真夏の間は体調的にも大気の状態的にもシーズンオフとしてしばらくお休みしていた飛行機撮影だが、少し涼しくなってきたことで久しぶりに撮りたい欲が出てきたので、リハビリがてら中央防波堤(もしかしたら今は正式名称は違うかもしれない)まで出かけてみた。
羽田空港や成田空港周辺に行きたい気はするのだが、往復の行程や現地の混雑を考えると面倒で気持ちが萎えてしまうのだが、ここなら気軽に行く気になれる(ただし車かバイクは必須)。
現場に到着した直後、目当てにしていたニューヨーク行きのJALのA350-1000が上がってきたので、設定を確認する間もなく慌てて撮った。スペマ付きの1号機だ。
ほどよい距離のところをほど良くひねってゆっくりと上昇し、機種を東に向けていく。B787ほどではないにしてもA350も空中では翼が反りかえっているのだろうか。
JALのA350-1000はいつの間にか6機まで増えていて、現在はニューヨーク行きだけでなくダラス行きにも投入されている。残念ながらダラス便はすでに出発済みで、この日はA350-1000のお代わりはできなかった。
これもそのうち「またA350か」と見飽きてしまうときが来るのだろう。国内線の-900はすでにそうなりつつある。
そしてこれまで飽きるくらいに撮っていたB777は急速に退役が進んでいて、レア機化してきた。すくなくともJALのB777は数年のうちに姿を消すのだろう。ワンワールドカラーの微妙なひねり具合のこの姿は、むしろA350-1000よりも今回の一番の収穫だったかもしれない。
お昼前後の時間帯はアメリカ便の出発ラッシュらしい。アメリカンのB787-8が上がってきた。A350−1000とB777−300ERの直後に見るとB787−8は小さく感じる。
最近はすっかり縁がなくなってしまったが、米国系のエアラインの中ではアメリカンが一番好きで、自分がJAL派になった元々の理由を突き詰めると、そもそも米国内の移動においてユナイテッドよりアメリカンのほうが好きだったからだ。アライアンス万歳!
この日の中央防波堤には超望遠レンズを付けたカメラを持った人たちが何人かいた。それらの人々のお目当てはこれだったようだ。一応毎日運航されているので、羽田周辺においてはそれほどレア機というわけではないのだが、全世界的に見ていまや旅客型の747は超がつくレア機で、いつまで見られるか分からないわけで、今のうちにその姿を抑えておきたいという気持ちが良く分かる。
ひときわ大きな機体のはずだが、旋回をはじめるポイントが遠く、ファインダー内での大きさはあまり感じられなかった。それにしても4発機は優雅で安定感があってとてもよい。
国内線を飛ぶANAのB787-8は軽いためかあっという間に旋回を終えて真上を飛んでくる。国際線の重たい機体とは明らかにコースが違うので、ひねりの姿が撮れるわけではない。しかし787はどこからみてもシルエットが美しい。
ローマ行きのITAのA350-900。すごいカラーリングで、青空バックだとホワイトバランスが心配になってしまうが、日中の太陽光下だと何とかなる。アリタリアには何度も乗ったことがあるのだが、またイタリアに行くチャンスはあるだろうか? できればミラノ直行便を復活させて欲しい(ANAが12月から羽田-ミラノを運航する)。
ということで、今回は以上だ。特にバリエーションが撮れる撮影ポイントではないので、同じような写真ばかりになってしまう。それでも飛行機好きであれば問題ないのだが。
しかしこのポイントで思ったように写すのは難しい。距離もあるので空気の揺らぎの影響も受けるし、光線状態も問題になる。なので今回もまだまだ満足いっていない。これから冬に向けて条件は良くなるはずなのでまた挑戦してみたい。
以下の2枚はおまけだ。
Z663は光学系に位相フレネルレンズを使用しており、その特性上、太陽の反射やLED高原などなど、強い光源の周辺に独特の色付きフレアが発生しコントラストが低下する。いわゆるPFフレアフレアと言われる現象で、逆光や夜景などに向いていないとされる。
今まで全く発生したことがないというわけではないのだが、今回わりと分かりやすくはっきりと発生した。写真的にはもちろんネガティブなことなのになんだかちょっとうれしい。