最新ミラーレス機Nikon Z 8とNIKKOR Zレンズで撮る2023年の紫陽花

2023-06-21

 いつの間にか梅雨真っ盛りで東京でもわりと雨の日が多い。この季節は街角のあちこちで紫陽花が見られる。東京近郊でいえば鎌倉を筆頭に紫陽花の景観で有名な群生地はいくつもあるのだが、結局今年も近所の散歩コースを撮り歩くだけになってしまった。

 それでも紫陽花は大振りで押し出しがあるし、街角にひと株あるだけでもかなり見応えがある。色も種類も様々でけっこう飽きないものだ。そして写真映えするから何となく撮るだけでも満足できてしまうのが良い。

 Nikon Z 8は動体への対応やら動画性能などに特徴があるのだが、風景や季節の草花などをじっくり撮ることもできる(当たり前)。リアルライブビューなEVFも無音で無振動の電子シャッターも、高速で正確なオートフォーカスも、4軸チルトも十分に役に立つ。

 ということで、以下にNikon Z 8を手に入れてから3週間くらいの間に撮った紫陽花の写真の中からピックアップしたものを貼っていく。

清澄庭園のアジサイNikon Z 8, NIKKOR Z24-120mm f/4 S(79mm), f4.5, 1/250, ISO64
 清澄庭園の紫陽花。まだ咲き始めの頃だった。わんさか咲いているというわけではないのだが、庭園らしく景観をしっかり考えて効果的な場所に配置されている。
 

青いアジサイの散った額と前ボケNikon Z 8, NIKKOR Z24-120mm f/4 S(52mm), f4.0, 1/60, ISO125
 紫陽花といえばやはり青。葉っぱの上に額がパラパラと落ちていた。花自体はまだ元気な状態だったし、そもそも紫陽花はあまりこういう散り方はしないはずなのだが。虫か鳥か?あるいは人の仕業か?
 

ピンクのアジサイと前ボケNikon Z 8, NIKKOR Z24-120mm f/4 S(120mm), f5.6, 1/60, ISO72
 似たような構図でピンクの紫陽花も撮った。特に紫陽花では前ボケはどうしてもやってしまう。この後も前ボケ写真は何枚も出てくる程度に大好物だ。
 

紫のアジサイNikon Z 8, NIKKOR Z24-120mm f/4 S(120mm), f5.6, 1/125, ISO72
 濃い紫の紫陽花は前夜までの雨を残していて良い感じだった。そう、紫陽花といえば雨の日こそ映えるのだが、今年はなかなかタイミングが合わず、雨の中で紫陽花を撮ることが出来なかったことが心残りだ。
 


 Z 8を使うようになってから写真を撮る傍らで時々短い動画も一緒に撮っているわけだが、紫陽花も撮ってみた。

 と言っても、映像的には額紫陽花が風に揺れているだけだ。むしろ背景音として録音されている鳥の声が良い。ムクドリとかそのあたりのよくいる鳥の声だと思う。4K/60p HLGで撮影したものを1080/60p SDRに書き出してある。
 

木場公園のアジサイNikon Z 8, NIKKOR Z24-120mm f/4 S(90mm), f4.0, 1/250, ISO64
 近所の公園にあるこの野生の紫陽花は毎年必ず撮っている。暗く落ちた森の背景と、その奥の木漏れ日が後ボケにすると良い感じなのだ。しかしf/4ではちょっとボケ量が足りないかもしれない。

 前ボケをやるにもそう思っていたのだが、もっとボケ量が欲しい。つまり明るい大口径レンズが欲しい。
 

さくらの山公園のアジサイNikon Z 8, NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S(400mm), f5.6, 1/250, ISO72
 飛行機を撮りに行った成田のさくらの山公園にも紫陽花がたくさん咲いていた。400mmで紫陽花を撮ったのは初めてかもしれないが、このレンズは遠くのものを引き寄せるだけでなく、近接も得意なのでこういう使い方もアリなのだ。
 

さくらの山公園のアジサイ 前ボケたっぷりNikon Z 8, NIKKOR Z24-120mm f/4 S(102mm), f4.0, 1/500, ISO64
 ふたたび前ボケたっぷり写真。位置を少しずつ変えながらこういうのばかり撮ってしまう。やはりf/4ではもの足りない。ボケ量がもっと欲しい!
 

成田さくらの山公園のアジサイNikon Z 8, NIKKOR Z24-120mm f/4 S(50mm), f4.0, 1/1000, ISO64
 雨どころか猛暑の青空が広がっていた。ここで青いアジサイだと良かったのに……思いつつも、本当にそうだったかどうかは分からない。それはともかく、さくらの山公園の紫陽花は全体的に最盛期を過ぎて少し傷みつつあるようだった。昨年は撮らなかったが、今年はビンテージ紫陽花も撮ってみたい。
 

飛行機とアジサイNikon Z 8, NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S(240mm), f11, 1/250, ISO72
 さくらの山公園といえば、もちろんその名の通り「桜と飛行機」とか、花壇に植えられる「菜の花と飛行機」とか、そういう風景&飛行機写真みたいなものも撮れるのだが「空港と飛行機と紫陽花」という組み合わせも出来るのではないか?と思いついて無理やり撮ってみた。しかしどうにもならないのですぐに諦めた。
 

梅雨の晴れ間とアジサイNikon Z 8, NIKKOR Z24-120mm f/4 S(50mm), f4.0, 1/500, ISO64
 梅雨の晴れ間と紫陽花。雨にしっとり濡れるのとは対照的に、こんなに良い天気ではハイキー気味にしてしまうしかない。夏を感じる爽やかさがあってこれはこれで良いと思う。
 

Nikon Z 8 + NIKKOR Z 24-120mm f/4S

 ということで、多分今年の紫陽花写真はこれで終了だ。来シーズンは雨の中で撮ってみたい。カメラとレンズの防滴性能に関してはあまり心配していなくて、雨の中散歩しながら写真を撮るくらいはPENTAX機と同様の扱いで大丈夫だろうと思っている。

 それよりも本文にも書いたが、もっと明るいボケるレンズが欲しい。近距離の撮影でもピントを心配する必要がなくなった分、ボケの質と量の「暴力」に頼った写真はもっと捗るのではないかと思っている。50mm f/1.2か、MC105mmか……🤔



 

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