親水公園の野鳥の島はすでに初夏になっていた

2022-05-08

 近所に棲息する野鳥の存在を意識するようになってからだいたい1年くらい経った。ということは季節がだいたい一周したと言うことで、いつの間にか冬鳥達がいなくなり、近所の野鳥スポットの様子は1年前に初めてカメラを向けてみたときとだいたい同じ状態になっている。

 横十間川親水公園にある「野鳥の島」とよばれるビオトープには、コサギ、アオサギ、ゴイサギ、そしてカワウなどがひしめいて営巣している。つまりあの「サギだらけでうるさい」という状態が戻ってきている。

 暑い寒いとか、どの花が咲いたとか、それだけではなく鳥たちの様子でも季節の変化が分かるようになった。東京に暮らす鳥たちは本来の野生の状態とは違うのかも知れないが、殺風景な下町の暮らしにもそれなりに潤いと彩りを与えてくれている。

カワウの飛翔PENTAX K-3 III, HD DA55-300mmF4.5-6.3 ED PLM WR RE(300mm), f6.3, 1/2000sec, ISO500
羽を乾かすカワウPENTAX K-3 III, HD DA55-300mmF4.5-6.3 ED PLM WR RE(210mm), f5.6, 1/250sec, ISO320
 カワウ。真っ黒な鳥だが良く見ると青い目がけっこうかわいい。 

 飛んだり水に潜ったりという姿は年中見られるのだが、やはり暖かい夏の間は活発に見える。カワウも「野鳥の島」に巣を作っているが、サギたちとは干渉せず平和的に微妙な棲み分けをしているようだ。
 

コサギの飛翔PENTAX K-3 III, HD DA55-300mmF4.5-6.3 ED PLM WR RE(55mm), f4.5, 1/1000sec, ISO320

アオサギの飛翔PENTAX K-3 III, HD DA55-300mmF4.5-6.3 ED PLM WR RE(230mm), f5.6, 1/1000sec, ISO320
 この時期の「野鳥の島」の主と言えばコサギとアオサギだ。コサギは夏鳥で冬の間はいないが、その代わりダイサギなどがやってくる。一方のアオサギは年中ずっといてどこでも姿を見る。
 

サギだらけの野鳥の島 サギだらけの野鳥の島

 野鳥の島の様子はこんな感じだ。適当にシャッターを切るだけで1画面に10羽以上のサギたちが写り込む。右のカットは幼鳥も含めてたぶん15羽以上いて大変な過密状態だ。鳥たちにとって住みやすいのなら良いのだが。
 

コサギとゴイサギの争いPENTAX K-3 III, HD DA55-300mmF4.5-6.3 ED PLM WR RE(230mm), f5.6, 1/1000sec, ISO400
 とは言え、良く見てるとやはりちょっとした小競り合いはよく起きている。特にコサギはこう見えて結構やんちゃで気性が荒いように思える。巣の周辺の藪の中でも暴れ回って、ゴイサギも迷惑して怒っているようだ。

 あとサギたちはカラスとも折り合いが悪そうだ。このビオトープにカラスはやってこないのだが、上空で戦ってる姿をときどき見る。制空権争いだろうか?
 

水を飲むムクドリPENTAX K-3 III, HD DA55-300mmF4.5-6.3 ED PLM WR RE(300mm), f8.0, 1/320sec, ISO6400
 そんな喧噪の「野鳥の島」に小型の鳥が飛び込んできた。なんだなんだ?と目をこらして見ると……なんだムクドリか。「なんだ」とは失礼な言い方だが本心なので仕方がない。しかし、土の上を歩き回っているだけじゃなくてちゃんと水も飲むのか!(当たり前)
 

ツバメPENTAX K-3 III, HD DA55-300mmF4.5-6.3 ED PLM WR RE(300mm), f6.3, 1/2000sec, ISO400
 あとこの時期良く見ると言えばツバメ。上空をぐるぐると飛び回っている。姿は良く見るのだが写真に撮るのは難しい。何しろ速い上に小さいし、あまり近くに来てくれない。

 ツバメはカラスなどの天敵から卵や子どもを守るために、わざと人の近くに巣を作るそうだが、ツバメの巣を街中ではあまり見かけることはない。どこで暮らしているのだろう?
 

キジバトの目PENTAX K-3 III, HD DA55-300mmF4.5-6.3 ED PLM WR RE(170mm), f5.6, 1/1000sec, ISO2500
 人慣れしているといえば鳩。これはドバトではなくキジバトだ。人間が多く行き交う遊歩道脇の木の上(しかも手が届きそうな低い位置)に巣を作っていた。人は襲ってこないと分かっているのだろうか。カメラを向けたこっちが「近すぎるんですけど……」と、思わず距離を取るような始末だった。
 

 ということで、だいたい1年前とほぼ同じような光景が繰り広げられていた。ただし今回はまだカルガモの親子を見ていない。たまたま入れ違いだったのだろうか? ことしもまたカルガモの赤ちゃんが生き残れるかどうかを心配する日々が訪れて欲しい。

 あと、秋から冬にかけてはこの親水公園にも頻繁に現れていたたカワセミはこの季節はほとんど見かけない。というのもカワセミたちも今は繁殖期で忙しいらしい。それこそこんな街中にもカワセミの営巣場所がちゃんとあって、そこで子育てをしているようなので、次はそこを見に行ってみようと思う。
 


 

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