火災による焼失から5年経過した首里城正殿の再建状況を見てきた

2024-12-06

 今年もまた沖縄に行ってきた。夏のハイシーズンではなくオフシンーズンの11月や12月に行くようになってもう何回目だろうか? この時期は天気が比較的安定していていろいろ空いているのでとても良い。

 朝一番の飛行機に乗ってまずは那覇を目指す。最終目的地はさらに先なのだが敢えて乗り継ぎ時間をたっぷりとって、久しぶりに那覇の街に出かけてみた。というより、目的は決まっていて首里城の再建状況をぜひこの目で見ておきたかった。

復元工事中の首里城

 空港からゆいレールに乗って約30分。首里駅から歩いて10分ほどで首里城公園の入り口に着く。まずは有名な守礼門が迎えてくれる。

守礼門

 一見混んではいるようには見えなかったが駐車場には満車の表示が出ていた。バスも沢山いて団体客も多いようだ。
 

瑞泉門の石獅子

 歓会門の両脇にいる石獅子。シーサーとは違うもののようだ。琉球石灰岩の高い石垣が連なるこの一帯の景色はいかにも首里城らしさに溢れている。
 

首里城から那覇を見渡す

 さらにいくつか門をくぐって高台にやってきた。ここからは守礼門や歓会門含め、首里城のいくつかの門と特徴的なカーブを描いた石垣とともに那覇の北側から浦添方面の町並みと、遠くに海を見通すことができる。
 

正殿復元施設正面

 奉神門から先は有料エリアでチケットを買って改札を通る。2019年10月末の火災以前、ここには広い御庭が広がり正面に正殿が建っていたところだ。今はそこに木材倉庫と素屋根が建っている。この仮設の建物の中で正殿の再建工事が行われており、しかも一部を見学することができるようになっている。
 

素屋根の再建工事見学エリア

 見学エリアはこんな感じで、素屋根の建物の端っこの方にガラスで隔てられた部屋が用意されている。中では職人さん達が働いている様子が見られる。
 

再建中の首里城正殿 唐破風

再建中の首里城正殿 屋根

 そしてこれが再建されている首里城の正殿。すでに建物の骨格は組み上がっているようで、赤瓦も乗っている。思ったよりも進んでいるようだが、もちろん装飾や塗装、内装はまだまだなのだろう。完成は約2年後の2026年とされている。

 ちなみに2021年末にも焼失後の首里城には訪れているのだが、その時の様子は↓このエントリーにまとめてある。

 まだ素屋根も木材倉庫もなく、焼失したがれきを取り除いただけの状態に見えたが、すでに再建工事に向けた準備は始まっていた。崩れ落ちたがれきや残骸などが並べられ、とても寂しい状況だったが、この状態を見ておいたことはやはりとても良かったと思う。

 考えてみればあの火災からもう5年が経過し、前回訪れてから3年が経っているのだ。那覇は大好きな街なのでまた何度も来ることがあると思うが、完成直前の状態をもう一度見てみたいような気がする。そして2026年以降、再び復活した正殿を眺めてそれ以前に建っていた首里城との違い(最新の考証や技術による変化)を見てみたい。
 

ちゅらさん 那覇編の聖地巡礼

 さて、首里城をあとにしてもう一つ行きたいところがあった。首里城公園を挟んで駅と反対側の斜面にある金城石畳道だ。

金城石畳道を上から見下ろす

 ここはつい最近までNHKの地上波で再放送されていた20年以上前の古い朝ドラ「ちゅらさん」のロケ地だ。小浜島から那覇に引っ越した主人公一家の家があったとされている場所なのだが、そうでなくても古い石畳の道がそのまま残り風情のある観光スポットとしても有名で、ここも首里城とセットで以前に何度も訪れたことがある。
 

金城石畳道

 ドラマの中では上から見下ろして那覇の街を一望するカットが何度もインサートされていたし、この坂道でロケが行われたシーンも何度か出てくる。

 今年の再放送が始まる前、昨年にはちょうど小浜島の聖地巡礼をしたところだった。

 そして奇しくも再放送が行われ、それを見ていたら那覇でもロケ地めぐりをしたいなと思い出していたところだった。那覇市内には他にもロケ地はいくつもあるのだが、今回は時間がないのでそれらはまた今後の宿題にしようと思う。
 

その他街歩きと空港食堂

 さて土地勘のないところで駅からはかなり遠くまで来てしまった。来た道を戻るのが確実だが坂を登るのはつらそうだ。なのでGoogleマップを頼りにこのまま歩いて、那覇の中心部まであてのない散歩をすることにした。幸いそのくらいの時間はまだある。天気も問題なさそうだ。

首里の街角

 街角のちょっとした建物の風情がいちいちとても沖縄っぽい。
 

龍潭のバリケン

 首里の周辺に棲息しているバリケンというカモの仲間。食用に品種改良された鳥が野生化したもので、正確な意味での野鳥ではないそうだ。異常に人慣れしていて、その辺の道端にいるし、なんなら人を見つけると近づいてきたりもする。餌をもらえると思ってるのかもしれない。地元民らしき人々は無視して歩き去って行く。カメラを向けているのは観光客だけだ。
 

猫

 ノラ猫。逃げられるかな?と思ってジリジリと近づいてみたが、これまた人慣れしているようで、警戒しつつも近づいてきてくれた。ボケた背景の中に三毛がもう一匹いる。猫の自由さとかわいさはどこの街でも変わらない。
 

栄町社交街

 首里から下り坂の道をずっと歩いてきたら、いつの間にか栄町にやってきた。この辺りで深夜まで飲んだこともあったっけ…… と思い出しつつ少し歩き回ってみたが、昼はなんだともいえず気怠さに溢れている。また飲みに来たい。

 ということで、首里城から1時間くらい歩き回って、再びゆいレールに乗って空港に戻ることにした。そろそろ最終目的地の離島へ出発しなくてはならない。

 と、その前に…… 飛行機に乗る前に那覇空港でどうしても行かなくてはいけないところがもう一つあることを思い出した。

空港食堂の行列

 それがここ、空港食堂だ。那覇空港の1階到着ロビーの一番端っこというとても分かりづらいところにある。しかしここは人気のお店で案の定行列が出来ていたが構わず並ぶ。

 見ての通りどこからどう見ても那覇空港で働いている現地の人々と観光客(家族連れから一人客まで)がごちゃ混ぜに並んでいるところがとても良い。つまりは品数豊富でリーズナブルでとても美味しいということだ。
 

空港食堂のソーキそば

 何にするかひとしきり悩んで結局定番中の定番、ソーキそばにした。期待通りに美味い。あー、沖縄に来たなぁ〜と身体の芯から実感する瞬間だ。
 
 【旅はさらに続く

2024年 那覇・竹富島・石垣島の旅


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