HD PENTAX-DA 20-40mm F2.8-4ED Limited DC WR も買い戻した

2021-05-02

 PENTAX K-3 Mark IIIを入手するに当たって HD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6ED DC AW に続いて、APS-C用標準ズーム HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR も買い戻した。


 標準ズームをどうするかはずっと悩んでいたのだが、新DA★16-50mmF2.8はK-3 Mark IIIとともに発売されたり発表されることはなく、まだしばらく時間がかかるだろうと言うことで、最終的にはDA16-85mmかDA20-40mmか、どちらかにしようというところまでは絞り込んでいた。いずれにしろ、買い戻しとなる。

 この2本は「DA標準ズーム」というくくりは同じであるとはいえ、目的がはっきりしてれば競合することはあまりない。なのにこの2本で迷うと言うことはつまり、K-3 Mark IIIを使って標準域で何をどう撮りたいか、使い方のイメージがはっきりしてないことの裏返しである。仕方がないので、最終的に他人に決めてもらうという暴挙に出た。

 このTwitter投票の結果として、20-40mmをまずは買うことになったのだ。うむ、高性能で便利な16-85mmにもやや未練はあるが、ここは宣言を貫こうではないか。

見た目が命!のHD DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WRのシルバー入手

 HD DA20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR の最大の特徴はその見た目の格好良さだ。PENTAX K-3 Mark IIIのイメージ写真にも多用されていて、その姿が目と脳に焼き付いて離れない人も多いとか。うん、確かにそうなのだ。

HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR

 ほら、格好イイ。

 ところで、このレンズはシルバーとブラックの2色が用意されている。ボディがシルバーだからレンズもシルバーというのは王道だが、敢えてそこでブラックのレンズを組み合わせるのも粋ではないかと思って、PENTAX Officialにも煽られて、最後まで悩んだのだが結局無難にシルバーにした。ちなみに以前に持っていたのもシルバーだった。

 何しろ細部がいちいち作り込みすぎている。特にポイントはズームリングだ。アルミのブロックから削り出しで作っているらしい。ピントリングの滑り止めも良いし、指標や数字がちゃんと彫り込んであって墨入れしてあるあたりはLimitedシリーズならでは。
 

HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR

 前玉側はシルバー仕様でも一応映り込みを気にしてか、できるだけブラックで塗装されている。後玉側は大きなフレアカッターのようなものが付いている。が、開いている穴はほぼ後玉と同じサイズだ。

 ズームにしたがって全長は変化するが、たった2倍ズームと言うこともあって大きく伸びたりはしない。ピント合わせはIFではなく前玉が前後する。DCモーターで駆動するにはやや荷が重いようで、AF速度はそんなに速くない。そしてこんなに可動部が多い割にLimitedレンズ唯一のWR仕様となっている。
 

K-3 Mark III + HD DA20-40mm

 K-3 Mark IIIの入手報告エントリーで書いたように、せめてもの抵抗(何に対して?)として、先端のフードらしきリング部だけブラック版に交換している。プチドレスアップとしてわりと気に入っている。
 

保有レンズリスト 2021/5/01

 さて保有レンズリストに DFA150-450mmF4.5-5.6 と DA20-40mmF2.8-4 Limited の2本を追加してアップデートした。過去の反省から最近はなるべく機材を手放さないようにしているので増える一方だ。だがまだ防湿庫には入る。

 でも、これだけあればもう十分ではないだろうか?(いやそんなことはない…)

見た目だけではないHD DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WRの使い心地

 K-3 Mark IIIのシェイクダウンはいきなりDFA150-450mmを組み合わせてしまったが、合間にちゃんと20-40mmも使ってみた。まだ手探り状態だが、正直言って以前の記憶と比べるとずっと使いやすく馴染む感じるがする。

公園のパンダPENTAX K-3 III, HD DA20-40mm F2.8-4ED Limited DC WR(40mm), f4.0, 1/250sec, ISO100, 0EV
 新緑が目立つようになってきた無人の公園にいるパンダ。適度に寂れた雰囲気がとても良い。
 

ネモフィラとクマバチPENTAX K-3 III, HD DA20-40mm F2.8-4ED Limited DC WR(40mm), f4.0, 1/320sec, ISO100, 0EV
 今年もひたち海浜公園には行けなかったので、近所の公園にあった小さな花壇でネモフィラを撮った。AFが高性能、高機能化したおかげで蜜蜂みたいなちょこまか動く生き物も撮りやすくなった。
 

雨の日の緑紅葉PENTAX K-3 III, HD DA20-40mm F2.8-4ED Limited DC WR(40mm), f4.0, 1/160sec, ISO3200, -1.3EV
 雨の日。防滴仕様なので少しくらい濡らしても大丈夫(なはず)だ。新品でもこういうことにためらいがなくなったのは進歩なのか退化なのか?
 

夕焼け空PENTAX K-3 III, HD DA20-40mm F2.8-4EED Limited DC WR(24.4mm), f8.0, 1/200sec, ISO160, 0EV
 夕焼け空。となればホワイトバランスはCTEだ。現像でちょいちょいといじると、昔のリバーサルフィルムで撮ったみたいな紫色の空が出てくる。現代的な濃いめの発色という印象は以前から変わらない。
 

クンシランPENTAX K-3 III, HD DA20-40mm F2.8-4EED Limited DC WR(40mm), f4.5, 1/25sec, ISO3200, -2.0EV
 雨の日の日没後、薄暗い木陰に咲いていた野生の君子蘭。色鮮やかすぎてスポットライトを当ててるかのよう。K-3 Mark IIIは高感度性能がかなり進歩している。いかにも高感度っぽいコントラストなのは、現像でわざとそう仕上げたからだ。高画素のAPS-C機としては一皮むけた高感度性能なのは確かだ。
 

ガラスPENTAX K-3 III, HD DA20-40mm F2.8-4EED Limited DC WR(20mm), f8.0, 1/50sec, ISO100, 0EV
 ということで、今のところはこんな感じだ。なお、素の状態では特にワイド端で結構歪みが気になる。歪曲補正はONで使うべきレンズではないかと思う。

 さっき「思ったより使いやすかった」と書いたのは、やはり焦点距離レンジに対する印象だ。20mmは広角と言うには今一歩狭く、40mmは中望遠と言うには足りない。という点が以前はそのままストレートに気になったのだが、今は「これはこれで良いんじゃね?」と思ってる。

 これ一本で旅に行けと言われたら十分楽しめると思う。ずいぶん大人になったものだ。

 とはいえ、今回の撮影結果を見てると、ほとんど40mm端を使っていたりするので、まだ完全には仲良くなれてない感じだ。本来このレンズは30mmF3.5単焦点+αとして扱うのが正しい使い方なのだろう。

 ちなみにLimitedらしさがどこにあるかと言えば、よく分からないけれども、個人的にはDA16-85mmやDFA28-105mmなどと比べて、エッジが際立ったカリカリ感が全然ないというところではないかと思う。なのにぼんやりもしているわけではない。拡大すればすっきりとに解像していて情報量は多い。現像しがいがある感じだ。

 そういう面でも高画素で新しいファインシャープネスを積んでいるK-3 Mark IIIとは相性の良い一本かも知れない。

 と言うことで、「見た目だけ番長」みたいなことを言って申し訳なかったと思う。なんか投げやりな経緯で再び手にしたレンズだが、じわじわと好きになっていくタイプではないかと思うので、今後が楽しみだ。
 



 

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