K-1 Mark II Silver Editionの初撮りは雨にしっとりと濡れた妖艶な彼岸花を撮る

2020-09-29

 酷暑が過ぎ去ったと思ったらいきなり秋雨がやってきた。この時期になるとSNS上には真っ赤な彼岸花の写真がたくさん上がってくる。それを見ていると自分でも撮りに行きたくなる。桜とともに彼岸花にはカメラのシャッターを押したくなる何かがあるような気がする。

 折しもちょうど先の週末あたりに全国で良い感じに咲いてきたようだ。週末ともなると大混雑して密になっているかも知れない超有名どころに出かけなくても、地元にも知る人ぞ知る彼岸花のプチ名所があるはずだ。

 ということで、さっそく葛飾区の新中川沿いにある宝蔵院というお寺に出かけてみることにした。うむ、お寺と彼岸花… よく考えてみれば素晴らしい取り合わせではないか。
 
宝蔵院の彼岸花PENTAX K-1 II SE, D FA MACRO 100mmF2.8 WR, f2.8, 1/125sec, ISO400, -0.3EV
宝蔵院の彼岸花PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f1.8, 1/160sec, ISO100, -1.0EV
 彼岸花は妖艶な雰囲気があるのでローキーに仕上げるのが定番だ。そしてあじさい同様に雨がとてもよく似合う。この日はシトシトと雨が降り、水滴にまみれていて本当に彼岸花日和だった。

 開花状況としては満開のほんの一歩手前という感じで見頃、撮り頃だった。咲き始めで若くて元気の良い花が多くとてもきれいだった。
 

宝蔵院の彼岸花PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f1.4, 1/200sec, ISO200, -1.0EV
祠の横に咲く一輪の彼岸花PENTAX K-1 II SE, HD DFA*50mmF1.4 SDM AW, f2.8, 1/30sec, ISO100, -2.0EV
 境内はそんなにワサワサと彼岸花が密集して咲いているわけでもないし、そもそもそんなに広くない。画面が真っ赤に埋め尽くされるような名所の様子とはかなり違う。でもそれがむしろ詫び寂があって良い感じだ。
 

石仏と彼岸花PENTAX K-1 II SE, HD DFA*50mmF1.4 SDM AW, f1.4, 1/640sec, ISO100, -1.7EV
石仏と彼岸花PENTAX K-1 II SE, HD DFA*50mmF1.4 SDM AW, f1.4, 1/1000sec, ISO200, -1.0EV
 ほら、こんな風にとても彼岸花らしい風景に溢れている。この場合、どっちにピントを持ってくるべきだろうか? どっちかに絞れなくて結局2枚とも貼ってしまう。
 

彼岸花につく水滴PENTAX K-1 II SE, D FA MACRO 100mmF2.8 WR, f2.8, 1/125sec, ISO400, -1.0EV
彼岸花の花びらに乗る水滴PENTAX K-1 II SE, D FA MACRO 100mmF2.8 WR, f2.8, 1/125sec, ISO200, -0.3EV
 マクロもやってみた。彼岸花はとても立体的なのでどこにピントを持ってきて、どのくらい深度を取るべきかとても迷う。そもそもマクロは適度に絞ること!と、頭では分かっていたし、最近はだいぶ絞る勇気が出てきていたのに、今回はまたほとんど開放で撮っていた。

 開放は超楽しい!
 

彼岸花と水滴のマクロPENTAX K-1 II SE, D FA MACRO 100mmF2.8 WR, f2.8, 1/125sec, ISO400, -0.3EV

 でも水玉マクロといえば、こんな感じに明るく仕上げるのもアリだろう。赤が朱色になって、さらに飽和したってそんなこと関係ないと開き直ってしまう。
 

白い彼岸花PENTAX K-1 II SE, HD DFA*85mmF1.4ED SDM AW, f1.8, 1/500sec, ISO200, -1.0EV
 赤だけではなく白の彼岸花も咲いていた。うん、白も良い。撮るのは難しいけど。
 

K-1 Mark II Silver Edition

 ということで、今回の撮影はK-1 Mark II Silver Editionのシェイクダウンだった。いきなり雨に濡らしてしまったが、K-1のときも初日は雨だったことを思い出した。だからこれは幸先の良いスタートだと思うことにしよう。

 大口径の単焦点レンズで、比較的近距離かと開放付近を多用するという条件だったが、ピント精度は問題ないようでちょっと安心した。ファインダーを覗いてしまえば使用感は今までのK-1改とまったく変わらないし、撮れた写真も想像通りというか、良くも悪くも何も意外なところがない見慣れた画像だ。外装色が違うだけで中身は同じカメラなのだから当たり前なのだが。

 だが、やはり新品は新品だし、使っていてなんか嬉しい気分がある。だから、操作感も同じで結果も同じであることは分かっていながらも、やっぱり新しいカメラを買ったときのように、とても写欲が湧いてきている。

 さて、次はどのレンズを持ってどこに行こうか?
 

 宝蔵院は公共交通機関ではなかなか行きづらいところにある。葛飾や江戸川など土地勘がある地元の人なら、自転車が便利だろう。バスもきっと近くを通ってるはずだ。車なら普通にコインパーキングが周辺にあるからそれもアリだ。遠方の人はわざわざ電車やバスに乗って時間をかけて訪れるほどのところではない。
 

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