2月も中旬を迎えると、東京では時々20℃を超えるような暖かい日が続いたりしつつ、確実に春の気配が感じられてくる。そんな中で梅が見頃を迎え、それに続いて寒緋桜や河津桜など早咲きの桜も咲いてくる。
それら春到来の先触れとなる梅や桜の花のそばには、人間はもちろんだが小さな鳥たちもワラワラと集まってくる。中でも代表格はメジロだ。都会の中でも年中いるはずの珍しくない鳥なのだが、なぜかこの季節になるとその姿を良く見るような気がするのは、やはり梅や桜との取り合わせのせいなのだろう。
ということで毎年の恒例行事ではあるのだが、梅とメジロ、早咲きの桜とメジロの組み合わせを撮ってみることにした。誰が言い始めたのか分からないのだが、俗に前者を「ウメジロー」と呼び、後者を「サクジロー」と呼ぶ(もはや語呂合わせにもなっていないのだが)。
まずはウメジロー
梅は東京下町の街角にも1本だけひっそり咲いていたり、公園に少しまとまっていたりする。この辺で言えば亀戸天神などの有名ポイントもあるのだが、今回は近場で済ませた。よほど運が悪くない限りメジロは必ず現れるし。
ほら、やっぱりいた。都会っ子なだけあって微妙に人間になれてはいるのだが、かと言って近づくとやはり逃げていく。太陽の差す方向を気にして枝被りを避けつつ、メジロを追いかけ回すのだが、相手にとっては迷惑千万かもしれない。スミマセン。
この白梅の木はもう散り始めていたのだが、きれいな青空とともに美しいグリーンの毛並みが可愛いメジロをなんとか撮ることができた。
せっかくNikon Z 8にような高性能なカメラを手にしているのだから、止まっている姿だけではなく羽ばたく瞬間などを撮ろうといろいろ試行錯誤しているのだが、まだ納得いく仕上がりを得られていない。もっと練習したい。
続いてサクジロー
次は桜とメジロの取り合わせだ。早咲きの桜と言えば河津桜が有名だが、1月から咲き始める寒緋桜などもある。いずれもメジロはやってくる。
ほら、こんな感じ。これは恐らく寒緋桜だと思われる。
メジロは桜や梅の花に嘴を突っ込んで蜜を吸っているのだろうか? 蜂などの虫たちと同様にそれぞれの花の受粉にも一役買っているのだろう。
青空とグリーンにピンクの花がが加わっていっそう華やかになる。太陽光の下だがホワイトバランスが良く分からなくなりがちだ。
ちなみにレンズは望遠端400mmだが、かなり近距離まで近づけたのでフルサイズのままほとんどトリミングもしなくて済んでいる。
盛大な桜の前ボケの向こうに佇むメジロさん。Nikon Z 8はファームウェアがVer.2.00にアップデートされ、AFに鳥認識が追加されたこともあって、ピント合わせについては本当に楽ちんになった。多少の枝被りでも何とかなる。
またソメイヨシノが咲き始めたら、サクジローを撮るチャンスがあるかもしれないので、似たような写真しか撮れないかもしれないが、また挑戦してみたい。
その他最近撮った野鳥
最後におまけでメジロ以外に最近撮った野鳥の写真を貼っておく。
まずはヒヨドリ。桜や梅の花にはヒヨドリもやってくる。蜜を吸うと言うよりは花を根元から食いちぎってしまうことがあるので、とても行儀が悪く嫌われがちだ。が、この子はただ休んでいたのか枝に止まってじっとしていた。とはいえ嘴に花粉がついているのだけれども。
渡りをせずいつでもその辺にいるカルガモさん。いきなり羽を広げてバタバタし始めたので飛び立つのかと思ったら、違ったらしい。水浴びなのか羽の手入れなのか、なにかイラついていたのか? なんどか同じ行動を繰り返していた。
中央防波堤で飛行機を撮っていたとき、なにやら猛禽類が頭上を飛んでいたので撮ってみた。AFは飛行機認識に設定していたが特に問題ない。
これまた海辺にはどこにでもいるトビのようだ。観光地では人間の食べ物を狙って急降下してきたりするのだが、この子達ももしかしたら食べ物を持っている人間を探していたのかもしれない。
なお、花とメジロくらいなら十分なのだが、やはり鳥を撮るのに望遠端400mmは短い。せめて1.4倍テレコンが欲しい。できれば600mmのレンズが欲しいと思っている。