2023年の本ブログの総集編として、今年1年の思い出深いトピックを振り返っておこうと思う。それぞれの項目ごとに写真1枚とこのブログに書いた記事1つずつリンクを貼っていくことにする。
HD PENTAX-FA 77mm F1.8 Limitedを買った
年明け早々、もともと持っていたsmc版のFA77mmを下取りに出してHD PENTAX-FA 77mm F1.8 Limitedを買った。
季節が急ぎ足で進み東京では河津桜が最盛期を迎えた3月上旬、春に向けたカスタムイメージSpecial Edition「春紅」がリリースされた。昨年の夏から始まった季節ごとに最適化した4つのカスタムイメージSpecial Editionシリーズの中では最後となる。 さて、タイトルでは「桜を写すため」と書いたが、実際のところどうい... Limitedレンズで桜を写すための専用カスタムイメージ「春紅」を試してみる - 酔人日月抄外伝 |
スペシャルカスタムイメージ「春紅」を試すことが目的だったのだが、その後マウント移行したこともあってここまでろくに使ってはいない。勿体ないのだが、最後に購入したKマウントレンズとして、思い出とともに保存しておく予定だ。またそのうちKマウント機を使いたくなることもあるだろうし、K to Zマウントアダプターもあるので、Zマウントで使いたくなることもあるかもしれない。
真冬の函館旅
2月にはフラッと函館まで出かけてきた。雪景色が見たい欲が高まり、出発の3日くらい前に急遽決めた旅だ。
誰もいない雪の松前城を堪能した翌日、いよいよ北海道の日本100名城を代表する超有名な城跡を訪れた。それは函館の市街地にある「五稜郭」だ。 姿形はだいぶ異なるが、幕末に外国勢に対する防衛拠点として築城されたという意味では松前城と同じ経緯をたどっている。そしてここは実際に戦場となった。恐れていた外国と... 雪景色の日本100名城めぐり!真っ白な五稜郭は美しかった - 酔人日月抄外伝 |
松前城と五稜郭で100名城スタンプを押し、雪に埋もれた函館の街を歩き回った旅の思い出は盛りだくさんで、たった一泊だったとは思えない密度だった。この冬も同じようにどこか雪景色を見に行く旅がしたいと思っている。
NIKKOR Z 26mm f/2.8
2月の末だったか3月の頭だったか。Zマウントに追加されたパンケーキレンズを買った。この時はまだZ 8が出るなんて聞いていないが、Z 5にぴったりな超小型レンズだったので即決予約したのだった。
CP+2023の少し前に発表されたZマウントの新レンズ NIKKOR Z 26mm f/2.8 を発売日に手に入れた。厚さ23.5mm、重量は125gという超小型の、いわゆるパンケーキレンズと呼ばれるタイプの単焦点レンズで、35mmフルサイズの画角に対応している。 26mmという焦点距離は35mmフルサイズではあまり馴染みがないものであり、すぐ... Zマウント初のパンケーキレンズ NIKKOR Z 26mm f/2.8 を使ってみる - 酔人日月抄外伝 |
Z 5との組み合わせがとても良いのは当然として、しかし後に手に入れることになるZ 8には小さすぎて合わないかもな、と思っていたのだが全然そんなことはない。それは昨年買った40mm f/2も同じだったりする。他のレンズたちと競合するところはないし、それぞれに特徴が際立っていてとても良い。特にこの26mmとZ 8の組み合わせはとても気に入っている。
デジタル補正をしているはずなのに、敢えてなのか周辺光量落ちを完璧に補正していない点など含め、このレンズは描写にも味わいがあるような気がする。ジージーと賑やかなAF駆動ももはや愛嬌だ。
4年ぶりに大藤を見に行く
4月にはあしかがフラワーパークへ大藤を見に行った。コロナ禍で休業していた時期もあり4年ぶりのことだった。
亀戸天神の藤が咲いているとなれば、関東民としてはやはり「あしかがフラワーパーク」の大藤も見に行かなくてはなるまい。 と言いつつ4年ぶりとなってしまったのは主にコロナ禍のせいだ。特に2020年春、最初の緊急事態宣言の中であしかがフラワーパークも閉園していた。見物客が誰もいない中あの大藤が咲いていたと思... 雨の夜に4年ぶりの「あしかがフラワーパーク」の大藤を見に行く - 酔人日月抄外伝 |
この見事な藤棚は、いまでは有名になりすぎて季節になると大変な混雑となる。それを避けるために雨の夜を狙って行った。満開よりも少し早すぎたのだが十分に楽しめた。
