前回のエントリーとほぼ同じタイトルを付けてしまったのだが、今度はよく知ってる地元の東京下町ではなくて、完全アウェイの地、大阪をGR IIIxを片手に彷徨ってきた。
残念ながらプライベートではなかったので、空いた時間(主に夕方)に大阪駅周辺を歩いただけなのだが、同じ日本の東京とそう変わらないように見える大都会も、見知らぬ街だとなんだかカメラを向ける気になるから不思議なものだ。
RICOH GR3x, f11, 1/13, ISO100
新幹線に乗ったのは実に約3年ぶりだ。コロナ禍に入ってから遠出の出張はすっかりなくなってしまったまま復活してないし、プライベートでは飛行機または車ばかり使うようになって久しい。なのでちょっと嬉しかった。なおN700Sに乗ったのも初めてだった。
東海道新幹線と言えば、富士山を見るには山側が最適なのでE席を必ず取るという人もいるが、自分はどちらかと言うとA席派だ。B席が埋まるような混雑でなければ非常に高い確率で隣が空いているから。もちろん目的地や荷物の量など勘案して通路側を取ることもあるし、天気が良さそうならE席にすることもある。
しかしこの日はぐずついた空模様だったし、お昼過ぎの空いてる新大阪行きだったのでA席を取った。目論見通りB席どころかC席までだれも来なかったので超快適だった。
RICOH GR3x, f4.0, 1/40, ISO250
この写真はTwitterにも上げたのだが、東京駅または品川駅で駅弁を買うとすればだいたい「深川めし」と決まっている。我が地元下町深川の代表的グルメだから、などという思い入れはない。ただ、あれこれ悩んだ結果結局これを手に取っていることが多い。
「深川めし」は門前仲町あたりの漁師達が江戸時代から食べていた賄い料理……みたいなイメージで売られてるようだが、たぶん本当の歴史はあやふやで、実際のところいわゆる全国各地のB級グルメ的な性格のものだと思われる。本当のことは知らないし駅弁以外で食べたことはない。
それはさておき、駅弁の「深川めし」も3年ぶりに食べたのだが、いつの間にか食材が大幅に変わっていた。炊き込みご飯と煮穴子とアサリは良いとして、どぜうがなくなっているし漬物も変わっている。むしろ新しく加えられていた海苔の佃煮は地元民としては馴染みがあるもので、以前はなぜ入っていなかったのか?と思うくらいだが、鰹節の塊はいったい何なのか?と思う。
でも全体的には今の方がお弁当としては良くできていると思う。なので、次回も新幹線の乗るときはたぶんまた深川めしを手に取ることになるだろう。
RICOH GR3x, f8.0, 1/50, ISO100
RICOH GR3x, f2.8, 1/2000, ISO1000
さて閑話休題。大阪に到着した。夕日が駅に差し込む時間帯がとても美しい。
RICOH GR3x, f5.6, 1/400, ISO250
気候的に大阪は東京よりも暑いという思い込みがあるのだが、もはやどっちがどうとは言えないくらいどっちも暑い日だった。日が沈めば涼しくなる……ということも少なくとも体感上はない。直射日光がない分はマシだけど空気の温度はそうそう簡単には下がらないようだ。
でも夕暮れの雲の感じを見ていると何となく秋が近いのではないかと(願望交じりで)思えてくる。秋よ早く来い!
RICOH GR3x, f6.3, 1/30, ISO6400
JR大阪駅と阪急梅田駅の間を縫う国道176号線。ヨドバシカメラを背にすると高架の上にETみたいなやつがいた。
なお当然ながら高感度性能はほぼGR IIIと同じと思われる。夜のストリートスナップ的には少しザラザラ荒れるくらいの方が味わいある。なお↑このカットはLightroomによるRAW現像時にNRは全くかけていない。
span>RICOH GR3x, f9.0, 1/500, ISO100
RICOH GR3x, f2.8, 1/40, ISO3200
「シティライト」はもっと遅い時間になったら灯るのだろうか? 近代的なキラキラしたビルが建ち並ぶ影に、古い雑居ビルが密集する路地があるのは東京と同じだ。
RICOH GR3x, f2.8, 1/40, ISO250
とある商業施設の最上階でご飯を食べるところを探していたら、通路にガラス玉の中に小さな盆栽みたいなものを入れて宙づりにしあった。誰か作家さんのアート作品だったのかも知れない。映えスポットなのか若い女性のグループが何組か写真を撮っていたので、隙を狙っておじさんもGR IIIxでサッと撮ってみた。
なお上の方に貼った駅弁の写真もそうなのだが、GR IIIxはそこそこ近接撮影に強い。28mm相当よりはワーキングディスタンスが撮れるしパースも穏やかになる。だから実はテーブルフォトには最高の一台になるのではないかと思っている。
RICOH GR3x, f5.6, 1/40, ISO1000
グランフロントの吹き抜け。下から上ばかり見上げていたけど、上から下を見下ろすのもなかなか面白いことに気がついた。なんかGRっぽくて個人的には気に入っている。
そう言えば3年前にも同じくらいの時期に同じような場所をGR IIIで撮ってきたことを思いだした。
あてもなく歩き回りながら「目についたものを撮る」ということをやるには、28mm相当の画角は難しいな、と感じたことを思い出す。
”Urban Edition”という名はダサいのではないか?と、いくつか前のエントリーに書いたが、実際のところGRは”Urban”なんだなと分かってきた。中でも40mm相当の狭いが格を持つGR IIIxは特にその癖が強いはずだ。このカメラを北海道や沖縄の景勝地に持っていこうとは思わない。札幌や那覇の街中ならアリだろう。大小にかかわらず”都市”であれば切り取りたくなる景色がたくさんあるような気がする。大阪や東京みたいな巨大都市なら被写体は無数にある。
ということで「Urbanはダサい」という暴言は、ここに謹んで取り消すことにしたいと思う。