北海道ドライブ旅行2022(3日目:釧路〜霧多布〜中標津〜知床)

2022-06-11

 前回からの続き。このエントリーでは北海道ドライブ旅行の3日目の様子をまとめておく。

3日目のルート

 旅の3日目、5月30日月曜日の移動ルートは↓この地図に引いた黄色い線の通りだ(計画ではなく実績ベース)。

3日目の走行ルート

 釧路を出てから霧多布岬や厚岸に立ち寄った後(ここでループを描いてる理由は後述)、中標津方面へ向けて内陸の牧場地帯を走り抜け、再び海に出て羅臼まで海岸沿いを行き、門限前の知床峠を越えてウトロまでたどりついた。

 走行距離は約330kmで、今回のドライブ旅行では1日あたりの最長距離移動となったが、最後の知床峠を除いて平らで真っ直ぐな道が多かったこともあり、全く疲れはなかったし、午前10時半にはまだ厚岸にいたことを考えるとそれほど長時間かかったわけでもない。

霧多布岬と厚岸

 さて、朝は釧路からとりあえず国道44号線を根室方面に向かい、一気に浜中町までいって朝一で霧多布岬へ行ってみた。

霧多布湿原PENTAX K-1 II SE, HD DFA24-70mmF2.8ED SDM WR(24mm), f8.0, 1/400sec, ISO100
 岬の手前はやはり湿原になっている。釧路湿原より規模は小さいがその分間近に感じられてとても良い。というか、釧路から東側のこの一帯は大中小さまざまな湿原があって、こんなところを道路が通っていて良いのか?という気になってくる。
 

霧多布岬の先端近くPENTAX K-1 II SE, HD DFA15-30mmF2.8ED SDM WR(15mm), f8.0, 1/800sec, ISO100

霧多布岬周辺の海 納沙布岬にちかい展望台

 霧多布岬はキャンプ場があって遊歩道も整備され、ほぼ先端まで行くことができる。名前からして霧の景色が有名なのかもしれないが、この日はまったく霧は出ておらず、太平洋を見渡すことができた。ちょっと雲が多かったけど、これはこれで絶景でとても良い。
 

霧多布岬にある灯台PENTAX K-1 II SE, HD DFA15-30mmF2.8ED SDM WR(15mm), f8.0, 1/800sec, ISO100
 霧多布岬に建つ湯沸岬灯台は小さくてとてもかわいい。灯台の名前にもなっているように、この岬は正しくは湯沸岬であって、霧多布岬というのは通称だそうだ。

 そして海沿いの別海厚岸線という道路を厚岸方面に戻る。なぜそんな無駄をしたかと言えば、厚岸漁協直売所エーウロコに立ち寄りたかったためだ。開店が10時なのでそれに合わせるため、そして朝の時間をできるだけ有効に使うためににわざと先に霧多布岬へ行ってから厚岸まで戻ることにした。

 果たしてエーウロコで目的の買い物(もちろん海産物)はできた。しかし3年前同様にその場で生ガキをツルっと2,3個食べていこうと思っていたのだが、コロナ対策でエーウロコ内のイートインコーナーは閉鎖されており「スミマセン、今はここでは食べられないんですよ……」と言われてしまった。なんと!
 

厚岸エーウロコRICOH GR3, f4.0, 1/40sec, ISO125
 それならば次善の策と言うことで、すぐ近くにある道の駅「コンキリエ」に行ってみたら、こちらは月曜定休日で駐車場は使えるが売店は営業していない。なんとなんと!!

 厚岸ならほかにも生ガキが食べられるお店はたくさんあるのだろうが…… まぁ仕方がない、今回は縁がなかったと思ってここは潔く諦めて先を急ぐことにしよう。

 これもまた次回以降への要リベンジ事項だ(どんどん増えていく)。

 

道東の牧場地帯を突っ切って開陽台へ

 釧路から厚岸、霧多布岬とくれば、当然そのまま東に向かって根室、納沙布岬まで行きたくなりそうなものだが、納沙布岬は3年前に100名城スタンプを押しに訪れていることもあって敢えてパスすることにし、今回は浜中町から国道44号線を北にそれて別海町から中標津方面へと向かった。この辺りは地図を見ていてもわかるくらいの平野が広がっている。そして道路は真っ直ぐだ。

真っ直ぐな道 真っ直ぐな道と308SW

中標津の牧場PENTAX K-1 II SE, HD DFA24-70mmF2.8ED SDM WR(58mm), f8.0, 1/400sec, ISO100
 その真っ直ぐ伸びる道はアップダウンも少なく果てしない。そして周辺に牧場が広がる風景は、十勝周辺とも違うこの地域独特のものではないかと思う。

 だから、一口に北海道らしい風景とか、道東ならではの風景とか言っても、それぞれ地域によって特徴があって同じではない、という当たり前のことにようやく実感を持って気付きはじめた。
 

開陽台からの眺めPENTAX K-1 II SE, HD DFA15-30mmF2.8ED SDM WR(15mm), f8.0, 1/500sec, ISO100

開陽台の展望台 開陽台にあった乳牛の像

 そして中標津市街地の北側にある開陽台という展望台に到着した。広い平原から知床方面の山々を360°見渡せる有名なビュースポットで、昔から「ライダーの聖地」と呼ばれているそうだ。

