二宮町の吾妻山公園へ早咲きの菜の花と富士山を見に行く

2024-01-21

 1月中旬のとある日曜日(というか1月14日)、特に予定もないのに外はとても良く晴れている。気温も暑くもなく寒すぎもせず真冬らしい良い季候だ。空気も澄んでいて見通しも良い。この日は丸一日ゴロゴロしようと決めていたのだが、これは出かけないと損だなと思い直し、お昼前になってから急に車に乗って出かけることにした。

 向かった先は神奈川県二宮町。首都高から東名に乗り一路西へ向かう。午前中の混雑はすでに解消しており、厚木小田原道路へ分岐して都内から1時間ほどで到着した。町営の臨時駐車場に車を停めていざ山登りだ。

吾妻山公園山頂

 吾妻山は標高136.2mの低山だが、駐車場のある出発地点はほぼ海抜0mだ。山頂へいたるルートはほぼ階段でちゃんと整備されているが、何しろ運動不足の身体にはきつい。無理せず休みながらゆっくり登り、真冬でもうっすらと汗をかきながらやっと山頂の広場に到着した。

 眼下には真っ青な湘南の海が見える。菜の花畑はその西側の斜面にある。この日ですでにほぼ最盛期を迎えていたようだ。
 

菜の花と富士山(前ピン)

 ここに来たらこれを撮らねばなるまい。お昼過ぎだったので東側から富士山を眺めるにはあまり光線の条件が良くないのだが、澄み切った冬の空気のおかげで眺めもそんなに悪くはない。

 順光でベストなのは午前中の早い時間帯で、あるいは夕方から日没後のマジックアワーも良いかもしれない。菜の花を撮るには夕方の光は少し厳しいけれども、それはそれでアリだと思う。
 

菜の花と富士山(後ピン)

 そしてピントをどこに置くか問題であれこれ迷ってしまう。富士山に合わせて菜の花は前ボケにしてしまうのも悪くないし、逆もまた然り。

 100mmちょっとの焦点距離で絞りがF2.8とかF4くらいだとちょうど良いのではないだろうか。へたにPlena(135mmF1.8)みたいなレンズを持っていたら、やたらに開放で撮ってボケすぎてしまい、何が何だか分からなくしてしまう自信がある。
 

一面の菜の花と見物客

とにかく一面の菜の花

 公園の西側斜面にずらっと咲いている菜の花は見事な光景だ。菜の花畑は南北に細長く少し上から見下ろす感じになるが、一部はすぐ近くまで寄ることができるので、写真撮影もいろいろ楽しめる。

 天気の良い休日とあって多くの人が訪れていたが、もちろんカメラを持った人も沢山いる。ちょうどほどよい混雑具合で、写真目当ての人たちもそうじゃない人たちも含めて、全体的にとても自由なわりに治安は悪くない。
 

青空と菜の花

 菜の花は青空にもよく似合う。ローアングルで煽りながらポイントを探りまくった。こういうときZ 8の4軸チルトは超便利だ。

 なお早咲き過ぎるせいか地域環境のせいか、蜂などの動物類はまったく見かけなかった。鳥ははるか上空を飛ぶトンビか何かの猛禽類を少し見た程度だ。
 

相模湾を望む菜の花畑

相模湾と太陽と菜の花畑

 吾妻山公園からは相模湾から伊豆半島の東海岸がずっと見渡せる。逆光でも菜の花は明るく輝いているので、超広角で太陽を画角に入れてもちゃんと黄色が出てくれて撮りやすい。絞って光条を出すか、フルサイズらしく広角なりにふんわりボカすか、とても迷ってしまったので両バージョン貼っておく。
 

菜の花寄り

 せっかくのマイクロレンズなので寄ってみなくては!と思ったが、菜の花は無理にマクロ撮影することはない。MC105mmは普通に中望遠レンズとして使うだけでも十分に楽しめる。開放F2.8はそんなに明るくないと思っていたが、そこそこ近距離になると前ボケも後ボケも完全に溶けて一面真っ黄色に染まるのが楽しい。
 

菜の花とうっすら富士山

 最後にもう一枚だけ菜の花と富士山を貼っておく。やはり吾妻山公園が他の菜の花の名所と違うのはこの景色なので。

 あまりに気持ちの良い天気なので、このまま日暮れまで粘ろうか悩んだのだが、欲張りすぎて疲れすぎるのも良くないと思い、今回はやめておいた。

 ここは春には桜も綺麗に咲くみたいだし、夏から秋にかけてはコスモス畑にもなるらしい。我が家からはちょうど良い半日ドライブの距離なので、またいずれ夕景狙いなど別途で訪れたいと思う。
 

二宮町スナップ 消防団

二宮町スナップ 壁と影

 駐車場へ戻る道すがら、二宮駅前の通り沿いはなんとなく良い感じだった。以前訪れた時はまったくそんなこと感じなかったのだが、少し傾いた日差しのせいだろうか? こういう見知らぬ街をスナップしてみるのも面白そうだ。
 

撮影機材

 今回の撮影機材。実はこれ以外になぜか100-400mmもバッグに入っていたが、山登りの重りになっただけだった。

 14-30mmf/4はZマウントを選んだ理由のひとつでもあり、超広角域を気軽に使えて気に入っているのだが、せっかくなら14-24mmf/2.8を使ってみたい気もしている。

 24-120mmf/4は本当に隙がなくて素晴らしいレンズだが、何というか撮れた絵は味気ない。ただクッキリ解像してしていて均一というだけ。一期一会の景色に出会うかもしれない旅には最適だ。しかし、もっと純粋に写真を楽しむにはやはり標準から中望遠域の味わいのある明るい短焦点かなにか欲しいような気がしている。

 さてどうしたものだろうか……
 



 

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