Appleの初売りセールでとうとう AirPods Pro を買ってしまう

2023-01-20

 毎年恒例Appleの初売りセールが1月2日と3日に行われた。普段は値引き販売されることがないAppleストアにおいて、Apple側が選んだ特定の製品だけお得に買える。それも値引きではなく相当額のギフトカードがバックされるという、ありがたくもムカつくような手法のセールなのだが、まぁそれは仕方がない。

 年によって初売り対象製品やバックされるギフトカード額に当たり外れがあるのだが、今年は内容的にそこそこ当たり年だったのではないかと思う。

 そんな中で特に目についたのがAirPods Pro(第2世代)だ。昨年9月にiPhone14シリーズとともに発売になったばかりなのに。もしかして売れてないのだろうか?

AirPods Pro 2の箱のロゴ

 通常価格は税込み39,800円なり。初売りセールでも販売額は同じだが決済後に8,000円のギフトカードがAppleからメールで送られてくる。還元率にして20%という大盤振る舞いだ。だいたい昨年来の円安による値上げ相当分といってしまうとありがたみが減るのだが。

 アップルストアのギフトカードは、AppleストアやAppストア(紛らわしい名前!)だけでなく、サブスクリプションの支払いにも使えるから、Apple MusicやiCloudドライブの有料プランを使ってる自分にとっては、ほぼ値引きと同等の意味を持つ。
 

はじめてのAirPods

AirPods Pro 2の箱

 ということで、買ってしまった。小さいながらも真っ白ないつものApple製品らしい箱が届いた。
 

AirPods Pro 2の箱開封

 開けてみると真っ白なケースが鎮座している。もちろんAirPods Pro 2本体はこの中に入っている。
 

AirPods Pro 2 イヤーチップをコンプライに変更

 耳からうどん……とは今は誰も言わなくなったのかな? 初代よりはうどん部分が短くなっているし、今はどこでも見かけるようになって違和感が減ってきたという面もあるだろう。
 

AirPods Pro 2 充電ケースを開けたところ

 なお普通のAirPods(現行は第3世代)がインナーイヤー型なのに対し、アクティブ・ノイズキャンセリングを搭載したAirPods Proはカナル型となっている。なのでイヤーチップのフィット感はとても重要だ。

 標準では真っ白なシリコン製のイヤーチップが大中小3種類付属しているが、それらは一度も使わずに最初からコンプライに交換してしまった。コンプライは遮音性も高く没入感が高まるし、ノイズキャンセリングの効きにも影響する。あとは耳にぴったり張り付いて動かないし外れにくくなるのも良い。独特のねっとりした質感に好き嫌いはあるかもしれないが、装着感も気に入っていてもはやこれ以外は使えないと思っている。

 イヤーチップの取り付け部形状はAirPods Pro独自形式なのだが、すでに対応した専用品が販売されている。しかも超高い! けど仕方ないのでまずはMサイズを1セットだけ買って付け替えた。サイズや形状もちょうど良いことが分かったので次は3セット品を買おうと思う(コンプライは消耗品なので定期的に交換が必要……)。
 

AirPods Pro 2とiPhoneを接続 AirPods Pro 2 の設定画面 AirPods Pro 2のボリューム、ノイズキャンセリング、空間オーディオの設定

 純正品とあってiPhoneとの親和性は抜群に高い。別途アプリを入れることなくiOSが標準でサポートしているわけで、Bluetoothのペアリング作業すら必要ないという状態だ。電池残量も常に確認できるし「探す」アプリも対応している。AirPods Proの各種設定の確認や変更はまさに「設定」アプリに組み込まれている。

 そして接続した状態でボリュームバーを長押しすれば、ノイズキャンセリングや空間オーディオの設定へのショートカットが表示される。だいたいはiOSの標準的な作法の範囲内ですべてシームレスに操作できてしまうのだ。これぞ純正品の特権といったところだろう。
 

AirPods Pro 2 をMagsafeで充電

 あともう一つ重要なことは、AirPods Pro(第2世代)のケースはMagsafe充電に対応していることだ。写真はiPhone用の充電パッドを使っているが、Apple Watch用の小さい充電パッドも使えるのが良い。物理コネクタとしてLightningも付いているがもう使うことはないだろう。