 そんなに標高が高いわけでもなく、高い展望台が建っているわけでもないが、実際にとても見晴らしが良い。そして北東に見える格好良い山はもしや斜里岳か?と思ったが、どうやら違うようだ(武佐岳というらしい)。
 

開陽台から眺める乳牛たちPENTAX K-1 II SE, HD DFA*70-200mmF2.8 ED DC AW(200mm), f5.6, 1/500sec, ISO100

開陽台からの眺め 開陽台から眺める牧場

 周辺の牧場にいる乳牛が米粒のように見えているのが何とも言えず良い。さっきまでは真っ平らな牧場ばかりだったのに、ここは斜面なんだな…… とか。

 さて、開陽台はライダーの聖地と言うからにはバイクの人が多いかと思えば、全くそんなことはなかった。恐らく季節が違うのだろう。さらに言えば車も数えるほどしかいないし、まだ団体旅行は復活していないらしくバスの姿もまったくなかった。

 さらに言うと展望台にあるカフェも定休日でやっていなかった(実は温かいコーヒーでも飲みたくて少し当てにしていた)。なので、本当にこの広大な景色の中で自分以外に人がいなくなる瞬間があって、この雄大な景色をしばらく独り占めするという贅沢なことができたのは最高だった。

再び海に出て羅臼から知床峠を越える

 その後また飽きるくらいに真っ直ぐな道を東へ走り、再び海に突き当たった。そこはもう太平洋ではない。磯の香りが強くなり海藻が豊富なことを感じる。

根室海峡の海岸 根室海峡と308SW

根室海峡から眺める知床半島PENTAX K-1 II SE, HD DFA24-70mmF2.8ED SDM WR(58mm), f5.6, 1/800sec, ISO100
 根室半島と知床半島、そして国後島が入り組む根室海峡だ。海沿いを走る国道335号線は、海風が吹き付けて車ごと潮を浴びてる気がするが気にしない。またそのうち雨が洗い流してくれるだろう。

 羅臼の観光と言えばクジラやワシを見に行く遊覧船が有名だが、時間の問題があるのでそれはまた別の機会にしよう(そもそも営業しているのかどうかもよく分からなかった)。

 それよりも羅臼ではカニやウニの漁期が春の間に限られているそうで、この時期しか手に入らないものがあるという。ということで、ここでもまた海産物を買いまくった。生ウニも食べられたし(後述)、良い感じの毛ガニも買えたのでとりあえず満足だ。
 

雪の残る知床峠PENTAX K-1 II SE, HD DFA24-70mmF2.8ED SDM WR(48mm), f4.0, 1/500sec, ISO100

虚無の知床峠展望台 ウトロからながめるオホーツク海

 そして羅臼からウトロに向けて知床峠を越えた。この道路は5月から10月までしか開通しておらず、しかも概ね5月いっぱい(〜6月初旬)は夜間通行止めとなる。さらに天候によっては終日通行止めになることもあって、実際に前日の29日は通行止めになっていた。この日はなんとか通行可能になっていたので安心したのだが、やはり17時までしか通行できないので遅れないように気にしていた。

 峠に向けて山を登っていくとあたりはだんだん雪景色になっていった(もちろん路面は問題ない)。そうか知床はまだ春になったばかりなのか。そして夏はあっという間に過ぎ、これらの雪渓の一部は消えることなくまた秋を迎えるのかも知れない。

 知床峠の展望台にも立ち寄ってみたが、残念ながら完全に雲の中で視界はゼロだった。そしてものすごく寒かった。晴れていたらかなりの絶景らしいので残念だが仕方がない。ここも「また来る」リストに追加しておかなくてはならない。

羅臼で生ウニ、ウトロでホッケ焼きを食べる

 最後にまたこの日食べたものを少しだけまとめておく。

羅臼の生ウニ 札幌クラシック 瓶

ホッケ焼き定食RICOH GR3, f4.0, 1/40sec, ISO4000
 羅臼ではカニを試食させてもらい(買って別送した)、羅臼ではもうすぐ漁期が終わるという旬の生ウニを食べた。目の前で生きていたウニをパカッと割って、さっと洗ってそのまま目の前に出されたのは初めてだ。生ウニの味はまろやかで上品な旨味がありスルッと飲み込めつつ、海水の塩味がピリッと利いていて何とも言えない味わいだった。心の中で「うんめぇ〜!」とアキちゃんの声で叫んでしまった。

 ウトロは小さな町で、ホテルも釧路や帯広のビジネスホテルなどと比べると高い(その分豪華なのだが)。そして飲食店もブラブラと歩きながら店を物色できるような状況ではない。どうするか迷っていたところで、ホテルの近くに良い感じの定食屋兼居酒屋を見つけたので入ってみたのだが、これが当たりだった。

 いろいろなメニューがある中、ベタなところでホッケにしたのだが、これが超絶美味しい。量もたっぷり。そして瓶と小さなグラスで飲むサッポロクラシックがまた格別に美味い。

 その後ウトロ温泉の(これもまた無人の)露天風呂に浸かりながら、温泉を巡ることだけを目的にした北海道旅というのも良いなぁ〜と妄想を膨らませる。それはまた次回以降に考えよう。明日以降も、まだ今回の旅は半分以上残っている。
 

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