Nikon Z8の背面LCDチルト時にEVFがOFFにならない問題を修理した

2025-01-30

 記事タイトルで言いたいことをすべて書いてしまっているのだが、Nikon Z8を修理に出した顛末を記録しておく。

 ことの起こりは以下の記事に一部書いてあるのだが、Z8を入手してから約1年が経過した昨年の6月に、何かでもらったクーポン券を使って新宿のニコンプラザ東京で無償の1年点検&清掃を実施したところに遡る。


 Z8の仕様では、背面液晶をチルトした場合にアイセンサーが自動的にOFFになってEVFへ自動切り替えがされなくなるはずなのだが、我がZ8はその機能が壊れていると指摘されてしまった。しかも横チルトは大丈夫で縦チルト時だけ問題が発生する。

 指摘されるまでまったく気がついていなかったし、非常に微妙な故障で何が原因なのか全く分からない。何かあるとすればマウントと吊り金具のリコール修理に出したことと、F/Wアップデートをしたくらいで、使用中に壊したかも?という心当たりはまったくない。

Nikon Z 8のチルト液晶

 ニコンプラザ東京の窓口の方からも「とりあえずこのまま使うことはできるので、今すぐ直すのではなく、今度何かのついでに一緒に直すことをお勧めします」的なことを言われた。費用的な意味でこの現象だけ修理するのは割に合わないという意味に受け取った。その時点で1年のメーカー保証は切れていたし、販売店の延長保証的なものには入っていない。

保証期間1年延長サービス始まる

 言われるがまま処置を先延ばししてZ8はそのまま使い続けつつ、この先どうしたものかと悩んでいたある日、ニコンから突然「保証期間1年延長サービス」なるものを開始するという発表があった。

ニコンの保証期間1年延長サービス

 ニコンイメージング会員のIDを取得して製品登録(手動)をすると、過去2年以内に購入したすべての新品製品(修理可能な対象製品に限る)の保証が2年に延長されるというものだ。なにそれ素晴らしい!

 なお2年保証を利用するには、ニコンイメージングサイト内の修理ページの登録製品リストから修理を申し込む必要があって、多分なのだがニコンプラザ東京などの窓口経由ではできないっぽい(未確認)。
 

登録製品リストから修理申し込み画面

 入り口がやや分かりにくいのだが、修理申し込みページから「登録製品からお手続き」に入っていくと、登録済みの製品リストが表示され、延長保証対応製品には分かりやすく赤字のマークが付いている。Z8含むここ2年以内に購入したZマウントレンズももれなく対象となっている。とても心強い。

配送含めて1週間で修理完了

 ということでWEBから修理を申し込んだわけだが、今回はニコンピックアップサービスを利用した。修理品送付用の空の梱包材をまず向こうから送ってきてくれるやつで、今はどのメーカーにも同じようなサービスがあると思う。

 なお製品に対する保証状況とは関わらず、このサービスを利用するには1870円の費用がかかる。送料と箱代くらい払おうではないか。どうせ新宿へ行くのも交通費はかかるのだから。

修理のためにZ8発送

 送られてきた段ボール箱にZ8をいれて、必要書類を入れて送付した。なるべく付属品をつけるなということだったので、マウントキャップとホットシューカバーだけにして、電池も入れなかったし、今はSmallrigのL字プレートにpdのアンカーをつけている都合上、三角環もつけていない。

 都内から発送してニコンの修理センターに到着したのは翌日、その後修理を完了しニコンから返送した旨の連絡が来たのは3日後で、土日を挟んでいるので営業日で数えると中1日だ。そして翌日には手元に届いた。ピックアップサービスの申し込みから数えると9日、こちらから発送した日を起点にすると7日となる。思っていたよりずっと早い。

 今回はメーカー側においても現象確認が済んでいるという前提があったからなのだが、こういう場合は都内在住であっても新宿まで持って行くよりも楽だし早いように思う。
 

液晶FPC交換?

Z8の修理伝票

 戻ってきたZ8に同梱されていた修理伝票には「液晶モニター部FPCを交換しました」と書かれていた。なにかチルト検出用のセンサとかスイッチとか、そういったものが壊れているのかと思っていたが、FPCを交換したとは少し意外だ。いや、もしかしたらそういったセンサ類も合わせたアセンブリ部品交換なのかもしれない。

 いずれにしても費用は0円ということで保証範囲内となったので良かった。延長保証バンザイ!
 

Z8のチルト液晶とFPC部あたり

 なお液晶のFPCというのはチルトしたときににチラッと見えるフラットケーブルのことだろう。改めて見てみれば、4軸チルトを実現するためか、なかなかアクロバティックな作りというか長さになっている。MIPIか何かその辺のI/Fで信号が流れていると思われるのだが、機械的な強度だけでなく防滴なども考えるとチルト機構のカメラの弱いところの一つとは言えそうだ。

 今後は壊さないように気をつけたい…… で、このエントリーを締めようかと思ったのだが、何をどうして壊れたのか分かっていないので気をつけようがない。

 これを気にして今後チルトするのを躊躇うというのでは意味がないので、今後もガシガシ使っていくつもりだが、下手に触ったり下手な濡らしかたをしたりしないように、常識的な範囲で気をつけようと思う。


 

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