Nikon Z8を使い始めてから約2年が経過した

2025-06-07

 Nikon Z8が発売されたのは2023年5月末のことだったので、おおよそ2年が経過した。登場当時から、ただZ9を少し小さくしただけで格別革新的な何かはないカメラと思えたのだが、その「少し小さいZ9」がそれなりに受けたのか、いまだに新品価格はそれほど下がらず、したがって中古価格も高止まりして、Zマウントを代表する1台としての地位を確立している。

雨に濡れるZ8とZMC105mm

 なんて、他人ごとみたいなことを書いてみたが、自分の手元にも発売日に手に入れたZ8がある。そしてこのブログやTwitterなどで何度も繰り返し告白しているが、このカメラはあまりにも自分にとってオーバースペックだ。動画もあまり撮らないし、今となっては動体だってあまり撮らなくなってしまった(と言いつつ、シャッターカウントはこの2年で5万を大きく超えているのだが)。

 その辺のことに関するお気持ちは去年この記事に十分書いた。1年経った今でもここに書いた気持ちはまったく変わらない。

 もし変わったことがあるとすれば、むしろ「Z8こそが自分のメインカメラだ」という気持ちが強化されたことだろうか。それは昨年11月頃にサブカメラとしてNikon Zfを手にしたことによる。

 Z8が大きく重く、オーバースペックすぎるとすれば、Zfあたりが自分にはちょうど良いのではないか? レトロな懐かしい外観と操作性で趣味性も高い。Zfを手にしたらZ8を持ち出すことなんてなくなってしまうかもしれない……

 ……と、なるかと思ったのだが、幸か不幸かそうはならなかった。むしろこの半年くらいZfを重点的に使ってみて「結局のところZ8じゃね?」と感じはじめている。

 つまり、写真を撮りに行こう!と思いついた朝、防湿庫の前でふと考える。ZfにするかZ8にするか?両方にするか? いや今日は敢えてGRという手もあるかも? ……と一通り考えを巡らせた結果、結局Z8を手にすることが増えてきたのだ。これにしておけば間違いないのだから。
 

Nikon Z8とZf

 ここで言う「間違いない」は撮れ高だけの話ではない。撮影を楽しめるかどうか?が重要だ。せっかくの趣味なのだから使っていて楽しいカメラがいい。撮影の「楽しさ」は人それぞれいろいろあるだろうし、一般的に言ってZ8が趣味的観点で使っていて楽しいカメラかどうか?というと、それはそれで疑問なのだが、自分にとってはなぜかZ8は使っていて楽しいと感じる。だから仕方がない。

 

 さて、この辺でZ8にまつわる少し近況を振り返りおよび報告しておこうと思う。

 まずは昨年発覚したアイセンサー周りの故障。延長保証サービスが始まったのを機に修理に出して無事に直って返ってきた。その後問題は再発せずとても快適に使えている。4軸チルト最高!

 なお購入から満2年が経過した現在、延長保証も切れてしまった。今後は何が起きても有償修理となる。

 いろいろ使い勝手を考えてSmallRig製のL字プレートを取り付けたまま使っていたのだが、最近になってやめてしまった。三脚も一脚も滅多に使わないし、やはり少しでも小さく軽くしておきたいのと、ストラップの使い方を変えたためだ。斜めがけの利便性を捨てていまは普通に左右吊りしている。

 ストラップについては試行錯誤の段階で今後どうなるか分からない。一周して結局またL字プレートごと元に戻すかもしれない。
 

 ということで、Z8とともにZマウントへ本格移行してから2年経過した時点でのレンズの保有状態を久々にまとめてみた。

Zマウントレンズ保有状況

 特に単焦点レンズがおかしな状況になっている。今のところ考えているのは35mmF1.4と50mmF1.8の入れ替えだ。さらに40mmF2をSE版に取り替えたいとも思っている。さらに将来的には大三元が欲しいという月並みな野望も持っている。

 実は今年に入ってからレンズを1本も買っていないという珍しい状況となっている。上に書いたように決して現状に満足しているわけではないのだが、なぜか今は踏み切れない。まぁ、レンズは無理に買うものでもないので、仕方がない。なるようになれ!

