さらに開花が進んだ梅と河津桜とメジロをNikon Z 5で撮ってみる

2021-02-23

 先々週あたりから本格的に開花が始まった近所の梅と河津桜をまたもや撮りに行ってきた。最近寒気はまだときどきやってくるが3日と持たない。むしろ春本番のような陽気になる日が増えてきた。そんな中、1週間も経てば一段と開花は進んでいるはずだ。

 同じ場所で同じような写真を撮るだけでははつまらないので、今回はPENTAX K-1 Mark IIではなくNikon Z 5とZ 24-200mm だけを持っていった。開放F値の暗い便利ズームで春の花を撮るとどんな風になるだろうか? メジロみたいなすばしっこい小鳥なんかも撮れるだろうか?

河津桜とメジロNikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f16, 1/50sec, ISO100, +0.3EV
河津桜と青空とメジロNikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f6.3, 1/250sec, ISO100, +0.7EV
 結論から言うと、ちゃんと撮れた! 当たり前ではあるのだが。でも心配していたほど違和感を感じずEVFにも慣れてきた気がする。とは言え、正直言うとやっぱりK-1 Mark IIのほうが撮りやすい。AFも合わせやすい。が、そこには越えられない壁があるのではなく慣れの問題なのだろうと実感してきた。

 しかし1枚目の写真の絞りがなぜかf16になっているのは単なるミスだ。ピントに自信がなくて深度をとにかく稼ごうとしたわけではない。が、結果的にそういう写真になった。設定の隅々まで気が回ってないのは、まだ十分にZ 5が手に馴染んでいないせいだと思う。まだ機能的にも知らないことがたくさんありそうだ。
 

河津桜と蜜蜂Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f6.3, 1/200sec, ISO100, +0.7EV
 河津桜には蜜蜂も群がっていた。去年まではあまり蜂がいた記憶がないのだが… たまたま見ていなかっただけかも知れない。菜の花に蜜蜂は定番の組み合わせだが、桜にも当然蜜はあるのだから蜂が寄ってくるのは自然なことだ。

 それにしても蜜蜂はメジロより撮影が難しいと思う。いや一眼レフでは逆の印象があるのだが… 蜂の方がEVFの表示遅れがより気になる。一瞬でどこかに消えてしまい姿を見失うからピント合わせどころではなかった。
 

河津桜Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(170mm), f6.3, 1/640sec, ISO100, -0.7EV
 さて、この河津桜並木はもう一部の木で散り始めていた。そして葉が出てきて緑が目立つようになってきた。

 それにしても焦点距離がそれなりにあるからとは言え、開放f6.3という暗いレンズなのになかなかよくボケるではないか。最近F1.4クラスの大口径レンズばかり使ってたせいでF5.6以上に絞ることは滅多になかったが、なるほど大は小を兼ねる的な意味で、ボケ量の調整幅が広いことはフルサイズの利点の一つだからもっと絞りを有効に使わなくてはと反省した。
 

ピンクの河津桜Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f6.3, 1/250sec, ISO100, +1.0EV
 これで200mm/F6.3だ。このレンズじゃなかったら絶対にこんな絞りを選ばない。70-200mmF2.8を持っていたら絶対に開放に設定しただろう。ピント面の薄さにちょっと怯んだとしてもF4以上に絞るという頭はない。

 でも、このくらいもアリなんだなー、と今さらながらに気がついた。なるほどなるほど…
 

河津桜の隙間から覗く月Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f6.3, 1/500sec, ISO100, +0.3EV
 前ボケはこんな感じだ。ボケ量もさることながら、高倍率便利ズームのわりにはけっこう綺麗だと思う。
 

ハイキーな白梅Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(125mm), f8.0, 1/160sec, ISO100, +0.3EV
ローキーな白梅Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f6.3, 1/320sec, ISO100, -1.0EV
 梅はほぼ満開だった。明るく撮るか暗く撮るか悩んでしまう。とりあえず両方やってみたが甲乙付けがたい。

 これも大口径単焦点を持っていたら絶対に使わない絞り値で撮った。背景のボケ量云々より、ピント面の深さがなんだか新鮮だ。
 

青空と白梅Nikon Z 5, NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR(200mm), f11, 1/160sec, ISO100, +0.3EV
 ということで、自分のこれまでのバカのひとつ覚え的な、とにかく大口径レンズの開放の暴力的なボケ量に頼り切る撮り方を反省するとともに、便利ズームの便利さはダテではないなと改めて見直した。いや、特にこのNIKKOR Z24-200mmF4-6.3のソツの無さは素晴らしい。

 なおこの最後の1枚はわざとLightroomで周辺減光を足してある。デジタル補正済みの撮って出しは歪みも光量も解像も隅々までバシッと完璧だ。

 何というか、カメラとレンズはもうこれさえあれば良いのではないか?という気さえしてくる。写真を趣味とするものにとってはとても怖い話なのだが。
 


 

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