竹富島観光の翌日以降はあまり予定を詰めずにのんびり過ごした。と言いつつも、天気がとてもよいと言うこともあって、いくつか有名な絶景ポイントを巡ったり繁華街を散歩したりしてきた。
川平湾でウミガメを見る
まずはなんと言っても石垣島一番の景勝地、川平湾へ行ってきた。
この展望台からの景色はあまりにも有名だ。沖縄の海といえば外海に開けた珊瑚礁の海の雄大な景色が多いなかで、深い湾に小島が入り組んだ川平湾の情景は独特なものだ。
去年は時間の都合でパスしてしまったグラスボートに乗ってみた。ただの遊覧船だとあまり期待していなかったのだが…… 実際は年甲斐もなく船底のガラスを通して見る珊瑚礁の景色に釘付けになり、少し興奮しすぎて船に酔ってしまった。
ハイライトはウミガメが現れたこと。突然視界にあらわれて、船のことなんか気にする様子もなくゆっくり泳いでいるウミガメ。それを船長兼ガイドさんの華麗な舵さばきで、かなり長いこと追いかけてくれ、その姿を観察することができた。ダイビングして海の中で見る景色はまた格別だろう。
一本ヒルギ、玉取崎展望台
続いて島の西側、名蔵湾にあって映えポイントとして人気が高まりつつある一本マングローブ(一本ヒルギ)と、反対側の東海岸の北の方にある有名な展望スポットである玉取崎に行ってみた。
海岸沿いの浅瀬にすくっと一本だけ立つマングローブの木。もちろん作られたものではなく自然の風景だ。このあとこの周辺がマングローブの森になっていくのか、この一本だけ特別生き残っただけで、いずれ失われるものなのかは分からない。
凪いだ海面の反射とともに夕陽や星景の見事な写真がネットにはたくさんある。条件がきっちり揃うのはなかなか難しいが、いつかそういう写真を撮ってみたい。幸い宿泊したホテルからも近いので、できれば日暮れから夜の撮影に挑戦してみようか……?という気持ちは頭の片隅にはあったのだが、夜は飲み食いをどうしても優先してしまう。
石垣島は北の方になると細長くなってくる。そのちょうど付け根あたりにあるのが玉取崎展望台。島の東の海と西の海を同時に展望できて、海岸線のずっと奥の方まで広がる珊瑚礁の美しい色が見られる。石垣島観光のイメージカットとしてもよく使われている景色だ。
これまでに十分過ぎるくらい綺麗な海や負けず劣らずな映えスポットを見てしまったせいか、これはすごい!となることはなかった。展望台の目の前の木が茂りすぎていて眺望が遮られていたこともちょっと気になったが、その辺は時期的な問題かもしれない。でも展望台までバリアフリーの遊歩道が施設されているなど、整備はきっちりされていてとても雰囲気のよいところだった。
野原崎、白保海岸
東海岸を南に向けて空港と市街地の方へ戻っていく。その途中にも絶景ポイントがいくつもある。
まずは野原崎。高台から見下ろす珊瑚礁の海が美しい。眺めとしては玉取崎に負けず劣らずではないかと思えるほどだ。雲ひとつない天気のおかげかもしれない。この景色を眺めることができる「のばれ岬観光農園」で美味しいジュース(パイナップルとマンゴーのミックス)を飲んだ。
そして島の南東部にある白保海岸。石垣島にビーチは数々あれど、白保海岸はとにかく珊瑚礁の規模がすごいらしい。遙か沖合に白波が立っており本来はシュノーケリングなどをして楽しむ場所なのだろう。しかしその珊瑚礁の凄さは海岸線の上に打ち上げられた珊瑚の欠片の量からもうかがえる。砂浜とは言えないくらいにゴツゴツとしたビーチは、ほとんど珊瑚の欠片で埋め尽くされていて、独特の景色を作り出している。
海岸沿いの白保集落も古い家屋が並んでいてとても風情がある。観光客向けのちょっとしたカフェ的なお店もあるようだし、ここもいつかゆっくり時間を取って散歩してみたい。
バンナ公園 エメラルドの海を見る展望台
さらに展望台を巡る。バンナ公園内にある「エメラルドの海を見る展望台」も前回訪れることができなくて気になっていた場所だ。