 

 さて、最後に何枚かZ8で撮ったもののどこにも使っていないはずの写真をここぞとばかりに貼っておく。このブログもほとんど書かなくなってしまったが、撮ること自体はそれなりに楽しんでいる状況だ。

新宿西口

 新宿西口。新緑の季節になると都心部でも緑がかなり目立つ。もちろんこの写真はそうなるように強調しているのだが、実際こんなに森に埋もれた街だっけ?と思う瞬間がある。
 

空を見上げるカワセミ

 飛んでもいないし魚も咥えていないけど、これまで撮ったカワセミの写真の中ではかなり気に入っている。巣穴近くの薄暗い木陰で、彼は水浴びするでもなく餌を捕るでもなく、しきりに辺りを見回していた。こう見えても東京のとある街中にあるビオトープなのだが、切り取ってしまえばどこかの山奥のようにも見えてくる。
 

祭の男

 これは地元の氏神様のお祭り……ではなく、公園で行われていた御神輿のイベントだ。そうと知っていたらもっと別のレンズを持って行ったのに、こういう面白い光景に出会った時に限って26mm単焦点1本しか持っていなかったので、がんばって無理やり撮った。
 

秋の空

 昨年秋の紅葉。見上げていたらたまたま飛行機がやってきた! ……というのは不正確で、もちろんこの隙間に入るように立ち位置を調整して、ピントを無限遠に持って行って待ち構えていた。

 Z MC 105mm F2.8は素晴らしいレンズなれども、ぐるぐるボケが欠点と言われている。そのぐるぐるボケは後ボケだけじゃなくて前ボケでも同じだ。でもこれも個性のひとつと割り切ればそんなに悪くない。
 

東京駅の夕暮れ

 東京駅の夕暮れ。この日は丸の内仲通りのイルミネーションが点灯するのを待っている間に、東京駅周辺を歩き回っていた。でも当たり前のことではあるが、都市スナップを撮るには105mmは長すぎる。
 

ANA B777-300ER イーブイジェット

 Z8の得意分野である飛行機ももっと撮りに行きたい。昨年は羽田34R離陸後の「ひねり」を撮るというテーマで、何度か中央防波堤に出かけて挑戦したのだが、いまだ満足のいく写真は撮れていない。機材は問題ないはず(800mmくらいあると良いのだが)なので、あとは腕と天気とタイミングだと思う。
 

東京スカイツリー

 いつも撮っている東京スカイツリー。建設開始時から15年くらい、気がつくと撮り続けているのだが、これもまた全然飽きない。もはやライフワークと言ってもいい。

 

 昨年1年経過時点での記事にも書いたが、Z8を手にしてからときおり動画も撮るようにしている。他の記事で使っていない短い動画があったので1本だけ貼っておく。

 これは見ての通りカワセミを撮りにいったときに、ふと思いついてZ8のスイッチを動画モードに切り替えて撮ってみただけのものだ。ちなみに600mmで手持ち。息を殺して集中すればニコンの手ぶれ補正でもこのくらいにはなる。首をぴょこぴょこと縦に動かすカワセミのおなじみの動作がかわいい。

 動画は撮るのも難しいが編集するのがとても大変だ。写真の何倍もの手間がかかるからこのくらい簡単に済ませることが多い。それでどこかにアップして出すわけでもなく、個人の記録というか記憶というか、それだけで十分楽しめる。

 全然進歩がなくていつまでも「試しに撮ってみました」レベルを抜け出せないのだが、いつかなにかをきっかけに動画撮影に本気になるスイッチが入るのではないか?……と期待したまま2年が過ぎた。まだまだ飽きてもいないので、とりあえずこのままこのレベルで続けていくと思う。

 そして、この低レベルであっても、ZfよりZ8のほうが動画が撮りやすいし、特に動画と写真の切り替えがながら撮るには圧倒的にZ8のほうが便利なことに気がついてしまうのだ。

 これは上でも書いたとおり、防湿庫の前でどのカメラを使うか迷ったときに、ついZ8に手が伸びる理由のひとつでもあるのだろうと思う。もはやこの気持ちを変えることは出来そうにない。
 

Nikon Z8

 2年経過してようやく、Z8を手にして良かったのだと納得出来るようになってきた。


 

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