夏と言えば花火大会。……と雑に決めつけてみたが、今年は全国各地で久しぶりに花火大会が開催されて、大変な混雑ぶりがいろいろと話題になっている。東京都内やその周辺でもたくさんの花火大会があるが、中でも有名なのは隅田川花火大会だ。
都会のど真ん中で行われるとあって上がる花火は他に比べるとかなり小さいのだが、何しろ花火大会の発祥と言われ歴史と伝統がある。今年は過去最高の人出で公式には100万人を越えたらしい。どうやって数えたのか知らないが、まぁ東京なら100万人くらい普通にその辺にいるだろう。
7月最終週の土曜日、過去にはゲリラ豪雨に見舞われたりしたこともあるし、4年前の前回2019年は台風が迫ってくる最中だったし、その前の2018年はまさに台風に直撃されて翌日順延となったりした。
そんな天候不順というイメージがある隅田川花火大会だが、今年は天気には恵まれた。連日猛暑が続いていて暑さがむしろ心配だったが、日が陰ると何とかなる感じだ。まさに花火大会日和で4年ぶりと言うことも相まって過去最高の人出となったのも頷ける。
スタートは午後7時。夏至は1ヶ月以上前に過ぎ去ったとはいえ、まだこのくらいの時間は空が明るい。良いお天気だったこともあって、開始直後しばらくは夕焼け空と花火の競演を見ることができた。
そうか、ここ最近は天気が悪い日ばかりだったのでこういう景色になるとは予想もしていなかった! 露出をどうしたら良いのか全く分からないまま、とにかく撮ってみる。
ちなみに場所は実際の打ち上げ会場からは5kmくらい離れたとある川の上だ。見えるのは桜橋脇の第1会場で上がる花火だけで、駒形橋付近の第2会場の花火は見えない。
ドーン!という音とともに空を見上げるような迫力満点の花火を楽しむ、と言うわけにはいかないが、暑さや混雑に巻き込まれずにゆったりと眺めることが出来る。東京スカイツリーはてっぺんあたりしか見えない。位置関係的に東京スカイツリーに対して花火は小さすぎて絡めて撮るのは諦めた。
Nikon Z 8で花火を撮るのははじめてだが、まぁカメラが変わったことは特に問題はない。レンズは望遠ズームのZ100-400mm f/4.5-5.6 VR Sを使った。ここに貼った写真はだいたい250〜300mmくらいに設定している。
絞りはF16前後でシャッター速度は15〜30秒、ISO感度は概ね100で撮っている。それをPhotoshopで3〜5枚ほど比較明合成した。もちろん三脚をつかってがっしり固定している。AFは事前に花火そのものを使って合わせてからMFに切り替え、レリーズはスマホアプリのSnapBridgeをBluetoothリモコンとして使って切った。
動画も撮ってみた。Z 8は縦位置で撮っても動画は盾にはならないので、Final Cut Proで回転させた。
静止画は少し明るすぎたような気がしていたのだが、動画は逆に暗すぎただろうか? HLGにしたりRAWで撮ってグレーディングしたりすれば良いのだろうが、まだそこまで追い付いていない。そのうちやってみようと思う。
Nikon Z 8, NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S(250mm), f16, 1/30, ISO100
花火大会の終了時刻は午後8時30分。ラストは一段と華やかで大きな花火が上がるはず…… と、タイミングはばっちり捕まえたのだが、露出は完全にミスってほとんど白飛びしてしまった。残念! 絞りと感度はこんなものだと思うので、NDフィルターを使うか、シャッター速度をもっと短くしてもっと小間切れに撮るか……。
どうするべきかはゆっくり考えるとして、また来年に対策を思い出すためのリマインダとしてここにこの失敗作を貼っておくことにする。