眺望は期待通りで素晴らしい。眼下には島の南端、石垣の中心部の町並みが広がり、その向こうには美しいエメラルドグリーンの珊瑚礁の海と、八重山諸島の島々による180°のパノラマが広がっている(山頂ではないので後ろは山が聳えている)。
なお↑この写真の手前にハイビスカスが被っているのはわざとで、木や草や花で眺望が遮られていたわけではない。アマチュア写真家(自称)の工夫をしたい欲がちょっと出ただけだ。
パノラマ写真(Lrで合成)も撮ってみた。穏やかに良く晴れた日で遠くまでくっきりと見通すことができた。
海の向こう、一番手前の平らな島は竹富島、その向こうは多分黒島、さらに新城島も見えているし、目をこらすとさらに向こうには波照間島の島影も見えている。素晴らしい眺めだ。こうして見るとどの島にもすぐにでも行けるような気がしてくる。次はぜひ黒島に渡ってみたい。あとは西表島。そして波照間にもいつか再訪したい……とこの景色を見ながら思った。
石垣中心部の裏路地散歩
お土産を買うために石垣市街の中心部、ユーグレナモール近辺にも行った。敢えてお店が並ぶメイン通りではなく何もなさそうな裏路地を歩いてみた。
見ただけで沖縄と分かるような特徴的な建物が並ぶ町並みだが、しかし那覇とはまた違う雰囲気があるような気がする。そして猫が多い。その猫さんたちは、一見の観光客などほとんど無視というか気にしていないようだ。
同行者に「ちょっと買い物に時間がかかる」とか「マッサージに行きたい」などと言われ1時間後にまた再集合とかなって、ぽっかり時間ができても全然問題ない。裏路地をぶらぶらあるきまわればあっという間に時間は過ぎていく。疲れたらカフェやバーなどもたくさんあって飽きない。
フサキビーチでのんびり過ごす
今回も宿泊はフサキビーチリゾートにした。島の西海岸にあって天然の広い砂浜と夕陽が有名なリゾートホテルだ。プールなどの設備も充実している。
海やプールでのアクティビティをしなくても、なんとなく水着を着て、風よけにパーカーを羽織り、デッキチェアに寝転がって空を見上げながら本を読む…… なんて超贅沢な時間を過ごす。そしてときおりビーチに散歩に出て海を眺めたり、オリオンビールを飲んだりしてゆったりと過ごした。永遠にこの時間が続いて欲しい。
この時期東京では午後4時台に日没を迎えるが、かなり西に位置する石垣島では日没の時間は午後6時少し前だ。西表島の島影に沈んでいく太陽を眺めるために、多くの人がビーチに繰り出してきた。
太陽が沈むとサッと人がいなくなり、ビーチは再び静けさに包まれる。空気が乾燥しがちなこの時期はあまり空が焼けることは少ないと思っていたが、そこはさすが海に囲まれた南国。薄い雲が流れてきたこともあってか、しばらくすると空が黄金色に焼けてきた。みんな日没よりこっちの方がきれいだよ!と思いながらシャッターを切りまくる。
さらに深夜。しっかり飲み食いしてそこそこ酔っ払っていた。しかしこの時は月がない夜で寄った老眼でも空には降るような星が輝いているのが見えて、これは写真を撮らなくてはと、真っ暗な無人のビーチに出てカメラをセットする。
慣れないカメラで慣れない星景写真を撮るのは難しい。酔っ払っていればなおさら、というよりはむしろ何とかなるだろうと思って適当に露出を決めて適当にシャッターを切った。実際のところ天の川を写すにはちょっと露出不足すぎたようだが、Lightroomで頑張って現像した。星の色が全然出ていないがなんとか明るさは回復できたように思う。
もう一枚上げておく。天の川はこれが一番きれいに写っていた。
ちゃんと撮ればもっと見事な天の川と星空と、砂浜と海が写せたのではないかと思う。また次回挑戦しなくてはならない。できれば素面で。あと、もしかしたら14-30mm f/4ではなく14-24mm f/2.8とかあるといいのかもしれない。極限の条件での絞り一段の差は大きそうだ。
【旅はもう少し続く……】
コメントを残す