PENTAX K-3 Mark III の初撮影で成田と羽田をハシゴする

2021-04-29

 遅ればせながら、手に入れたばかりのPENTAX K-3 Mark IIIで初撮影をしてきたので、その写真を貼りつつ、少し実使用時の感想を書いておこうと思う。いや、実際は手に入れた翌日4月24日に撮影に行ったので、そこは遅れてはいないのだが、ブログに書くのが遅くなっただけだ。

 当日は晴れ時々曇りといった天候でなんとか持ちこたえそうだったので、やはり最初は慣れた空港に行ってみることにした。羽田か成田か迷いつつ、Frightradar24で滑走路の運用状況を見ていると、成田も羽田も北風運用されていたのを見て、まずは成田に行ってみることにした。

真っ白なB747-400FPENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(190mm), f6.3, 1/1000sec, ISO100, -0.7EV
 着陸機狙いで「ひこうきの丘」に行ってみたら、いきなりランチェンしていた。ならば離陸機を撮ればいいか、と気持ちを切り替えてそのまま撮影を始めた。成田はB747のような4発機にまだ出会えるところが良い。やはり4発は正義だ。

 なお、連写は多用するがAFにはそんなに厳しい被写体ではない。AF.Cでセレクトエリア拡大にしておけば十分対応できる。無意味に高速連写モードでシャッターを切りまくった。シャッターフィールが静かなので、無駄シャッターを切ってるという罪悪感があまりない。
 

K33S0086.jpgPENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(450mm), f7.1, 1/1250sec, ISO100, -0.7EV
 離陸機は背景が青空に抜けてしまって寂しい気がするので、わざと引き気味(と言ってもテレ端で撮っているのだが)にしたり。
 

アシアナのA320PENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(450mm), f5.6, 1/1000sec, ISO100, -0.3EV
 こういう場合はオートエリアAFにしておけば、ちゃんとAFポイントは飛行機を追いかけてくれる。飛行機を飛行機として認識しているわけではないが、今までのように不意に青空バックに抜けてピントを見失い、行ってこいするようなことはない。

 この日のこの時間帯は成田からの出発便は閑散としていた。次に何か来ないかな?と、Flightradar24とにらめっこしていると、いつの間にか羽田も南風運用にランチェンしたことが分かった。むむ、これはもしかして夕方から南風新ルートが運用されるのでは?と思いつき、ここで急にやっぱり羽田へ行くことを決心し、慌てて車に飛び乗り東関道を西へ向かった。

 目指すはターミナルではなく、羽田イノベーションシティの展望デッキだ。昨夏にオープンした頃に一度行ったきりになっていた、羽田空港周辺の新撮影スポットだ。
 

羽田の22を離陸するJAL A350-900<PENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(450mm), f8.0, 1/800sec, ISO160, -0.3EV
 到着したのがちょうど午後3時少し前。カメラを構えた頃に折良く南風新ルートに再度ランチェンが行われた。そしていきなりB滑走路22から離陸してきたのは、JALの新鋭機A350-900だ。良かった、間に合った!

 前回ここに訪れた時は、B787が少々とあとはB737ばかりで少し残念な思いをしたので、いきなりA350の離陸が撮れて、慌てて成田から引き返してきた甲斐があった。

 ということで、今回はA350特集ということで、以下はすべてJALのA350の写真だけ貼っておく。
 

JAL A350-900バックショットPENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(450mm), f8.0, 1/800sec, ISO100, -0.3EV
 赤いA350ロゴがついている1号機は就航直後に福岡往復で乗ったことがある機体だ。今はA350は那覇や札幌にも飛んでいる。コロナ渦で減便が続いているが、国内線向けB777がエンジンの問題で運行停止になったままいきなり全機退役してしまったので、A350は幹線運行でわりとフル回転だったりするようだ。

 なおこの状況でもピント移動はそれほど大きくないので、AF追従という意味ではまったく問題ない。さすがにこうなるとオートエリアではよく分からなくなるので、ちゃんとセレクトエリア拡大に設定し、コクピット付近にAFエリアを置いて、しっかり追いかけて行く方が良い。

 その際、ジョイスティックは150-450mmクラスの大きなズームレンズをホールディングしていても操作しやすく、AFエリアを動かすのは本当に楽になった。
 

JAL A350-900ノーズPENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(250mm), f6.3, 1/800sec, ISO100, -0.3EV
 次に上がってきたのは6号機のJA06XJ。やはり那覇行きだろうか?