小江戸川越散歩
4月末から5月にかけて連休にさしかかった頃、川越まで日帰りで遊びに行った。
日本100名城スタンプ集めはすでに50城を過ぎているが、行きにくいところが残ってきているので、決して折り返し点を過ぎたとは言えない。特に東京から日帰りで行ける範囲はもう行き尽くしたと思い込んでいたのだが、一つだけ近場の名城が残っていることに気がついた。 というのは埼玉県の川越城だ。お城はともかく小江... 小江戸川越を散歩して川越城の100名城スタンプを押しに行く - 酔人日月抄外伝 |
こう言ってはアレなのだが、想像していたより10倍くらい面白い街だった。ただ食べ歩きするのも良いしスナップを撮りながら歩き回るだけで丸1日潰せる。
この日の大きな目的のひとつだった川越城の本丸御殿が休館日だったのだけが心残りだ。100名城スタンプは市役所で押してきたが、それも含めてまた再訪したい。
JAL B777−200ER退役記念 下地島チャーターフライト
5月にはJALのB777-200ERの退役を前にした記念チャーターフライトに乗った。行き先は下地島。日帰りだったがこれも今年を代表する旅の思い出となっている。
まもなくJALのボーイング777-200ERが退役する。つい数年前までは羽田をハブとした幹線ではほとんどの便がB777で運航されていたのに、コロナ禍とPW4000エンジン問題発生以降、お別れする間もなくあっという間に国内線用の-200と-300は全機退役してしまった。 その後、国際線向けの-200ERが国内線に転用されていたが、... もうすぐ退役するJAL B777−200ERの下地島チャーターフライトに乗ってきた - 酔人日月抄外伝 |
残念ながら目的地の下地島では小雨交じりの生憎の天気だったり、予定していた大きなイベントが色々な都合で中止になったりしたが、そもそもB777-200ERのビジネスクラス席に乗って空の旅をする、という体験が出来たのはとても良かった。
このまま今年のゴールデンウィーク中に退役すると言われていたJA703Jは、結局そのまま11月中旬まで国内線で営業運航されつづけ、数週間前にとうとうアメリカにフェリーされていった。お疲れ様でした!
NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sを買った
5月には来るZ 8に備えてZマウントの定番望遠ズームを買った。
さてNikon Z 8を発注したわけだが、レンズをどうするか考えないといけない。と言っても、Zマウントはすでに2年以上にわたって使ってきているわけで、広角から標準系についてはすでに持っている。どれも気に入っているのでZ 8(以後機種名はスペースを省いて”Z8″などと表記する)でもそのまま使うつもりだ。 問題は望... 初めてのZマウント望遠レンズは NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S にする - 酔人日月抄外伝 |
このレンズは登場後しばらくひどい品薄が続き、手に入れるのが難しかったのだが、今年の春頃からは普通に流通するようになった。Z 8が発売されるとまた品薄になりそうな気がして、その少し前に手に入れておいた。
このレンズは本当に素晴らしい。AFも描写も操作性も隙はまったくないし、このクラスのレンズにしてはとても軽量コンパクトだ。
なお↑ここに貼った写真について少し説明しておくと、これ自体は5月ではなくつい先日撮ったものだ。だが今年100-400mmで撮った代表作としてこれを採用しておこうと思う。それほど天気の良くない日の日没直後で色はひどいのだが、今年ようやく営業運航に投入されたFLYING HONUの3号機の姿(ついでに1号機と2号機も同じフレームに収まっている)も2023年の思い出のひとつとなっているので。
Nikon Z 8で本格的にZマウントへ移行
5月末にはNikon Z 8を買った。オンラインで行われた発表イベントを見てモヤモヤした気持ちになったことも思い出す。しかし「ここで乗り換えるしかない」というタイミングだった。
