御茶ノ水の「グルマンズ」で珍しいジビエのフルコースを堪能する

2023-06-25

 「肉という文字はそれ単体では牛肉を意味するんやで」とは、肉好きな友人(関西人)の言葉だが、それは「牛肉以外は肉にあらずと」いう意味でもないらしい。単に言葉遣いは正確に!ということであって、その友人をはじめ肉好きな人はだいたい牛以外の肉料理も愛している(もちろん好き嫌いやアレルギーなど例外あり)。

 と、関係ありそうななさそうな話からはじめてしまったが、6月中旬のある平日の夜「ジビエでも食べに行かない?」と誘われ、肉好きとしては行かねばなるまいと言われるがるがままについていった。

GOURMANDSの看板RICOH GR3x UE, f4.5, 1/30sec, ISO6400
 向かったのはGOURMANDS(グルマンズ)というお店で、最寄り駅は御茶ノ水か新御茶ノ水、または小川町からでも近い。ジビエ料理専門店でとても有名らしい。

 それにしても御茶ノ水で降りたのはスゴい久しぶりでとても懐かしい感じがした。昔はよく来ていたのにな……と。JRの聖橋口が工事されて場所が移動しているなんて全然知らなかった。

 さて、お店に着いたら駆けつけ生ビールで乾杯して早速始めよう。ジビエ初心者なのでお任せコースになっている。
  

ポップオーバーとセルヴェルドカニュRICOH GR3x UE, f4.0, 1/40sec, ISO3200
 「極」と名付けられたコースで最初に出てきたのはパン。正確には丸いほうは「ポップオーバー」と呼ぶらしい。奥にボケているお皿の中にはオリーブオイル(右)と自家製チーズの「セルヴェルドカニュ」なるものだ。このチーズソースが異常においしかった。もちろんポップオーバーにつけて食べると最高だ。
 

ジビエのパテ ド カンパーニュとテット ド フロマージュRICOH GR3x UE, f4.0, 1/40sec, ISO1600
 マッシュルームのキノコサラダ(写真省略)を挟んでいよいよジビエ料理が出てきた。まずは肩慣らしというか前菜という感じのプレートだ。鴨のスモークハムとかフロマージュドテットとかとか。
 

アライグマのリエットRICOH GR3x UE, f4.0, 1/40sec, ISO2500
 中でも興味を惹かれたのがこれ。アライグマのリエットだそうだ。ジビエと言っても猪や鹿は食べたことあるがアライグマははじめてだ。何かすごい特徴ある味や香りや口当たりがあるかと思えばそんなことはなく、言われないと普通に豚肉だと思っておいしく食べられてしまう。というか、普通においしかった。
 

シャルドネ SUBMISSIONRICOH GR3x UE, f4.0, 1/40sec, ISO6400
 こうなるとやはりビールではなくてワインが欲しくなる。最初からわりとがっつり肉料理なのだが1本目はカリフォルニア産のシャルドネでいくことにした。見た目通りしっかり重めでジビエには良く合うのではないかと思う。
 

鹿肉のタルタル アイオリスタイルRICOH GR3x UE, f4.0, 1/40sec, ISO5000
 なんか野菜が来た!と思ったけど、良く見ると下になにやら肉がある。「鹿肉のタルタル」なる料理らしい。鹿肉にはちゃんと火が通っているのだが、不思議な爽やかさがあった。うん、これは白ワインにとても良く合う!
 

ズッキーニのポワレと猪ベーコン ブルーチーズソースRICOH GR3x UE, f4.0, 1/40sec, ISO1600
 今度こそ野菜かと思ったらこれもちゃんとジビエコースのひとつだった。使われている野菜はズッキーニでブルーチーズのソースがかかっている。これだけでも一品になりそうなほどおいしい。しかしその上に乗っているが猪のベーコンだ。じゅわっと旨味が染み出してきて美味い。
 

長崎島原産 イノシシうり坊ロースのロティRICOH GR3x UE, f4.0, 1/40sec, ISO2000
 そしてメインがやってきた。長崎県は島原で穫れた若いイノシシのロース。ソースはかかっていなくて添えられているのはハーブ塩だけ。それだけで十分というか肉の旨味だけで食べられてしまう。
 

HAHN ピノノワールRICOH GR3x UE, f4.0, 1/40sec, ISO5000
 こうなると赤ワインが必須となる。カリフォルニア繋がりでHAHNのピノノワール。気分で選んだのであっているかどうか分からない。けどこれもまた重めだけどさっぱり辛口でとても良かった。
 

長崎産 アナグマのポワレRICOH GR3x UE, f2.8, 1/40sec, ISO1600
 メイン級のお皿がもう一つきた。やはり長崎県産のアナグマだそうだ。なにそれはじめて食べた。どんな動物だったっけ?と思ってググってみたらいわゆる熊ではなかった。狸っぽい見た目だがイタチの仲間らしい。

 味わいは普通に肉としてとてもおいしいと感じたが、こっちはがっつりブルベリーのソースがかかっていて、実はそれによって絶妙なバランスが保たれているのかもしれない。……と思ったが、お店の人曰くアナグマはエグみも臭味もなく豚や猪のように脂がおいしいのだとか。またひとつ大人になった気がする。
 

ジビエの濃縮カレーRICOH GR3x UE, f2.8, 1/40sec, ISO1250
 〆のカレー。具なしのスープカレーのようだが、ジビエのエキスが濃縮されているらしい。もうすでにお腹いっぱいだったので、小サイズでいただいた。
 


 と言うことで、アライグマやアナグマなどはじめて食べる肉も多かったが、どれも完成された肉料理となっていて素晴らしい美味しさだった。ジビエと聞いて想像するような悪い意味での「強い個性」はほとんどなく、むしろそれぞれ良い意味での「特徴」があってとても新鮮な体験だった。ワインとの相性は抜群で、マリアージュを追求するといろいろと奥が深そうだ。

 ジビエは食肉として生産されたものではない、野生動物由来であるという点も重要なわけで「50年生きてきてはじめて食べた」くらいでちょうど良いのだろうと思う。でも、またいずれ食べに行きたい。
 

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