 離陸開始から頭上を通り過ぎて後ろ姿を見送るところまで、わりと連写を多用した。ずっとシャッターを押し続けたわけではなく、2秒程度の連写を断続的に繰り返したのだが、途中でやはりバッファ解放が間に合わなくなり、一瞬バッファ詰まりのような状態に陥ることがあった(なおこの日はRAW+で分離記録していた)。
 

JAL A350-900 バックショットPENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(170mm), f7.1, 1/800sec, ISO100, -0.3EV
 ただ、今までのK-1/K-1 IIのようにその後の撮影は諦めないといけないほどバッファ開放を待つ必要はない。一息ついて気を取り直せばまたシャッターは切れるようになる。もちろん、その間のチャンスを失うことに代わりはない。

 なので、前回エントリーで実験したように、こういう場合はRAWのみ記録にした方が良いだろう。あるいは旅客機くらいなら秒10〜12コマとか無駄なので、中速連写モードで撮った方がいろいろ余裕が出てくるかもしれない。次回試してみようと思う。
 

東京スカイツリーと2機のJAL機PENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(450mm), f10, 1/250sec, ISO160, -0.3EV
 都心上空から新ルートを通って、ちょうど2機のJALがやってきた。手前は34Rに降りてくるA350、奥は34Lに降りてくるB767だ。ちょうど東京スカイツリーあたりで絡んでくれた。

 空気がもっと澄んでいればと思うがこの時期の東京はこんなものだから仕方がない。
 

羽田の16Rに着陸するJAL A350-900PENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(410mm), f11, 1/125sec, ISO100, -0.3EV
 タッチダウン間際はちょうど真横の姿が見えるので、少し流し気味にしてみた。手ぶれ補正に新たに加わった「流し撮りモード」に切り替えてみたが、このモードはどういう動作をするものなのだろうか? 比較的ゆっくりカメラを振る場合は効果的なのではないかと想像しているが、まだちょっと良く分かっていない。

 それ以外についても、手ぶれ補正に関しては少し疑っているところがある。スペック上は5.5段とこれまでのPENTAX機の中では最強と言うことになっているが、このシーンと状況、この設定でこうブレるか? というカットが時々いきなり混ざっていたりする。もちろん自分が下手くそなだけかも知れない。もう少し試してみないと何とも言えなさそうだ。
 

離陸するJAL A350-900PENTAX K-3 III, HD DFA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW(450mm), f8.0, 1/800sec, ISO125, -0.3EV
 今回のカットはすべてRAW(DNG形式)ファイルをいつも通りLightroomで現像している。十分光がある条件だったので当然かも知れないが、画素ピッチの細かい高画素なAPS-Cセンサーのわりに、とても情報量多くて余裕がありクリーンなデータだと思う。

 ただし、まだCamera RAWはK-3 Mark IIIのカメラプロファイルをサポートしていないので、色味などに少し違和感を感じるかも知れない。かと言って飛行機の写真はわりとゴリゴリとパラメータいじるので、カメラ内現像ではちょっと物足りない。はやくK-3 Mark IIIのプロファイルをサポートした新バージョンが待ち遠しい。
 

 さて、緊急事態宣言が再発令されししまったが、羽田に写真を撮りに行くくらいは許してもらえるだろうか? また近いうちに今度は夕暮れから夜にかけて、高感度と流し撮りを試してみたいと思っている(予定は未定)。
 


 

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