タイトルはやや偽りがあって、今の時点でこの先10年もずっと主力として使い続けるとは思っていない。しかし先日行われたニコンのファンミーティングで、企画開発の担当者の方は「Z 8は10年くらい現役で使い続けられるカメラを目指した」と言っていた。 なるほど! その心意気は大いに買いたいと思う。せっかく発売日... 届いたばかりの Nikon Z 8 はこの先10年の相棒となり得るのか? - 酔人日月抄外伝 |
Nikon Z 8を手にしたことにより、写真の撮り方が根本的に変わったと感じる。当初感じていたとおり、このカメラは自分が求めていたものではないし、用途に合っているとも思えないことに変わりはない。だけど使っていて楽しい。
「趣味こそ真剣に」という某有名タレントの言葉ではないが、ストレスなく撮ることに集中できる、数を撃ってでも狙った瞬間を抑えるという、安心感は本当に素晴らしい。それは動体撮影に限ったことではない。Z 8はカメラとしては自分にとって明らかにオーバースペックだけれども、一方でその過剰さに裏打ちされた使用感がとても気に入っている。
これをもってKマウントからZマウントへ完全に乗り換えることとなった。少々大げさに言えば10年に一度あるかどうかの大イベントだ。事前準備もたっぷりかけたこともあって、うまく行ってると思う。
6年目のPEUGEOT 308SW AdBlueタンク2度目の交換
7月には愛車のPEUGEOT 308SWが壊れた。即不動にはならなかったが、見覚えのある警告ランプが二つ点灯して消えなくなり、走行可能距離のカウントダウンが始まってしまった。
PEUGEOT 308SW GTは6月末で新車登録から満6年目を迎えた。早いなぁ、もうそんなに経つのか。 いつもメンテナンスをお願いしている原工房さんで12ヶ月点検してもらった結果、特にこれといったトラブルもなく、あっという間に完了した。 昨年北海道に行く前に交換して以来、1年ぶりにエンジンオイル交換して、AdBlueを... 3年ぶり2回目 PEUGEOT 308SWのAdBlueタンク&ポンプがまたもや故障した - 酔人日月抄外伝 |
結局ふたたびAdBlueタンクASSY交換しなくてはいけいくなり、そこそこの費用がかかってしまった。BlueHDi搭載車ではかなり多発している現象だそうだが、わずか6年の間に2回も交換する羽目になるとは……と、さすがにフランス車歴23年の身にとっても、がっくりくる出来事ではあった。
でもまあ今のところこれに変わる車はない。来夏にやってくる3度目の車検ももちろん通すし、そのつもりで今冬はスタッドレスタイヤも新調したところだ。また3年後に同じ警告ランプが付くまでは……。
深川八幡まつり
今年の夏は暑かった上に長かった。その夏真っ盛りの8月中旬、実に6年ぶりとなる御神輿連合渡御が地元江東区は深川で行われた。
8月の旧盆といえばお祭りの季節だ。我が地元東京江東区の北西側、いわゆる「深川」と呼ばれる地域でも、お盆前後の週末に江戸三大祭りの一つに数えられる深川八幡(富岡八幡宮)のお祭りが行われる。特に3年おきに行われる例大祭では、氏子各町会の御神輿約50基あまりが、丸1日かけて深川地区を一周する御神輿連合渡御... 深川八幡祭りの御神輿連合渡御が6年ぶりに行われた - 酔人日月抄外伝 |
個人的には(少なくとも社会生活の上では)コロナ禍が開けたんだな、と実感するイベントだった。台風が直撃するという予報が直前まで出ていてどうなることかと気を揉んだが、なんとか大した影響もなく実施された。
あの夏祭りが醸し出す何とも言えない興奮は、真冬となった今はもう思い出せないのだが、写真にはその雰囲気が記録されているような気がする。
しかしこのお祭りには、表に見える「陽」の部分だけでなく、裏には「影」も見え隠れするものだ。長年地元にいるとその辺の微妙な機微がよく分かる。今思えば今年のお祭りもそうだったことを年末になって実感している。
焼肉の日
4年ぶりの焼肉の日を堪能しに神戸まで行ってきた。
今回もそうなのだが、最近神戸を訪れる時は焼肉を食べることだけを目的にしているので、ほとんど観光することがなくなってしまった。4年ぶりに神戸で8月29日の「焼肉の日」を祝う -酔人日月抄外伝(2023年9月1日) しかし今回は港町神戸の典型的な景色が見られるメリケンパークを少し散歩しながら写真を撮ってきた。... Nikon Z 8 + NIKKOR Z 26mm f/2.8で神戸メリケンパークを散歩する - 酔人日月抄外伝 |
