6年ぶり3回目の飛来! 東京上空にブルーインパルスがやってきた

2020-05-30

 ブルーインパルスが6年ぶりに東京上空を飛行した。各地の航空祭などではおなじみのブルーインパルスだが、東京上空を飛ぶというのはめったにないことで、6年前の旧国立競技場取り壊し前のイベントで飛んだのが史上2回目。その前の初の東京上空飛行は1964年の東京オリンピック開会式まで遡る。そして今回は3回目の東京上空飛来だ。

 今回の飛行は突然行われたという感がある。いったい何のイベントなのかと思えば、今回は新型コロナウィルスと戦う医療従事者を讃えるために、都内の主要病院上空を巡ることになっているらしい。となると、どうせ新宿の国立国際医療研究センターとか渋谷の自衛隊中央病院あたりなんでしょ、と前夜までは思っていたのだが… 翌朝になって発表された飛行ルートは、都立病院も含まれていた。

 都立病院… と言えば、地元の錦糸町には地域の基幹病院である都立墨東病院がある。そして飛行ルートを見ると墨東病院上空にもやってくることになっている。全体として東京スカイツリー近くをクロスポイントとして8の字を描くように東京区部の広い範囲を飛ぶようだ。

 これは! 地元から見えるではないか! ということで、飛行機写真好きとしては撮るしかないではないか!

ブルーインパルス デルタ隊形Nikon D500, AF-S 200-500mmF5.6E ED VR(290mm), f6.3, 1/1250sec, ISO100, 0EV
 ほぼ予告時刻通り、12時45分頃に江東区上空にやってきた。が、地図を見てイメージしていたのとは全く違う場所から現れたのでビックリしてしまった。高度の感覚が分からないので仕方がない。

 なお1周目はデルタ隊形で6機ともスモークを出しながら飛んできた。格好イイ!
 

ブルーインパルス フェニックス隊形Nikon D500, AF-S 200-500mmF5.6E ED VR(500mm), f6.3, 1/1250sec, ISO100, 0EV
 そして2周目は少し隊形が変わってフェニックス隊形になっていた。1番機はスモークを出していない。うむ、綺麗で格好イイ!

 なお、レンズをどうするか悩んだのだが、結局超望遠を使って機体周辺だけどアップにしてしまった。なので、ここが東京であることはまったく写真からは伝わらない。
 

ブルーインパルス 後ろ姿Nikon D500, AF-S 200-500mmF5.6E ED VR(500mm), f5.6, 1/1250sec, ISO110, 0EV
 墨東病院より南側、江東区上空でぐるっと旋回し、一度北東の方へと進路を変える。
 

ブルーインパルス +全般統制機Nikon D500, AF-S 200-500mmF5.6E ED VR(500mm), f6.3, 1/1000sec, ISO100, 0EV
 なお飛んできたのは6機編隊だけではなく、通常塗装のT-4が1機後ろからついてきていた。これは「全般統制機」だそうで、空域の哨戒、編隊の統制や経路の確認など安全管理を行うとともに、撮影係も兼ねていたそうだ。その映像(動画?)は後日公開されるそうだ。

 なお、6年前に旧国立競技場上空に飛来した際には全般統制機は付いていなかった。その代わり(かどうかは分からないが)前日に予行が行われた。逆に今回は予行は行われず本番だけだった。
 

ブルーインパルスと東京スカイツリーPENTAX K-1改, HD D FA*70-200mmF2.8 ED DC AW(70mm), f5.6, 1/1000sec, ISO100, 0EV
 さて、編隊どアップだけでなくやはり地上の風景も入れるつもりはあった。特に東京スカイツリーとの絡みを期待していたのだが… 思ったような位置関係にはならなかった。見ての通り、かなり高いところを飛んでいる。話によると約4000ft(≒1200m)ほどだったようだ。
 

去りゆくブルーインパルスPENTAX K-5, HD D FA15-30mmF2.8ED SDM WR(30mm), f5.6, 1/1000sec, ISO100, 0EV
 2周するということで、途中で撮影ポイントを少し移動し、都心部へと飛んでいったところも追いかけた。かなり遠いのだが。
 

初夏の雲とブルーインパルスNikon D500, AF-S 200-500mmF5.6E ED VR(500mm), f8.0, 1/1000sec, ISO100, 0EV
 都心の風景と一緒に撮るつもりでいたのに、良い雰囲気の雲が出ていたので気がついたらまたもや超望遠に持ち替えていた。夏の雲とブルーインパルス、格好イイ!
 

都心上空をゆくブルーインパルスPENTAX K-1改, HD D FA*70-200mmF2.8 ED DC AW(160mm), f5.6, 1/1000sec, ISO100, 0EV
 東京南部で折り返してさらに遠いところを北上していく。もはや10km以上の距離が確実にあるが金曜日は本当に空気が澄んでいて地表付近も綺麗に見通すことが出来た。
 

ブルーインパルスの残像Apple iPhone11 Pro Max, 4.25mm(標準), f1.8, 1/4274sec, ISO32, 0EV

 この5月中は決して天気が安定しているとは言えない感じだったが、まさにこの日は絶好のブルーインパルス日和だったと思う。

 さて、次に東京上空へブルーインパルスがやってくるのは、やはり東京オリンピック開会式になるのだろうか? すでに聖火到着式で松島基地上空に五輪マークを描いているが、多分本番の開会式でもやるのではないかと思っている。それをまた撮りに行くつもりがあるというわけではないが、一応次も期待しておきたい。

 と言っても、今の状況でははたして東京オリンピック自体が開催できるかどうかあやふやな状況だ。だから、もしかしたら次はしばらくないのかも知れない。
 
【追記】
開会式は暑さ対策および時差調整のため夜に開催されるうえ、新国立競技場は空が開けてないのでやっぱりやる予定はないのかも?という指摘を受けた。そうかもしれない…

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