 なお電池に関しては単体で6時間、ケース内蔵電池で延べ30時間の再生が出来るそうだ。
 

MOMENTUM True Wireless 3 vs AirPods Pro 2

 イヤホンはこれまで3世代にわたりゼンハイザーのMomentum True Wirelessシリーズを使ってきた。もちろん昨年発売された第3世代もすぐに手に入れて愛用している。

Sennheiser True Wireless 3

 Momentum True Wireless 3は昨年秋にはファームウェアアップデートでマルチポイント接続にも対応して、機能的にも死角のない本当に素晴らしいワイヤレスイヤホンだ。特に音質はこのクラスではずば抜けていると思う。

 しかし残念ながら今年のお正月休み中に左側ユニットの電源が入らなくなってしまった。電池切れかと思って充電してみても復帰しない。どうやらこのモデルでは良くある故障らしいということで、すでに年明け早々に販売点経由で修理に出してある。多分新品に交換される気がしているが、それでも戻ってくるには数週間はかかるだろう。

 その間、イヤホンがないのは生活に大きな支障が出る。特に外出時にはノイズキャンセリング入りのイヤホンは個人的に必須アイテムとなっている。なのでこの際、Appleに生活を支配された一ユーザーとしてAirPodsを1台くらい持っていてもいいのではないかと思い、贅沢なのは承知の上でサブのイヤホンとして買った、というのが実際のところだ。

 ということで、今時点でMOMENTUM True Wireless 3とAirPods Pro 2を並べて聞き比べたりしたわけではないのだが、ざっくりしたインプレッション比較を以下に簡単にまとめておく。

  Apple AirPods Pro 2 SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3
音質 良い とても良い
ノイズキャンセリング とても良い 良い
外音取り込み とても良い イマイチ
接続安定性 とても良い イマイチ
タッチ操作 良い とても良い
アプリ iOSと一体 良い
空間オーディオ あり なし

 とまあ、↑こんな感じだ。こう見るとAirPods Pro2の方が評価が高そうだが、音質の良さと言うだけでMOMENTUM True Wireless 3を選ぶ価値は依然としてあると思っている。

SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3 と Apple AirPods Pro 2

 ノイズキャンセリングはどちらも最高ではないと思うが、自分の用途では十分なくらいに効く。ただ屋外で使用している場合など、全体的にAirPods Pro 2の方が安定しているように思える。

 会社のオフィスで使う時間が長いので外音取り込み機能も重要だ。この点ではAirPods Pro 2のほうが圧倒的に良い。MOMENTUM True Wireless 3は外音取り込みボリュームを最大まで上げても今ひとつ鮮明に聞こえず違和感を感じることがある。ただし路上や鉄道利用時など安全のために環境音が聞こえるようにしておきたい場合には十分だと思う。

 接続の安定性もAirPods Pro 2はさすがApple純正という感じだ。通勤時間帯の都内巨大ターミナル駅ではMOMENTUM True Wireless 3は音が途切れがちになる。マルチポイント対応のアップデート以降は特に悪くなってしまった。しかしAirPods Pro 2はそのような状況でもほぼ問題ない。

 タッチ操作は慣れの問題かも知れない。AirPors Pro 2の「うどん」部分と摘まむという操作はどうも一手間多い気がしてスムーズに出来ない。MOMENTUM True Wireless 3はむしろ操作が簡単すぎて、誤タッチが多いという問題が発生するくらいだ。

 アプリについては上で書いた通りだ。SENNHEISERのアプリは決して出来は悪くないが、iOSと一体化しているAirPods Pro 2には敵わない。ただAirPods Pro 2はiPhoneだけでなくiPadやMacやApple Watchなど、Apple製品にやたらに簡単に接続されてしまうので、ふとした瞬間に一体何につながっているのかよく分からなくなることがある。

 空間オーディオは要するにドルビーアトモス対応のことで、AirPods Pro 2に期待していた点でもあり、対応音源をいくつか聞いてみたのだが、どうも今のところピンと来ていない。オフとオンで音が変わるのは分かるのだが「オンのほうが圧倒的臨場感」とは感じられていない。なにか設定が足りてないのだろうか? 設定画面上のデモモードではとても良く分かるのに。

 

 ということで、今のところインプレッションはそんな感じだ。主に通勤やオフィスで使うメイン用途では、いろいろな便利さをとってAirPods Pro 2を常用することになるかも知れない。

 MOMENTUM True Wireless 3が戻ってきたら、もう一度音を聞き比べてから実際にどうするか考えようと思う。
 

2023-01-20|タグ: , ,
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