5年とか10年くらい使えてしまうので、個人的にはそんなに頻繁に買うものではない、という印象がある。
そんな貴重なタイミングがやってきた。これまで使っていたブロアーが壊れたのだ。逆止弁がこわれてブシュッと吹こうとすると後から空気が漏れてしまう。
ということで新しいブロアーを買った。今までは都内の量販店の店頭で実物を見て適当に決めていたのだが、今回は現代のネット社会らしく口コミを重視して定番の少し高級品を通販で購入した。自分の感覚や直感よりも他人の経験のほうが信用できる。
それが↑これだ。BERGEONというブランドのNo 5733という製品で、なんとスイスのブランドらしい。そもそもはカメラやレンズ用に作られたものではなく、機械式時計の修理等で使うために作られたものなのだとか。 ウンチクとしてはなかなか良い背景情報だが、その分なかなかお高い。とはいえブロアーなので何万円もすることはなくて、概ね最近の日本国内では3000円前後で売られているようだ。ブロアーとしては高いが、ちょっと試してみる気になれるお値段だ。
本体はオレンジ色で洋梨型の形状が特徴的だ。最大径は約60mm、高さは95mmほどで、カメラ用のブロアーとしてはそんなに大きくない。
サラサラとした手触りで高級感があるが、これはもしかしたら新品のうちだけかもしれない。小ぶりなせいかやや固いという意見が多いようだが、個人的な感覚ではそうでもなくてちょうど良い感じだ。前に使っていたブロアはかなり固くて握力トレーニング機みたいで5回も吹くと疲れてしまうようなかんじだった。これはそれほどではない。
吹き出し口の部分はプラスチック製の別パーツになっていて、一般的なカメラ用のブロアよりかなり細い。その分、風量というか風の吹き出す勢いはかなり強く、しかも狙いが定めやすいと感じる。キーボードのゴミをざっと吹き飛ばすみたいなことは不当委だが、レンズやカメラのゴミを飛ばすにはちょうど良いと思う。
お尻の部分は凹んでいて逆止弁もまたプラスチック製の別パーツになっている。このブロアーの特徴はこのお尻の部分の形状にあるらしい。つまり……
お尻の部分の形状のおかげでこうして縦に自立させることができるのだ。だからなんだという気もしなくもないが、コロコロと転がっていくことが少ない。
ということで、それなりのお値段がしたこともあって期待通りの「高級感」のあるブロアーだ。
ちなみに使い始めてからまだ2週間ほどだが、本体にプリントされていたロゴや製品名はもうかすれてきている。もちろんそれで特に問題ないしどうということはない。
同じBERGEON製のブロアーでもう一つ異なる形状の製品がある。こちらは一般的なラグビーボール形状で、自立はしないが風量が多くてカメラ用にはより使いやすいのではないか?という気もする。どっちにするかちょっと迷っていたのだが、まずは口コミの多い5733にしたのだが、こっちのタイプも少し気になっている。