8月29日は「焼肉の日」だ。年に12回(数え方や年によって13回または14回)ある「肉の日」の中でも8月は特別だ。
そんな年に一度の「焼肉の日」を祝うため、神戸で行われる焼肉好きな友人達による宴会に参加するようになって約15年。残念ながらコロナ禍の間は中断していたのだが、このたび4年ぶりに「焼肉の日」を祝う宴会が再開されることになった。となれば行かなくてはならない。開催地の神戸まで。
今年は日取りが今ひとつで、本番の8月29日は平日ど真ん中の火曜日だった。なかなか都合をつけるのが難しかったので、27日の日曜日に開催された前々夜祭に参加してきた。場所は元町の「くにきや」だ。神戸焼肉の聖地と言っても過言ではない本場中の本場、名店中の名店だ。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f2.8, 1/30, ISO900
南京町の入り口そばにある「くにきや」。小さな雑居ビルの2階にある何でもないお店だが、ここでしか食べられない肉がある。この日は貸し切りなので看板の灯りも消えているが、店の中では大量の美味しい神戸牛が焼かれて、いい大人達約30名ほどが大いに盛り上がっている。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f2.8, 1/30, ISO720
焼肉は刺身から。良い焼肉屋さんを決める重要な鍵はと言えば、肉の前にナムルとキムチと刺し身の美味しさだ。もちろん「くにきや」はすべてが猛烈に美味しい。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f4.0, 1/30, ISO720
焼き始めはタンから。脂の塊があるほうがタンルート、薄いピンクの美しいやつがいわゆるタン。東京でもそこそこ美味しいタンは食べられると思っていたが、4年ぶりに「くにきや」の神戸牛のタンを食べて思い出した。こんなタンは他にはないのだ……と。はぁ〜〜と歓喜混じりのため息が出てしまう。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f4.0, 1/30, ISO1100
手前のお皿に載っている尖ったお肉はカブリ。背景で焼かれているのは特選ロース。ワサビをたっぷりつけて食べると超美味しい。刺しの脂が多すぎてもたれるなんてことはまったくない。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f4.0, 1/30, ISO1600
そして、ここで幻のタンユッケ(規制されていない)が出てきた。これを口にするのは4年ぶりだろうか。美味しくて涙が出てくる。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f4.0, 1/30, ISO1000
見たことないようなテクスチャの細長いお肉は多分カルビだったと思う。そしてホルモンはミノとハートだ。ここまでが塩味の焼肉だったが、その次は味噌で味付けしたお肉が出てきた。タン、サガリ、特選ロースという豪華なお皿だ。
こ、これは……!
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f4.0, 1/30, ISO1000
こうしてじっくり焼いて……
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f4.0, 1/30, ISO1000
こうせざるを得ない!
白米は焼肉を食べるのに必要な食材なのだが、食べ過ぎるとお腹いっぱいになってしまう。この味噌味の焼肉、しかも超美味しいお肉は白米との相性が抜群だ。ここぞとばかりに小ライスでいただく。またもや涙が出てくる。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f4.0, 1/30, ISO1600
そして塩、味噌に続く3周目はタレ。ゲタカルビとハラミ(だったと思う)とホルモン盛り合わせだ。
過去の焼肉の日を祝う会では、ここまでくるともうお腹いっぱいで食べられないくらいだったのだが、今年は幹事さんとお店のあいだで話し合った結果、全体的に量がちょうど良い案配に調整されていた。良いお肉を残すなんて罰当たりすぎる。
なので歳をとって小食になってきた参加者たちも、今回ばかりはまだまだ全然余裕があって、ちゃんと最後のタレのホルモンまでペロリと平らげることが出来た。欲張って白米大盛りにいかないという知恵もつけたことだし、大人になったものだ。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f2.8, 1/30, ISO1000
〆のビビンバ。希望者にはカルビも提供されたが、ここはビビンバだけにしておいた。カルビがあるとないとではかなり違った〆となるのだが、こうしてあっさり締めるのも良いものだ。
写真は割愛したがお酒も適度に飲んだ。〆のビールもやってほろ酔い&適度な満腹感でとても良い気分だ。4年ぶりの焼肉の日(イブイブ)を十分に堪能した。
Nikon Z 8, NIKKOR Z26mm f/2.8, f5.6, 1/8, ISO12800
ポートタワーは改修中ですっぽりカバーに覆われていたが、なにやらプロジェクションマッピング的なことが行われていて、結構見物人がいた。夜になっても気温が高いとは言え昼間の酷暑とは違う。ほどよい海風に吹かれながら腹ごなしに夜の神戸港をぶらぶら散歩しつつホテルに戻った。
ということで、また来年以降の焼肉の日を楽しみにしたいと思う。