コロナ禍の間も神戸にはちょこちょこ出かけていたし、焼肉も食べていたのだが、元町の「くにきや」さんで盛大な宴会にに参加して焼肉を食べたのは久しぶりだった。やっぱりこればかりは東京では味わえない。
コロナ禍の間に体重が減って食が細くなった自覚があったなかで、どのくらい食べられるか心配だったのだが、あとちょっとで完食というところまでたどり着けたので安心した。また食べに行きたい。
NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sを買った
9月になってから6本目のZマウントレンズとして念願のマイクロ105mmを買った。
Zマウントのレンズを買った。これで6本目となる。まだまだレンズシステムとしては足りてない感があって、次に手に入れるべきレンズについてはいろいろと候補はあったのだが、優先すべきは何か?を考えて今回は「マクロ撮影」が出来る「マイクロレンズ」(※注1)にした。 Zマウントには50mmと105mmの2本のマイクロレン... 6本目のZマウントレンズNIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sを買った - 酔人日月抄外伝 |
少し大柄な外観に対してとても軽量で、Z 8と組み合わせた際のバランスはとても良い。当たり前のようにインナーフォーカスでAFスピードも速いし、レンズ側VRとボディ内VRの協調手ぶれ補正もよく効く。レンズファンクションボタンやコントロールリングなども完備されていて、使いこなし甲斐がある。
ボケがちょっと独特な感じだが、マクロ撮影用途だけではなく普通の中望遠レンズとして使うにもとても良い。このレンズはZマウントには欠かせない1本だと思う。
iPhone 15 Pro Maxに機種変更
11月初旬、一度はスルーしたはずのiPhone 15 Pro Maxに買い換えてしまった。
携帯電話の機種変更タイミングにいろいろ面倒な縛りがあった時代はとうに過ぎ去ったはずなのだが、それ以降もだいたい2年おきに漫然とiPhoneの機種更新を繰り返してきた。前回2021年秋に手に入れたiPhone13 Pro Maxはシエラブルーの筐体がとても気に入っていたし、2年経った今でも処理性能も容量も十分だし、電池もま... カメラの進化に期待してやっぱりiPhone 15 Pro Max に機種変更してしまう - 酔人日月抄外伝 |
なんだよ、結局そうなるのかよ!と一番強く突っ込みたいのは自分自身だ。でもまあ後悔はしていない。これは「カメラ」だと思えばそんなに悪い買い物ではない。
八重山諸島 離島めぐりの旅
2023年の個人的メインイベントは、11月に出かけた石垣島と周辺の離島めぐりの旅だ。これについては写真ではなく最近になってようやく編集した動画を1本貼っておこうと思う。
Nikon Z 8とiPhone 15 Pro Maxで写真をメインに撮りながら、その合間で適当に撮った短い動画をつないだものだ。手持ちでパンしたりズームしたり歩いたりして、絵がガタガタ気持ち悪く揺れたり、内蔵マイクによる風切り音がひどかったりと、動画の難しさを痛感するが、とりあえず撮るだけなら綺麗な絵が簡単に撮れてしまうということが面白くて、Z 8を手にしてからは時々こうやって30秒程度の短い動画を撮るようにしている。
今のところ動画に本気で取り組むまでは行っていないが、これもZマウントに移行して覚えた新しいカメラの楽しみ方の一つで、個人的には大きな転換点だと感じている。
いつの頃からだったか正確には思い出せないのだが、ここ数年の間ずっと、どうしても波照間島へ一度行ってみなくてはならないと頭の片隅に引っかかっていた。そこへ何をしに行くのか?何を見に行くのか?と問われても、はっきりと答えることは出来ない。とにかく行かなくてはならないと、いつの間にか思い込んでしまっ... 遙かなる日本最南端の有人島「波照間島」に呼ばれていた - 酔人日月抄外伝 |
閑話休題。しかしこの旅については↑このエントリーを始めとしてすでに記事にたくさん書いた。この旅は本当にこれまでの人生でも3本の指に入る素晴らしい旅だった。写真や動画を見返すことで何度でも思い出を噛みしめながら、また2024年もしばらくは心穏やかに生きていけると思う。
そして来年もまたカメラを持ってどこかに出かけたいと思っている。今年を上回るような良い思い出で今年のこれらの出来事を上書きできたら最高だろう。